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第11話 魔法のある戦い

徐々に読者が増えていて嬉しいです。

♪(o・ω・)ありがとうございますm(__)m

 

 「ニンゲン、カクゴ」


 ゴブリンナイトが静かに言葉を発しながら剣で切りつけてくる。それを大砲を造った時に余った鉱石で造った剣で防ぐ。


 ガンッと金属音を響きかせながらぶつかり合う剣と剣。飛び散る火花。


 絶賛ゴブリン達とお遊び……じゃなかった戦闘中です。


 「今だ、やれ!」


 片言ではない流暢な言葉で話すゴブリンコマンダーがゴブリン達に指示をだす。すると、ゴブリン達が応え、俺らに向けて弓矢を放ってくる。


 「「「ギギィ!!」」」


 「クソッ!」


 剣で飛んできた矢を弾く。粗悪品とはいえ鉄の鎧と兜があるゴブリンナイトはこの間にも盛んに攻撃してくるため、逃げれない。ゴブリンナイトの攻撃を避けながら次々とくる矢を弾く。こんなことなら鎧を買っておくんだった。


 「大丈夫か、シノ!!『クレイウォール』『ファイヤーランス』」


 アキが魔法で壁を作り、矢を防ぎながらゴブリン達を倒してくれる。


 「あぁ! 大丈夫だ! 助かった!」


 こうしてる間にも果敢にゴブリンナイトは攻めてくる。ふんっ、矢がなければこんなやつ!


 「ナカマ、ヨクモ」

 「なっ! 勝手に動くな! 不味い、退け!」


 ゴブリンコマンダーがゴブリンナイトに指示をだすがもう遅い。


 「はっ! ──なにっ!?」


 殺せる、そう思って剣で叩き切るが魔法が飛んできた。避ける。おかげでナイトを倒せ無かった。


 「! ナイスだ! よくやった!」


 ゴブリンコマンダーが喜んでる。そして、ニヤッとするメイジ。驚き、現状を把握して安堵するナイト。

 邪魔さえなければ貴様のその顔は地に落ちてたというのに……。チッ、メイジめ。

 そして、喜んでるゴブリンコマンダーは両隣にもうひとりのゴブリンナイトと二人のゴブリンメイジを控えさせてる。そこから飛んできたようだ。いや、匹か?


 そして、同じことを考えてたのか、アキが話しかけてくる。


 「よし、メイジは僕が倒そう。君はナイトを頼むよ?」


 アキはそう言ってきた。


 「なっ! それは危険すぎる!」


 危険すぎる! そう思って声を出す。メイジを倒すだけなら簡単かも知れないがそれはコマンダーとナイトと戦うということになる。それにただのゴブリン達もまだ残ってる。

 魔術士では勝てないと思う、常識的に考えて接近戦になることは明白だ。遠くから倒そうとしても向こうからこちらに向かってくるだろう。


 俺の心配してる表情に気付いたのかアキが安心させる話し方で言ってきた。


 「大丈夫、僕はただの魔術士じゃないよ? だから安心して戦って、ベータテスターを舐めてもらっちゃ困るよ。それに最悪死んでも生き返られるしね」


 そう言ってアキはニヤッと笑うとゴブリンメイジ、いやゴブリンコマンダーのいる方へ駆けていく。


 「わっ、そうじゃないって! いや、もうちょっと安全策をさっ!」


 そう言ってもこちらに手を振るだけ。


 自分も行かなければ、そう思い走ろうと思った瞬間、ガンッと目の前で金属音がなる。とっさに何かを剣で防いだ音だ。


 「ヨソミ、イケナイ!!……」

 「ちっ‼」


 つい舌打ちをしてしまう。剣か、また、ゴブリンナイトか。いい加減しつこいってば!! 俺はアキの所に行かなければならないんだよ!……そうだ剣術スキル!


 「アーツ発動! 喰らえ『スラッシュ』!!」

 「ナニ!?」


 驚くゴブリンナイト。それもそうだ。パリンッと剣が真っ二つに割れ、ぐるぐると宙を舞う。バキバキッと鈍い音がなり、鎧にひびがはいる。これらのことがひとつの動作で起きたのだから。


 剣術スキル、下級アーツ『スラッシュ』。下級でも相手によってはこんなことが出来るのだ。いや、普通なら殺せるはずなのだが。相手がナイトとかいきなり悪すぎる、明らかに強いじゃん。


 「『ウインドブラスト・ツイン』『ウォータースプラッシュ』」


 「「ギギィ!!……」」

 「ワプッ!?」


 ゴブリンナイトとメイジ二匹、計三匹の悲鳴が聞こえてくる。自分が相手をしていた、今は気絶しているゴブリンナイトから視線を外し、アキの方へ向く。


 そこには体に風穴開けたゴブリンメイジ二匹と遠くで倒れているゴブリンナイト。手を振るアキ。


 「ハロ~。・・・どうよ、しっかり倒せたよ?」

 「強いなおい!?」


 思わず突っ込みを入れてしまう。


 「「「ギギィ、ギギギギィ!?」」」

 「落ち着け!! 起きろナイト達!!」


 うおっ、びっくりした。騒ぐゴブリン達をコマンダーが一喝し黙らせる。そして、声に反応し飛び起きるナイト二匹。気絶してたんじゃないの?


 「貴様達、一体何者だ。ナイト達を倒し、メイジ達を殺すとは・・・手慣れているな。まさか、我ら王の町を狙いに来た専門の奴らか!」


 ゴブリンコマンダーが警戒心を上げて問い掛けてくる。


 「「いや、違うけど」」


 はい、全然違います。


 「ふん、嘘をついても無駄だ。まっ、今回の部隊のナイトとメイジは弱い奴ら。経験を積んだ奴らにはお前らと言えど勝てないだろうな。はっ! 所詮お前らなど熟練の者や我の手にかかれば道端の小石と変わらんよ。フハハハハッ‼ 」


 ……お望みなら(集落)を潰してあげますよ? そこの崖から見えるアレでしょ?


 「ははは……」


 お隣のアキを見れば表面状笑っているが目が笑ってない。


 「ふん? 言っておくがそこの集落は我らのではないぞ? そんなちゃちなのと一緒にしないで欲しい。我々は王の命令でそこの集落を潰しに来たのだが、貴様らのせいで失敗してしまった。まっ、貴様らは人間の癖して魔物の味方をしたということだ。」


 ゴブリンコマンダーはニヤニヤとした顔で話す。なんかうざいな、こいつ。


 「闇よ、我が敵を撃ち抜け。『ダークバレット』」

 「奴を焼き殺せ。『ファイヤーランス』」


 アキと声が重なる。考えては同じようだ。

 奴を潰す。


 「んー? どうした、我を殺す気か? 舐められたもんだな。」


 ゴブリンコマンダーがこちらを余裕そうに見ている。その顔を潰してやる。なんか言ってるが気にしない。


 「「貫け‼」」


 潔く死ね‼ 


 「『マジックシールド』」

 「知っているよ!それ!」


 ゴブリンコマンダーが使った魔法により俺らの魔法が防がれる。しかし、それを見越していたのかアキがそのシールドを避けながらゴブリンコマンダーにどこからか出した剣を突き刺す。


 否、突き刺さらなかった。


 「『リフレクションバリア』じゃあな。」

 「なっ!」


 大きく目を開き驚くアキ。これは予想外だったようだ。


 リフレクション……反射か! これは不味い、こんなにゆっくり見てる場合ではない!

 アキに向けて剣が飛び出てくる。


 「危ない!」


 俺もアキも対応出来ない……。


 「はい、どーん! グサッと!」


 いきなりゴブリンコマンダーの背後から現れた人影がゴブリンコマンダーの背中に刃物を刺す。そのせいか、ゴブリンコマンダーの集中が切れ、魔術が成り立たなくなり魔法が崩れる。


「グハッ……何事だ……」 


 本当に何事でしょうか。



 


 

 


 

  


 

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