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第18話 経験の違いは殲滅力の違い

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いしますm(__)m


すいません、凄く遅くなりました。けど文字数は変わらないのです。(´・ω・`)


 さて、では本題に入りたいと思います。


 「なぁ、アルフ。ゴブリン討伐に協力してくれないか? 後ろのギルドメンバーも一緒になんだが。」


 それを聞いたアルフは不思議そうな顔をしつつ、後ろの三人に「お前ら、協力しても良いか?」と聞く。後ろの三人はそれに対し、少し悩んだ後大丈夫ということを三者三様の言葉で伝える。


 「ということで大丈夫だ。しかし、ゴブリン討伐で協力って何匹居るんだよ。……はっ、もしかしてお前って超弱い!? 」


 アルフがわざとらしく驚いた顔でこちらを見ながら言ってくる。


 「なんでだよ! 弱くねぇよ、めっちゃヤバイゴブリン達何だよ! てか、今すぐそばの森の中に居るんでご協力よろしく!」

 「はぁ!? 今すぐ!? そこに居るの? 嘘でしょ? 」


 アルフがそう言ったのと同時に森の中で様子見守っていたゴブリン達が武器をまた投げ付けてくる。


 「わっ、マジかよ! おい、マキナ! 魔法だ、魔法を使え! カイ、ユル、広範囲攻撃アーツを頼む! よし、俺も! 『竜の息吹』!」

 

 「「「了解!」」」


 アルフの技で炎に包まれる森。そこらこちらから上がるゴブリンの悲鳴。


 「残酷……。」


 アルフの言葉に従い、準備を始めるギルドメンバー達。


 マキナと呼ばれた魔術師らしき女性は魔法を発動させるために術の詠唱をし始める。

 大剣を担ぎ、盾を構え、鎧も比較的頑丈そうな物を着ているカイと呼ばれた男性と白い大きな弓を持ったユルと呼ばれた女性は各々武器を構え、声を高らかにアーツ名を叫ぶ。


 「風よ、我の願いを叶えたまえ。──我らを狙う数多の敵を天へと運べ! 切り裂くは風、葬るは嵐! 『風神の旋風』‼」


 マキナがそう言うと炎に包まれたままの森に竜巻が起きる。その竜巻に炎が混じり始め、火の勢いは強くなり、火災旋風となる。


 「『鉄壁の城壁』!」


 しかし、カイが盾を地面に刺して発動したバリアを展開するアーツにより俺らの所には熱さも何も感じない。


 ちなみに相変わらずゴブリンの悲鳴は聞こえます。そして森は轟々と燃え続け、火の勢いは衰えず、燃える範囲は徐々に徐々に広がって行く。


 普通にヤバイ状況だと思います。森林破壊。


 「『矢の雨』」


 そこにユルが同時に大量の、数えきれない程の矢を放ち、上空で魔力により水を纏った矢が森へと一気に降り注ぐ、炎とぶつかり合う度に水蒸気が発生し、辺り一面蒸気が立ち込めてる状態になった。こうして森は鎮火されていった。


 あぁ、凄いな。こりゃ、ゴブリン達も殲滅されたろ。


 「リーダー、また自然破壊じゃないですか、マスターが五月蝿いですよ?」

 「うんうん、責任はリーダーにあるからな。」

 「私達は阻止した側、だから。森に火なんて放つリーダーがいけない。アルフはそろそろリーダー職追放かも知れませんね?」


 ギルドマスターは各ギルドのトップ。リーダーはギルドの各パーティのトップ。アルフはつまり1つのパーティのトップということだ。

 にしても、使った技的にも話す内容的にもこいつら初心者じゃねぇな。β版のテスターだ。何で俺はチート染みてる奴らとしか会わないかな……。


 「うわっ、こりゃ凄いな。」


 森に立ち込めていた水蒸気が晴れてきたので再度森を確認してみるが……、アルフ達が攻撃した所は何にも残っておらず、森の栄養を含んだ土が剥き出しになり、ぽっかりと空けた状態になっていた。まぁ、木とかが炭化したものは所々に残っているが。臭いも結構するね、生き物の、ゴブリンの焼けた臭いが。


 ガサッ、ガサガサッ  ボキッ。


 「何なんだこの状態は!」


 葉っぱのすれる音、枝の折れる音がしたと思ったら見覚えのあるヤツが叫びながら現れた。


 「なっ、ゴブリンコマンダー!?」

 「マジで?」

 「マジですか。」

 「……」


 上からアルフ、カイ、マキナ、ユルの順です。間抜けな感じがするが、四人とも各々の得物を構え直しす。俺もしっかりと剣を構える。いやね、さっきのあの殲滅作戦見てるだっけだったからさ。助けを呼んだヤツが戦わないとかありえないもんね。冒険者なのに。


 「……貴様らか、この状況を作ったのは。」


 ゴブリンコマンダーがこちらに気付いたようで、話し掛けてくる。コマンダーは追跡したゴブリン達が死んだというのが分かったようだ。……それはそこの四人が原因です。私はやっておりません。あ、目があった。


 「ちっ、またお前か。あの魔術師と剣士の時といい、今回のこの惨劇といい。覚悟しろ! 突撃!」


 そう言うも否やゴブリンコマンダーとその率いる部隊は突撃してきた。何で突撃してくるかな。いや、歩いてるのを想像すると思うけどこいつら騎馬なんです。騎馬突撃なんです。破壊力抜群。どうやって森の中を騎馬で抜けて来たのか不思議で仕方がない。


 「『鎧通し』」


 そうユルさんが言いながら矢を放つ。すると放たれた矢はゴブリンの鎧に弾かれるかと思いきや、先頭にいたそのゴブリンの鎧を貫き、その胸に深々と刺さる。

 そのゴブリンはクワッと目を開き驚いた後、馬から転げ落ち、後続の仲間達に踏まれ悲惨な末路をたどった。それを知った仲間達が驚き、突撃の勢いが少し弱まる。

 しかし、ゴブリンコマンダーが「何を呆れてる、突撃しろ!」と叫びその勢いは持ち直す。

 それでも少しの時間は稼げた。


 「良し」

 「良くやったユル! しかし、何故コマンダーを狙わなかった。どうせならコマンダーを潰して欲しかったなぁ。」

 

 一匹のゴブリン、それも多分ゴブリンナイトを早速倒せたことに喜びを感じたのか小さくガッツポーズをしたユルにアルフが純粋な疑問を投げ掛ける。それ、俺も知りたい。どうせなら倒してくれれば嬉しいかったのだけど。


 するとユルは喜びに水を刺され不機嫌になったのか顔を少し曇らせ呟く。


 「私の実力じゃあんな化け物無理、倒せない。」

 「そっか、なら仕方がない。少しの時間を稼げただけでも充分だ。おい、シノ! 報酬ははずんでくれるよな? こんな奴ら想定外だぞ? よし、全員行くぞ!」

 「「「オー!」」」


 おう、マジすか。報酬ねぇ、どうしようかね。


 俺がそんなことを考えてる内にみんなはアルフの掛け声に応じて戦闘準備をするのだった。


 


 

 


 


 


 


 


 



 

 


 


  

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