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第17話 お、お前かっ!

遅れてすいませんm(__)m

土曜日に更新するはずだったのに・・・。

  「な、何が起きたんだ! ナイトとアサシン達、確認しろ!」


 ゴブリンコマンダーが珍しく慌てる。そんなことを思いながらとにかく森の外を目指して走る。くそっ、こんなに森の奥へ行ってしまってたとは。自分の警戒心の無さに悪態をつく。


 タッタッタッ


 と自分の逃げる足音に紛れて後ろの方から駆けてくる足音が混じっていることに気付く。ちっ、しまった。ゴブリン達を舐めすぎた。一回頬を切られてるというのに。


 「司令官! 怪しい人影を発見しました! 走って森の外へ向かおうとしています、コイツが先程の魔術の術者かと思われます! 」

 「何!? 本当か!? 追え、とにかく追んだ! 第2暗殺小隊全員行け!」

 「「「御意」」」


 あんの野郎、コマンダーに知らせやがった。しかも、暗殺部隊とか。全員流暢に言葉話せるとか高位のゴブリンじゃん。無いわー。


 えっと、こう言う時こそ魔導銃。


 「『闇の弾丸(ダークバレット)闇の弾丸(ダークバレット)』『闇の弾丸(ダークバレット)』『闇の弾丸(ダークバレット)』‼」


 4連射である。これ以上やるとMPが厳しい。このゲームは魔力欠乏というほぼ全てのステータスが下がる状態異常があるためMPは一定の数値を維持しなければならない。


 「「グハァ」」


 この4つの弾丸の内2つは見事に2匹のゴブリンアサシンに当たり、倒した。しかし、残り二発は外れ擦った木を少し削る程度だった。


 あぁ、もう! 何てことだ……いや、この腕前で二匹暗殺者当たられただけで充分か。

 ゴブリンの暗殺部隊は合計何匹いるのか不明だがこれで二匹減った。


 さて、余計なことは考えずにさっさと逃げなければ。


 「……‼居たぞ‼」


 ほら、見つかっちゃったんだもん。目、合ったよ? 一匹のゴブリンアサシンと。


 えっと、そうだ。逃げる前にあれ使おう。確かポーチに締まったはず……よし、あったあった。確かこう魔力を流して後方……ゴブリンアサシン達の居る方へ直ぐ様ポイッと投げつけるっと! 自分はどんどん走るよ!すると


 ドォーン!


 と後ろから大きな音が


 「「「うわぁぁーーー‼」」」


 ゴブリンアサシン達の悲鳴と共に聞こえてくる。お分かり頂けただろうか、魔力爆弾です。魔力を投げやすい形の物にギリギリまで溜め込み、そこにまた魔力を流すことでその物の魔力容量の限界を超えて爆発という魔力爆発の現象を利用してるそうです。

 

 これも露店で売っていたもの、掘り出し物だぜ! こんなに早く使うとは思わなかったけどさ!


 さぁ、今度こそ本当に逃げないと。爆発を喰らわなかった物がまだ生き残ってる。


 「チッ、作戦中止だ! 損害を報告せよ! 」


 えっ? これはコマンダーの声だ。もしかして、見逃してくれた?


 「損害を確認の上、部隊を整えた後、我ら本隊は直ちに敵を急襲する! 第3偵察中隊、第2、第3暗殺小隊はヤツを追え! 逐次報告を怠るな! 」


 なんだと……見逃してくれるんじゃないのか! 寿命が伸びただけのようです。てか、アイツの声まだ聞こえるのか。声でけえな。


 「はぁ、まだかなぁ。森の外……。」


 俺の走りながら呟いたそんな声は誰にも届かず森へと溶け込んでいくのだった。






 



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇








 さて、あれから走り続けること感覚的に約10分、森の木々の間から外の明かりが多く射し込むようになってきました。これは木々の密度が下がってる、つまり森の外の方まで来たという証。


 喜びたいけど、後ろの方に気を利かせれば嫌な気配が沢山です!


 「絶対ゴブリンだよなー、こんなにゴブリンって強いモンスターだっけ。普通雑魚モンスターじゃなかったかな……。」

 

 そう呟くと、それが聞こえたのかなんか一気にざわざわとし始めた。なんか嫌ーな感じが……。


 「‼」


 ビュンッという風を切る音がして刃物らしきものが横を通り過ぎてゆく。

 飛んできた方を向けば、キラリキラリと大陽の光に反射して輝いてるもの多数確認、怒りのオーラと共に。


 あっ、マズイやつだこれ。


 そう、俺が思うのと同時に様々な方向から様々な刃物が飛んでくる。


 「うわっ、ちょっ、それは無いよ! 」


 避けて走って森の外、見えるのは街道かな? を目指す。


 短剣にナイフに槍に矢に大剣と様々な物が横を上を過ぎ、木に刺さり、土に刺さり、魔物に刺さり、木を薙ぎ倒しって


 「大剣まで飛ばすのかよ! 」


 まさかの大剣、2m以上ある剣が勢いよく飛んでくるとかもう何が何だか分からない、ただただひたすら恐怖。


 あっ、よしそこの木を走り抜ければ


 「外だ! 」


 すぐに外へ出れた。踏み締められた硬い土の街道。降り注ぐ大陽の光、爽快感ある風、全て森の中では感じ取りにくかったもの。


 「あ! アイツらは!」


 こんなこと感じてる暇は無い、直ぐ様森の方を確認する。あぁ、居るようじゃうじゃ。不思議と感じ取れるよ、今にでも殺してやるっていう。でも、不思議と何にも飛んでこなくなった。


 ん?


 ガラガラと音がする。ゴブリン達もそれを気にしてるような感じがする。そう思いそちらの方向へ振り向くと、そこに立っていたのは



 「よっ! 誰かと思ったらお前か、シノ!」 


 そこにはあの最初の頃に出会った明るい茶髪の明るそうな性格、事実明るい性格のあんちゃん。『アルフ』が居た。


 「アルフか! なんか久しぶりだな、どうしたんだ? 」

 「どうしたんだって、見て分からないか? 狩りに行ってたんだよ。 ギルメンと一緒にな。ほら俺の後ろ。」


 狩り? ギルメン? いや、ゴブリンが気になって後ろに気が向かわなかったわ。だって命の危機だよ?


 そう思いながら後ろを見ると、少し角張った幌馬車が1台、中から手を振る人3名。これか、ガラガラ音を立ててたのは。


 にしても3名? パーティじゃないのか、ギルメンってことはギルドメンバーだよな。そんな思いが伝わったのか、アルフが答えてくれる。


 「他にもメンバーは居てな、今回は偶々この3人と一緒に狩りをしに行ってたんだ。」


 な、なるほどねぇ。ギルドね、まさかコイツがリーダーか? まぁ、別にいいよそんなこと。思い出したく無いけどそんなことより今はゴブリン達をどうにかしないといけないのだよ。


 言ってみようかな、助けて貰おうかな。

 


 俺はゴブリン達が動き出す気配を感じ取り、そう思ったのだった。


 


 


  

 

 


 


 

この作品、もともと不定期更新のはず。あれ?

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