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第19話 戦力の差は財力の差だと思います

お久しぶりです。遅れてすみませんm(__)m


 今、アルフパーティとゴブリン軍の戦局が開かれようとしています。

 はい、突撃されなければさっきのような一方的な戦いが出来たのですけれどね、近づかれたため自分達を巻き込む可能性が出てきてしまいましたのでさっきの殺戮は出来ません、はい。多分そう言うことだと思います、はい。


 とまぁ、そんなわけで地道にコツコツと剣を振り、弓を射て、魔法を放ち、槍で突く。


 てっ、槍? 


 「うぉっ!?」


 ビュンッと風を切る音が聞こえると共に脇を槍が通り過ぎる。その武器の持ち主は……ゴブリンコマンダーか!


 その予想は正しいようで馬に乗った豪華な軍服を着た人型が槍の後に颯爽と駆け抜けて行く。そして口を動かす。


 「チッ、外したか。運のいいヤツめ。しかし、次は無いぞ!」


 ゴブリンコマンダーはそう言うや否や馬の向きを器用に替え、また突撃してきた。舌打ちしないでよ……にしてもさっ!と


 「なんで俺かなっ!? もっと強いヤツいるって言うの!」


 アルフとかアルフとかアルフとかアルフとかっ!! 居るじゃん! 剣を咄嗟に構える。


 それを聞いたゴブリンコマンダーが迷いなく馬を此方に走らせながら堂々とした顔で言ってくる。


 「当たり前だろう、強そうなヤツから先に行くなど愚者の所業! 弱そうなヤツから先に狙うのが頭の良いやり方だ、死ねぇぇ!!」


 「ふざけんな! それっ!」


 堂々と言う言葉じゃねーから!


 迫ってきた槍に対して剣を振るう。


 するとカンッという金属のぶつかり合う音が響くと共に体にも痺れるような衝撃が手から伝わってくる。よし、槍を弾けた!


 「甘いわ!」

 「なっ!?」


 槍が風を切る音と共に再度目の前に現れる。ゴブリンコマンダーはすぐに槍を構え直し、突いたようだ。マズイ防げないっ!


 「『マジックシールド』」


 その時、目の前に半透明状の薄い板が現れ、それにより槍は音を立てながら防がれた。ゴブリンコマンダーはそれに驚きながらも状況を把握しようと咄嗟に周りに目を巡らす。


 「大丈夫? シノ……『ウェポンブレイク』」

 「……!助かった、ありがとうマキナさん。」


 そしてマキナさんが魔術を唱えると、ゴブリンコマンダーの持っていた槍は粉々になった。何だそんの魔法は……。

 それを見たゴブリンコマンダーは怒りを隠せないのか、大きな声を上げる。


 「なっ! これだから安物は……!ならば別の槍を出すまで!」

 「させないよ、ゴブリンコマンダー。」


 武器が壊され、焦りながらもまた別の新しい槍を出そうとするゴブリンコマンダー。しかし、今度はアルフが現れ、ゴブリンコマンダーの首に剣を滑らす。凄いな……自分もいつか出来るようになるのだろうか。


 「ぐっ……、何故貴様らがここにいる。他のやつに任せてたはず……だ。」


 ゴブリンコマンダーは血を首から吹き出し、苦しみに耐えながらも俺も思った同じ疑問をアルフに問う。

 それに対し、アルフは清々しい笑みを浮かべながら答える。


 「それは簡単な答えだよ、君たちが数合打ち合ってる間に倒したんだよ。さすがは俺の仲間達、数分であの大軍を倒すとはね。」


 それを聞いたゴブリンコマンダーは信じられない表情で言葉を出す。最初のユルさんによる攻撃を見て、乱戦時に発揮出来る力はそんな無いとゴブリンコマンダーは判断したのかも知れない。しかし、実際は違ったわけだ。凄い事で……教えてくれれば良かったのに。


 「ま、まさかそんなはずは……」

 「まぁ、君らが俺らの予想より弱すぎたのかねぇ?」

 「貴様……‼」


 それを聞くとゴブリンコマンダーは一生の恨みとでも言いたげな表情でアルフを睨み付けると、ガラスが割れるようなシステム音が鳴り響きながら馬共々ガラスの破片のように飛び散った。


 「ふっ、ミッションコンプリート」

 「リーダー……」


 アルフがキメ顔でそう呟くとカイさんが何とも言えない表情でアルフを見つめる。


 にしても、ゴブリンコマンダー。意外と呆気なかったな……。そんなことを思いながら空へと昇る破片を見つめる。

 アキやハルさんと戦った時より圧倒的な差があったと思う。あの二人もベータテスター、この四人もベータテスター……だと思うがこれだけの戦闘力の違いは何処から来るのだろうか。

 それとも、ゴブリンコマンダーの方が違うという可能性も。これが一番可能性が高い気がする。何というか、今回はとても油断してた。回りに注意を向けて無かった感じがする。……前回以上に。


 そんな事を考えてると突然バシッという音と鋭い痛みが頭を襲う。


 「痛っ!」

 「うるさい! お前が考え事でもしてるのか、気が付かなかったからだよ!」


 どうもアルフに剣の鞘で頭を叩かれたようだ。一体何の用……後にしてくれないかな。此方が倒して貰った立場だけどさ。


 「何? どうしたの。」

 「どうしたのって、そりゃお前報酬の事だよ。」


 アルフが「お前頭大丈夫? 忘れたの?」とでも言うような顔で聞いてくる。


 報酬報酬報酬報酬……。あぁ! そうだ、約束したんだ、報酬。


 えっ、でも……無いんだよな……そんなもの。そもそもアルフが勝手に言い始めたことだよな。それを説明してやらんと。


 「あー、残念ながら……」

 「無い、だろ? 大丈夫要らない。分かってるよ、無茶ぶりなのは。それに大した敵じゃ無かったしね。報酬を貰うほどじゃ無いよ。それにドロップ品も有るしね。」


 アルフがお前のことは分かってるぞと言いたげな表情をする。実際言ったしな。でも、アルフがそうは言っても他の方々は……。そう思い、三人の方へ目線を移す。

 するとその視線に答えるかのように三人が首を立てに振る。


 良いよということかな……。

 

 「……ありがとう、助かるよ。」

 「うん、良し。じゃあ町へ帰るか!」

 「「「おぉー!」」」


 街道の所まで戻ると、アルフは俺に馬車に乗るように言って来たので甘えさせて貰うことにする。馬車の中は魔物のドロップ品らしきものが沢山転がっている。……多いな、こんなにあれば大金を手に出来そうだ。でも、馬の速度は出ないっぽいな。


 「良し、出発だ!」 


 アルフが声を上げるとそれに答えた馬がやはりゆっくりと歩きだし、それに引っ張られた幌馬車はガタガタと音をたてながら動き出す。

 

 ふむ、船も良いが馬車も良いな……。歩くと言っても人が歩くよりは速い、陸地を速く移動出来る手段があるのはとても良いことだろう。馬車を引かなくても良いのだし。


 しかし、今回は失敗したな。まったく経験値が手に入らなかった。まぁ、自分で倒してないから仕方がないけど……かといって一人で来ると教会行きなのは目に見えているのが今回で分かったしな……。


 やはり、当初の仲間集めをした方が良いのかな……自分のギルドを作るっていう目標。

 いや、忘れてたわけでは無いんだけどね。こうも負けばっかだとね、船の上だった頃が懐かしい……まだ1日2日そんぐらいしか経っていないけどね。大砲は強かったなーとこの頃思います。接近戦じゃあ、使えないもんな。やっぱり海で戦うのが一番だな。魔法防ぐ奴とか居ないし。


 そんなことを考えているとユルさんに声をかけられた。


 「そろそろ町に到着……」

 「……あ、すいません。分かりました」


 少し反応が遅れたので謝っておく。さてさて、もう町に着いたなのか……町から見えるとは言え、この森はとても広く自分達は奥地に居たはず。やっばり馬速くていいなー、もしくは考え事してたからって言う可能性もあるけど。


 そんなこんなで町、つまり中立都市『アメル』に到着。始まりの町に戻って参りました。門を過ぎた門前広場の所で馬車から降りさせてもらい、礼を言ってアルフ達に別れを告げた。


 「いつでもまた狩りに行こうな!」


 アルフは最後こんなことを言っていたが俺はするつもりは無いぞ、あんな高レベルの奴らとなんて! 

 ……あったとしても自分自身が強くなってからだな。


 さてと、ではクロノ所……行きたく無い気がするがドロップ品を売るために行くとするか。今所持金ゼロに近いし。


 はぁ、話が長くなんなければ良いけどな……。


 俺は空を見上げた後、足を前へと進めるのだった。


 

 

 

 

 



 


 


 

最近、大幅に修正しようかなと思ったり。

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