02 ハンドアウト紹介~オープニング
Pre Play 02
GM: いやー、びっくりだったよね。今世のマグロスナイパーさんには、ヒロイン的な立ち位置を用意していたのに、昨日の夜のネル様の一言で……。
達也: ああ、なくなっちゃったんだ!?(一同笑)
ネル: なんてことだ!
GM: そうそう。シナリオ内に用意していた、マグロスナイパーさんの今世用のイベントだの設定だのが、ごっそりなくなっちゃった
鴻: 転生自体が無かったことになったからな(笑)。
GM: そしてマグロスナイパーさんは、全く別の役割を与えられて再登場することに。
達也: おぉー!!
佐古: シナリオ調整、お疲れ様です(笑)。
GM: さて、そろそろやりましょうか!
達也: ねーGM、俺のシーンって、改造されるところから始まるの?
GM: いや、もう改造は終わってる。改造されるロールプレイ、したかった?
達也: ロールプレイというよりは、今、プレイヤーの中でどうも消化しきれてないのが、何故さらって改造手術を施したのが俺だったのかっていうことなんですよ。
鴻: 手近に居たからじゃない?
達也: そうなのかなぁ? もしかしたらどっかの橋の下で死にかけてた俺を、ネル様が助けてくれたのかなー? と。
GM: オレの中では、ネル様が「そうだ、オヤジ狩りしよー!」って狩って来たのが達也だったイメージ。
達也: おい!?(笑)
佐古: マグロ釣りの次はオヤジ狩りか……。
GM: マグロ釣りとオヤジ狩りって、似てるよねー。
達也: やめろ(笑)。ということで、俺の名前は霧島達也。細かい紹介は省略!
GM: そうだね。皆知ってるからね。
達也: ちょっとやれることだけ言っておこうかな。FHバトルアーマーで20点くらい防げるんで、《炎陣》でカバーリングしつつ白兵攻撃をするキャラにしました。
GM: あれ、20点も防ぐんだ……。
達也: はい。で、《フレイムタン》という白兵攻撃の射程を「視界」にするエフェクトをとりました。
GM: それ、ビジュアル的にはどうなるの?
達也: ……ビジュアルを、今言う?
GM: おう。
達也: 分かりました。えー……私、怪人バンバンジーっていうコードネームなんですが、このFHバトルアーマーは、鳥型のバトルアーマーでございまして。
GM: うん、知ってる(笑)。
達也: これに入っていると、――――ま、分かりやすく言うと、クック先生みたいな見た目になります。
GM: AAのヤツな。
達也: そうそう。……因みに皆、バンバンジーって知ってるかな? 蒸し鳥で……。
ネル: キュウリとか乗ってて、ソースかかってるやつでしょ?
達也: そうです! なので、それにちなんだエフェクトにしようと思ったわけですよ。
GM: はい。
達也: で、とりあえず《フェニックスの翼》で鳥っぽさを出しつつ、《終末の炎》を使って、身を焦がしながら、攻撃するわけですよ。
佐古: それ、焼き鳥だ(笑)。
達也: そう! 一般人はそこで、「それは焼き鳥だ」と思ってしまうわけですよ!! 焼き鳥じゃあバンバンジーにならないじゃないか! ではどうすればいいのか? ……達也君、考えました。
GM: 達也君が考えたの?(笑)
達也: (頷いて)頭の部分にアタッチメントをつけまして、その上に、蓋が開く耐熱容器が乗っかっています。中に入っているのは生の鶏肉!
GM: ん?
達也: で、《終末の炎》を使うと、俺の血が燃え上がるような高熱を発し、その血が蒸発するわけです。
鴻: で、その熱で蒸し鶏を作る、と。
達也: そう。でも、頭の上に蒸し鶏が乗ってるだけで怪人バンバンジーとか言っちゃうわけ? って話なワケですよ!
ネル: ふむ。
達也: そこで登場するのがこの《フレイムタン》! これ、タンという名前です。
佐古: うん?
達也: これで相手の舌に、この蒸し鶏を乗せてやろうと!
GM: は?
達也: 視界に入る範囲内なら何処まででも、俺の血で作り出した箸が伸びていって、相手の舌に熱々の蒸し鶏を乗せてやるんですよ!!
ネル: 冷えてないと、バンバンジーじゃないんじゃない?(一同笑)
達也: 大丈夫!!(←何故か自信満々)キュウリもちゃんと別で添えるから!!
佐古: (笑いながら)そういう問題じゃない……。
達也: コンボ名は「燃焼舌」でございます。
GM: つまり、お前がエフェクトを使って攻撃する場合、他人にバンバンジーを食わせるということ?
達也: そう!! それがやりたいが為に、キュマイラじゃないんだ!(一同笑)
ネル: なんて恐ろしい……!(笑)
達也: と、いうわけでございます。GM、何か質問は?
GM: 俺、なんでお前を一番最初に紹介しようと思ったんだろう……?(一同笑)
達也: それは分からない(笑)。ということで、怪人バンバンジーでした!
GM: ……はい(笑)。では、気を取り直して、次。鴻君。
鴻: えーと、シナリオ開始直後は、一般人です。で、オープニングで賢者の石を手に入れて、覚醒する。
GM: はい。そうですね。
鴻: 《コントロールソート》で、【精神】で殴る感じです。あと、《レネゲイドディゾルバー》があるので、オートアクションを一回打ち消せます。
佐古: おお。
鴻: 《喰らわれし贄》があるので、一発ダメージが通ると、次からダメージが上がります。
GM: ふむふむ。
鴻: そのくらいかな。
GM: はーい。では次、ネル様ー。
ネル: はい。基本的に出来ることは、妨害系です。相手のダイスを減らしたり、ダイスの出目を1にしたり。
GM: はい。
ネル: 《絶対の恐怖》で、精神攻撃も出来ますー。
GM: 了解しました。じゃあキャラ紹介も終わったところで……。
達也: あれっ!? もう一人……。
佐古: (無言でお茶を飲んでいる)
GM: あっ、そうだった!? ゴメンね、すっかり忘れてたよ(一同笑)。
鴻: 自己紹介から薄幸感が出てる……。
佐古: もう既にキャラが立ち始めてるっていうね(笑)。えーと……出来ることは、《雷の残滓》で邪毒を与えます。一応範囲攻撃も可能。
達也: 邪毒、強いよねー。
佐古: うん。あとは、《サイコメトリー》で情報収集出来ます。防御はシナリオ1回だけ《砂使い》でダメージを0に出来ます。僕が[10-Lv]点ダメージくらうけど。
GM: 了解ですー。
達也: エンブレムは?
佐古: ああ、UGN支部長のリーダーズマークですね。指定技能は<射撃>にしてあります。ので、シナリオ3回、達成値が+5です。
GM: はい。それでは、ハンドアウトを発表しつつ、オープニングに入りたいと思いますー。
Opening Phase
01 生還。そして…… シーンプレイヤー:霧島 達也
【目が覚めたら悪の組織に捕まって異能者になっていましたが、逃げ出す気などさらさらありません。】―――――霧島達也用ハンドアウト
推奨ワークス:FHエージェントorマーセナリー
推奨Dロイス:FH専用Dロイスから任意
シナリオロイス
弟・霧島和也(34) 推奨感情:親愛/隔意
もし。もしも、目が覚めたとき、自分が自分でなくなっていたら?
例えば望まずして、超常の力を手に入れていたら?
その時、ひとは何を思うのか。
「―――それで、俺は何をすればいいんだ?」
ゴミクズのような人生に別れを告げて今、彼の新たな物語は動き出す!
―――悪の尖兵として。
「俺のことは『兄』と呼んでくれ。」
ただ一つ捨てられない、過去の自分を抱きしめて……。
達也: おー! かっこいいー!!
GM: ということで、まずは登場侵蝕率を上げてください。
達也: (ダイスを振る)3! 現在36%。
GM: さて。今日も今日とて怪人バンバンジーさんは、「デスクロス団」の首領・ネル様の為に夕飯の買い出しに来ました。
達也: お!
GM: 買い物籠を持って、夕暮れの道を歩いています。
達也: のどかだ。……俺はこんな生活を送っていて、本当にいいんだろうか?
GM: あれ!? キャラ造形こんな感じじゃなかった!?
達也: うん。プレイヤーとしてはそういう方向が望みなんだけど、キャラとしては、今まで食うだけで精一杯の状態で、色んなものを呪いながら生きてきたわけですよ。
GM: うん。
達也: そんな状態から救ってくれたネル様に恩は感じてるけど、日常生活を手伝うことが、俺が今すべきことなのかっていうのには、疑問を感じてる。
GM: あー……なるほど。じゃ、本来ならここでトリガーハンドアウトを君にあげようと思っていたけど、ここでそのイベント起こしちゃおうか。
達也: お? 何? いいよ。
GM: では、君の前に一人の少年が颯爽と立ちはだかって、叫びます。
達也: ほう。
GM: 「出たな、怪人!! 今日がお前の最後だと思え!!」
達也: ……うむ。確かに俺は怪人だ。――――きみは?
GM: 「光の勇者、小野義正だ!!」
達也: そうか。光の勇者か。……何故、俺は倒されなければならないんだ?
GM: 「お前が悪の怪人だからだ!!」
達也: だが、生きている。お前は、俺を殺すというのか?
GM: 「悪であれば、斬るッッ!!」と、光の剣を作り出します。
達也: ――――そうか。その剣で、俺を斬るのか。だが、少し考えて欲しい。「悪」とは一体何なのだろう?
GM: 「それはキサマのことだっ!! でやああぁぁっ!!」
達也: (あっさりと)じゃあ、斬られます(一同笑)。……お前はその力で人を傷つける。それは、「悪」ではないのか?
GM: 「バカなことを言うなっ! ボクは正義に決まってる!!」と言いながら、君を滅多切りにする。
達也: ――――少し離れた視点に立って見てみろ。無抵抗な者を斬る、それが「正義」と言える……ごはぁっ!? ――――言えるのか?(一同笑)
GM: 「うるさいっ! ボクを惑わすなッッ!!」と、君の喉笛を切り裂く。
達也: ぐああああああっ! と、やられる。
GM: じゃあ、血振りをして光の剣を消失させつつ、「悪は滅びた……。」って言って去ろうとする。
達也: その義正君の後ろで、俺はむくっと起き上がる。――――気は、済んだか?
GM: 「えええええぇぇっ!? バカなっ!? 確かに倒したはずっ!!」(一同笑)
達也: 今の俺には、やることがある。……すまないな。お前と遊んでいる場合ではないんだ。
GM: 「くっ! キサマ、何をたくらんでいるんだ!?」
達也: じゃあ、買い物籠をじっと見つめて(一同笑)――――三種類、くらいは考えているかな。
鴻: 夕飯の献立をな(笑)。
GM: 「ふざけたことをぬかすなっ!」って言ってもう一度突っかかってくるよ。
達也: やられます(一同笑)。
佐古: これ、ご近所さんには見えてない? 大丈夫?
GM: (達也に)あ、《ワーディング》張ったほうがいいよ。今は人通り無いけど、そろそろ人が通ってもおかしくない。
達也: 小野義正……お前はしていないのか。
GM: してないねー。
達也: ……別に俺も《ワーディング》張る理由ないしなぁ(一同笑)。おい、光の勇者。このままでは人が集まってしまうぞ、いいのか?
GM: 「くっ! 罪の無い人々を人質に取るつもりか!?」
佐古: す、すごい話が通じてない……この子(笑)。
GM: 「――――時と場所をあらためる! お前は必ず、このボクが倒すっっ!!」と言うと、彼は去っていくね。自転車に乗って。
一同: 自転車かよ(笑)。
達也: 小野義正、か……。
土手の上に一人佇む彼の耳に、ある声が聞こえてくる。
『最終下校時刻になりました。まだ、校舎内に残っている人は――――……』
近くにある学校の放送だ。
そうだ、こんなことをしている場合ではない。
早く帰って、ネル様の為に夕飯を作らねば。
GM: というところで、次のシーン……じゃない! ここで終わっちゃダメだ!! 一番大事なところやってない!!(一同笑)
達也: おお、そうなのか(笑)。
GM: で、君が市街地にある本部に帰ろうとすると……。
達也: 本部、掘っ立て小屋のイメージだけど。
GM: 掘っ立て小屋!? ネル様的にはそれでいいの!?(笑)
ネル: じゃあ、アパートの一室ってことで。で、表札の上に手書きで、「デスクロス団秘密基地」って書いてある(一同笑)。
GM: その本部に帰ろうとしたところで、町の中心地のほうが凄い派手に燃え上がっているのが見える。
達也: おぉ!? (ネルに)……秘密結社的には、どうするべき?
ネル: 悪の美学その1!「騒ぎには必ず顔を出せ!!」
達也: (間髪いれず)よぉし! 燃えてる方に行こう!(一同笑)買い物籠をドアの横に置いてUターン! 空も飛ぶよ。
GM: 飛べるエフェクト持ってたっけ?
達也: え? 持ってないよ(一同笑)。
ネル: そこで怪人バンバンジーの脳裏に響く私の声! 『悪の美学その2!「登場は派手に!!」』
達也: よぉし! 空を飛ぶイメージでダッシュ!!
GM: 演出で飛んでていいよ。戦闘になったら落ちるけど(一同笑)。
達也: やった!
鶏のような羽を羽ばたかせ、怪人バンバンジーは騒ぎの起きている方へと向かう。
全ては、ネル様の欲望を叶える為に――――。
02 覚醒 シーンプレイヤー:風早鴻
【世界を変える石とか貰いましたが正直迷惑です。】―――――風早鴻用ハンドアウト
推奨ワークス:UGNイリーガルっぽいもの(例:高校生)
推奨Dロイス:賢者の石
シナリオロイス
厄介者・賢者の石 推奨感情:有為/食傷
海外を飛び回っている父親から届いた、ちっこい包み。
その中には、レネゲイドの結晶たる「賢者の石」が入っていた。
自らの意志など関係なく瞬時に適合し、超常の力を与えられた時、運命の輪がノンストップで廻り出す……!
石を狙う悪の組織! 君を守る頼りない正義の味方!
かと思えば、俺ももう正義の組織の一員だと……?
そんな話聞いてないぞ、親父!
君は思う―――――マジ勘弁。
GM: ってことで、お荷物が届きました。
鴻: きっと、親父からは定期的に、何か良く分からないものが届いてたんだと思うんだ。
佐古: 謎のマトリョーシカとか。
鴻: そうそう(笑)。なので、いつも通りに、雑な感じでバリバリって開ける。
包装紙の中の木箱の蓋を開けると、一度目にしたら忘れられない程の美しい輝きを放つ、赤い結晶体が入っていた。その結晶体はふわっと浮かび上がると、キラキラと輝きながら、鴻の手の甲にブスリと埋まった。
GM: ちなみに、賢者の石が適合するときって物凄い激痛が走るらしいので、激痛に悶えてください(笑)。
鴻: はーい。
GM: ではここで、オーヴァードになった鴻さん。登場侵蝕率を振りましょうか。
鴻: おう。(ダイスを振る)7。
GM: で、君が小一時間もだえ苦しんでる間に……。
鴻: このRハンドアウトの状況があった、と。
GM: ですね。
鴻: じゃあ、落ち着いた頃に、……マジかよ。って呟いて、もう一回送り主を確認する。
GM: まあ、君の親父さんですよね(笑)。
鴻: くっそ、こんな迷惑なもの送ってきやがって……!
GM: というところで、ピンポーンとチャイムが鳴ります。
鴻: じゃあ、オートロックのマンションに住んでるイメージなので、応答ボタンを押して、相手を確認する。
GM: 画面に映ってるのはマグロだね。
鴻: …………うん?(笑)
GM: で、君と目が合うと、マグロがやたらギザギザした歯を見せながら、にたぁっと笑う。
鴻: ……SANチェックした方がいい?(一同笑)
GM: クトゥルフじゃないから、しなくていい(笑)。君がその画面に見入っていると、玄関と逆の方にある窓が割れる音がする。
達也: 用意周到だ!
GM: さて、ここで4D10を振って、マグロの人数を決めます(一同笑)。(ダイスを振る)17体のマグロが、君の部屋に入ってきました。
鴻: 多いよ!(笑)
GM: で、ドスのきいた、玄田哲章さんみたいな野太い声で「賢者の石を出せ!」と、言ってくる。
鴻: じゃあ、一つため息をついてから、物凄い勢いで、白い骨格だけの剣みたいなのを作り出して、それを一振りします。
GM: ではそれで、マグロは全て、三枚におろされます(一同笑)。
鴻: じゃあ、面倒くせえな……って言いながら、死骸をゴミ袋に詰めます。
GM: というところで、シーンを終えましょうか。
一体何がどうなっているのか。
全く状況は見えないが、ひとまず部屋の中をこのままにしておくわけにもいかない。
面倒なことになったと思いながら、鴻は一人、部屋の片づけをするのであった。
03 日常を脅かすもの シーンプレイヤー:沖田ネル
【転生して悪役令嬢? いいえ、転校して悪の幹部になりました。】―――――沖田ネル用ハンドアウト
推奨ワークス:FHセルリーダー
推奨Dロイス:FH専用Dロイスから任意
シナリオロイス
興味津々・賢者の石の適合者 推奨感情:好奇心/任意
かつて世界の闇に潜み、静かにその全てを手中に収めかけた秘密結社「デスクロス団」。
その首魁たる魔女が、現代に蘇った! 前世の記憶を持つ……ちんちくりんのJCとして。
のんびり育った田舎を後に、都会で結社の長に返り咲いた彼女の耳に、朗報が届く。
―――え? なんですって! 前世のわたくしが求めて止まなかった賢者の石が見つかった!? それを先に言いなさい!! さあ、行くわよ。
これは、悪の美学をもって二度目の悪の組織ライフをエンジョイする、ひとりのJCの物語である。
GM: ではまず、登場侵蝕率を上げてください。
ネル: はーい。(ダイスを振る)3。
GM: えー、君は今、テストが終わった後の打ち上げで、お友達とカラオケに来ています。
佐古: JC生活を満喫してるなぁ……(笑)。
ネル: じゃあ、北酒場とかを熱唱してる。(一同笑)
達也: 選曲が渋い!!(笑)
GM: で、カラオケから出た直後に、君のとこの下っ端団員が――――どんな格好してる? 下っ端構成員って。
ネル: 名探偵コ○ンに出てくる犯人役みたいな感じの全身タイツっぽい感じ。(一同笑)
GM: じゃあ、目つきが悪い全身黒づくめの人物が、君の傍に跪いて、耳打ちをする。
ネル: で、ここで私が、何ですって!? って目を見開く、と。
GM: ですです(笑)。で、今現在、賢者の石が何処にあるかっていうのは、実は良く分かってない。この街のUGNが確保しているって情報だけがある状態だね。
ネル: なんてことだ!
GM: 時間的にはもう、おうちに帰るとバンバンジーが夕飯を作ってくれている頃です。どうする?
ネル: よし。うちに帰るぞ!! なぁに、石のある場所はわかってるんだから、後でいけばOK!(一同笑)
GM: と、帰ろうとした君の目に、赤々とした光が飛び込んできますね。帰りがけに駅前の雑居ビルが立ち並んでいる辺りを通ったと思ってくださいな。
ネル: はいはい。
GM: ふと見た通りの、奥の方にあるビルに、突然巨大な火の玉が炸裂して、燃え上がる。
ネル: なにいいぃぃっ!?(笑)何者だぁ!? 私の街でこんな派手なことしてくれんのは! と、辺りを見回す。
GM: すると、赤々と燃え上がるビルの上に、真っ黒い、翼を持った巨大な影が飛んでいるね。
達也: (両腕を広げて)バッサァッ!!
佐古: お前なのか!?(笑)
GM: 時系列的に言うと、達也が見たのは、この炎だ。つまり――――。
達也: ああ、俺はまだここには居ないな。
GM: そうだね(笑)。
ネル: あの鳥は!? ……そういえば、バンバンジーに今日は焼き鳥にしてくれって頼んだっけ。
達也: え?(笑)
ネル: あれを焼き鳥にするのもいいかな。(一同笑)
GM: と、ネル様が巨大鳥への突撃を決意したところで、一度シーンを切ります(笑)。
「今日は皮塩の気分なんだよねー。あれなら、皮も肉もいっぱい取れそうだよねー!」
そう呟くと、ネルは嬉しそうに、この街への闖入者に向かって突進していくのだった。
04 賢者の石と襲撃者 シーンプレイヤー:佐古修
【正義の味方してるんだけど、保護した新人がチート過ぎてつらい。】―――――佐古修用ハンドアウト
推奨ワークス:UGN支部長
推奨Dロイス:任意
シナリオロイス
帰ってこない大事な部下・霧島和也 推奨感情:尽力/悔恨
世界を変革する力すら秘めるといわれる、賢者の石。
それを知人が見つけたという。
急ぎ確保の指示を飛ばした部下達が帰ることは、二度と無かった。
それでも謎の敵の目を掻い潜り、日本に届けられた賢者の石は―――知人の息子に宿ってしまった!?
石と一緒に息子さんを託されたのはいいけれど、敵組織の執拗な攻撃に、支部は瞬く間に壊滅状態。
自分の窮地を救ったのは、なんと託されたはずの知人の息子!?
なにこれこの子、チートにもほどがある……!
薄幸支部長の明日はどっちだ!
佐古: 「帰ってこない部下」ぁ!?
達也: 和也ぁ――――!? 帰ってこーい!!
GM: あ、因みに初期ロイスとシナリオロイスが一緒の場合は、1つに統合されます。
達也: ラジャー!
佐古: ちなみにGM、うちの支部って大きい?
GM: 言い値にするよ。大きくしたければ止めません(笑)。
佐古: 大きかろうが小さかろうが、壊滅するのはハンドアウトで確定してるんだよね……(笑)。あんま大きいイメージは無いなぁ。若い支部長だし。事務と実働を兼務してる感じのところ、かな。
GM: ではそれで。ちなみに和也さんは政府関係のNPOで、レネゲイド担当部署に回されて、佐古さんのトコのUGN支部に出向した感じ。
佐古: 今回はまた、なんで賢者の石の確保について行ったの?
GM: 主に現地での説明や交渉の為だね。実働部隊は佐古さんの支部員から戦闘だのに特化した人材を出して、和也さんが調整を担うという手筈だった。
佐古: そ、その部隊が丸ごと音信不通に……?
GM: そうだね。
佐古: ええぇー!? 各方面への説明とか、今後の協力への説得とかが……っ!
鴻: 頑張れ(笑)。
GM: では改めて、シーンの描写をしていきますね。君のところには、賢者の石を発見した知人の息子のところに、石が届いているはずだという情報が入ってきました。
佐古: じゃあ、それを確保しに行かないとね。
GM: ですね。で、まあ人手も足りないので、君が自ら確保に向かってると思いねえ。
佐古: ういうい。
GM: 因みに移動手段って何か考えてる?
佐古: <運転:四輪>持ってるから、演出上、車で。
達也: 戦闘になったら、無くなるよ?
佐古: それは仕方ない(笑)。
GM: では、君が車を飛ばしていると、専用回線で通信が入ります。『支部長、大変です! 襲撃が――――うわあああぁぁっ!?』(一同笑)
佐古: 何ですって!? すぐに戻りますので、周囲に被害が広がらないよう、努めてください! と指示を出して、急いで賢者の石の確保に向かいます。
GM: 君は、どうにかして随時支部の状況をモニタリング出来ると思ってください。
佐古: 《アンテナモジュール》持ってるから、それで映像とか受信できる感じ?
GM: ああ、それならいけそうだね。
独自の通信回線で、支部の現在情報をモニタリングしながら、車を運転する佐古。
佐古に見えているモニターには、支部の各区画が見る間に制圧されていく様子が映し出されている。
その様に歯噛みしながら、目的のマンションに到着した佐古は、そこに《ワーディング》が展開され、戦闘時特有の緊張が漂っているのを感知した。
佐古: うわ! 慌ててマンションに――――。
GM: はい。マンションのオートロックの扉のところには、一匹でニタニタ笑い続けてるマグロが居ますね。
達也: こいつは、CVは井上喜久子さん?
GM: いや、(少し考えて)……玄田哲章さん。
佐古: むぅ。じゃあ咄嗟に銃を作り出して、撃ちます。
GM: マグロは素早い身のこなしで、その銃撃を回避!
佐古: 避けたっ!?
GM: 回遊する性質があるので、避けるのは得意なのです。
佐古: ここ、陸上なのに……(笑)。
GM: そして、マグロは「汚いUGNめ。ふふ……もう手遅れだ!」というと、その場から飛び退り、何処かへと去っていく。
佐古: じゃあ、小さく舌打ちをして、《セキュリティカット》でオートロックの扉を開けて、エレベーターで、息子さんの部屋に向かう!
鴻: じゃあ、それと入れ違いで、俺はエレベーターでマグロの残骸を捨てに降りてくる。(一同笑)
佐古: すれ違ったー!?(笑)じゃあ、部屋について、インターホン押しても、返事が無い! ……ということで、扉の鍵を《セキュリティカット》で開ける。
GM: 開けると、奥の部屋の窓が割れてるから、風が吹き抜けてく。
鴻: それに、マグロをなで斬りにしたから、室内は血ですごいことになってそう。そして、室内には誰も居ない。
佐古: ……息子さんがさらわれた!?
鴻: っていうところに、俺が帰ってくる。…………誰?(一同笑)
佐古: えーと……。風早鴻さん、ですか?
鴻: あ、はい……。
佐古: 僕、誠志郎さんの知り合いでして――――。
鴻: 咄嗟に右手を隠します(笑)。
佐古: では、目を細めて。……そちらの手、見せて頂けますか?
鴻: これは、面倒なことになる気がするなー……。(一同笑)でも、見せる。
佐古: じゃあ、その右手についてる賢者の石を見て、orzの状態になります(笑)。
GM: ではその時に、佐古さんの携帯が鳴ります。
佐古: お? 見てみる。
佐古が携帯を見ると、そこにはメールが届いていた。
差出人は、風早誠志郎。
『霧谷さんに頼んで、うちの息子、UGNに加入の手続き済ませといたから。あいつ使えると思うし、よろしくー。』
その文面を確認した佐古は、携帯画面を鴻の方に差し出して、一言言った。
佐古: ――――だ、そうです。(一同笑)
鴻: ってところで、俺の方にもメールが届くんだよ、きっと。
GM: ああ。『お前、今日からUGNに入ることになったから。』って?(笑)
鴻: そうそう。で、あンの親父は~~~っ!! ってなってる。
佐古: では、そんな鴻さんに――――まずは、UGNについての説明をしなければならないでしょうね。と、一通りの説明をします。
鴻: あー……っと、とりあえずUGNってのは、人間なんだよな?
佐古: そうですね……広義で言えば、人間です。(一同笑)
鴻: そっか。……あと、その辺のって、どうにか出来るの? と、部屋の中の惨状を指差す。(一同笑)
佐古: はい。片付けの手配はしますよ。
鴻: ――――そう。じゃ、いいや。って、何かを諦めたような目をします。(一同笑)で、そちらさん、名前は?
佐古: あ、申し遅れました。僕は佐古修といいます。この街のUGN支部長をしています。これ、僕の連絡先です。と、携帯番号とかを渡す。
GM: はい。では、そこで支部から通信が入ります。
佐古: ああ、はい……。
GM: 『支部は壊滅状態です!!』というメッセージとともに、襲撃者の画像が送られてきます。
佐古: 鳥ですか?
GM: ええ。赤い目をして黒い翼を持つ、龍? って感じの生き物。
ネル: レッドアイズブラックドラ○ン的な……。
GM: それは、次のリサーチシーンで調べていただくというコトで。
佐古: 了解しました。じゃあ、重要機密を削除して、総員退避を! って指示を出します。あ! それから鴻さんに、怪我はしていませんか? と確認しておきます。
鴻: あ、うん。ジャケットはさすがに返り血で汚れただろうから着替えてるけど、怪我はしてない。
GM: 強いて言うと、力を使った後、むっちゃ痛かった。
鴻: ああ、うん。そうだね。それくらい。怪我は無いよ。
佐古: なるほど。――――すみません。今、緊急事態なので、また連絡します! と言って、踵を返して支部に向かう。
GM: では、そんなところでシーンを切ります。
鴻: あ! 俺オープニングにもう一回登場しちゃった。
GM: ほんとだ!? まあ、侵蝕率上げておいていただければ……。
鴻: 自分から出たしね(笑)。あげておきまーす。
◆ ◆ ◆
GM: 今回、PC間ロイスは、組織同士で結んでおいてください。
一同: はーい!