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狂気のショウ



まぁ…タイトルほどでは…。





日光が優しく照らされる早朝。


長い赤髪を揺らしながら少女が王都の通りを歩いている。


彼女の名前は、ジャスミン・アウディーニ。


“一応”は『なんでも屋ローランド』従業員ベルゼー・のブライアンの妹である。


彼女は現在、城下の一角にある飯屋で働いている。


可憐な容姿で男性を虜にし、店の売上に一役買っている事に本人は気付いていない。


去る二日前、働いている飯屋で少し騒動があった。


客である男数人が言い掛かりを付けて彼女に謝罪と“慰謝料”を要求したのだ。


慰謝料とやらが何なのかは想像に難くない。


乱暴を働かれそうになった所を偶然、食事をしに来た『なんでも屋ローランド』の店主と従業員二人によりジャスミンは助けられた。


本来ならば被害者である彼女を気遣い同情しなければならないのだが……件の客達の顛末があまりにも悲惨を極めてしまった。


ジャスミンは今日、『なんでも屋ローランド』に赴き、遅くはなったが御礼をするつもりで足を進めているのだ。


その証拠に手にはバスケットを持ち、入っているのは様々な果物である。


(兄さんと一緒に行こうと思ってたけど…今日ってお仕事、お休みだったの忘れてたな…)


『なんでも屋ローランド』に入ってくる依頼はピンからキリまであるが、仕事は依頼の有無によって不定期なのだ。


その為、まとまった依頼や重要な依頼がない日は休業日になっている。


だが、店主ともう一人の従業員ならば休業日であるないに関わらず早起きなのをジャスミンは知っている為、あまり気にはしていない。


というより、半分以上、家族の関係になってしまっている為に遠慮する事が良い意味でないのだ。


(喜んでくれるかな……?)


強くて端正な顔立ちをした兄貴分な青年二人を思い出して彼女は微笑みを顔に浮かべた。


テクテクと歩いていると、不意によく見知ったシルエットが視界に入る。


「あっ、あれって」


黒いロングコートを着用し、その下はこの世界には珍しいにも程がある迷彩服。


そして、これまたシルヴェスタ王国には珍しい黒髪。


「やっぱりそうだ!ショウさ〜ん、おはようござい……」


朝の挨拶が途中で終わった。


彼女の眼に飛び込んで来たのは、『なんでも屋ローランド』の店主であり傭兵であるショウ・ローランド、25歳。


それだけならば良い。


彼女の挨拶が途切れたのは…何故か通りを道行く女性達がショウを見て頬を紅潮させ、中には失神している者までいたのだ。


それに彼は爽やかにも程が有りすぎる笑顔で挨拶している。


するとショウがジャスミンを認め、近付いてくる。


…顔には爽やかな笑顔を浮かべたままで。


「やぁ、お早うジャスミン」


「おっ…おはようございます」


「今日はどうかしたのかい?」


普段のショウの言動と比較すれば…どう考えてもおかしい…おかしすぎる。


だが、そんな彼にジャスミンは不覚にも胸が高鳴ってしまう。


(えっ?…今日のショウさんどうしたんだろ?…でも…でも…)


ジャスミンの心中では疑問の嵐が吹き荒れる。


(でも…何時もカッコイイけど…今日のショウさん…輝いてみえる)


日々のブラッシングで磨き上げられた白い歯がキランと輝いた。


人生初となる大人の色気?を感じてしまい、彼女は恥ずかしいのか頬を紅らめた。


「んっどうかした?…顔が紅いけど…」


「ふぇ!?ななな何でもないですよ!?」


「風邪かな…?…ん…どれ…」


長身を折り曲げて、ショウがジャスミンの額に自らのそれを当てる。


その瞬間、彼女の顔が一気に熱くなった。


「なっなななな!?」


「…うん…熱はないみたいだね。良かった安心したよ。“俺の”ジャスミンが病気かと思うと心配だったから」


(おおお俺のぉぉぉ!!?)


「どっどどどうしたんですかショウさん!?今日はなんだか、おかしいですよ!?」


「おかしいって…なんだよ…傷付くな…」


「あっ…ごめんなさい」


紅潮した事もどこへやら、本当に傷付いた表情をしたショウにジャスミンはシュンとしてしまう。


いきなりとはいえ彼の厚意を否定したも同然なのだから。


「ハッハハハ、嘘だよ。大丈夫さ」


「そうですか…。でも、ありがとうございます。心配してくれて」


「いや気にする事なんかないよ。…でも残念だな…」


ショウはどこか残念そうな表情を浮かべる。


「もしジャスミンが病気だったら付きっきりで看病できたのに…」


「つつ付きっきりぃぃ!?」


爆弾発言にジャスミンの顔が再び紅潮する。


ショウは回復魔法を使える。


だが、それは外傷や軽度の疾患にしか効果がない。


つまり、この世界で風邪ないし病気になれば薬草に頼るか自分の体力がウィルスへの武器になるのだ。


当然、体力の消耗が激しい為に看病してくれる者の存在が必要となる。


「あぁ。それに俺がそうしたいんだ」


「なっ…なんでですか?」


恐る恐るジャスミンが問い掛けるとショウは爽やかな微笑みを浮かべ、彼女の紅潮した頬に手を添える。


「…それはね…看病だと言って、ジャスミンを…一人占めできるから」


ボンとジャスミンの頭から湯気が立ち昇った。









中央通りをねずみ色のフードコートで顔を隠しながら歩く人影がひとつ。


服装は目立たず質素だが、一度、そのフードを脱げば、この場は騒然となるに違いない。


フードの下には長い銀髪−シルヴェスタ王家の血統を示すそれがある。


顔立ちは繊細そのもの。


美女といって差し支えなど全くない。


彼女の名前はエルザ=ラル=シルヴェスタ。


このシルヴェスタ王国第一王女であり、王位継承権第二位の高貴な身分の女性。


彼女は現在、『なんでも屋ローランド』へ向けて足を進めている。


理由としては、話し相手になってもらうため。


と言いたい所だが、それは大義名分で、実際の所は、ただ単に彼女が想い人に会いたいからである。


その想い人は、頻繁に来る彼女を訝しみもせずに、来訪した瞬間、怒ってしまう。


彼女が心配だからこその言動ではあるのだが…。


(お話がしたいだけなのに…。また怒られるかも…)


依頼があるならば話は別なのだろうが、エルザの想い人は基本的に自分に得がある事しかしない。


しかし、なんだかんだ言って、その想い人も彼女と他愛のない話をするのが楽しみになっているようである。


それが恋心なのかどうかは判らないが…。


「ハァ……」


「溜め息なんかついて、どうしたんだい?」


「ふぇっ!?」


歩いていたら急に後ろから抱きしめられた。


首に回った腕は黒い布で覆われ、それは逞しく太い。


そして耳元でささやかれる声は聞き覚えが有りすぎる。


「シシシショウですか!?」


「あぁ。俺だよ、お姫様」


吐息が耳を撫でる事にエルザは頬を紅く染めた。


「全く…何回、言っても判らないんだな…」


「えっ…あっ…ごめんなさい…」


素直に謝ると、後ろから忍び笑いが聞こえる。


「何を謝るんだい?別に怒っちゃいないさ」


「えっ…なっ!?」


今度はクルリと身体を回転させられて、ショウの胸元にエルザが収まる。


「でも…良かった…このエルザは消えないんだね。昨夜に見た夢に出てきた君は、俺が近付くと消えてしまうんだよ」


(ショウが夢で私を!?)


突っ込む所が微妙に違う気がしないでもない。


「なっ何の話ですか!?」


相変わらず頬を紅潮させながらエルザが問い掛けると、ショウは彼女の顎を摘んで顔を上げさせる。


「何…夢の話だよ」


そう言うとショウは、エルザの額に顔を寄せる。


次いで、そこに暖かい何かが触れた瞬間、彼女の頬が一気に紅くなる。


「ななななっ!?」


「昨夜見た夢が…エルザと俺が…恋人同士だったっていう、他愛もない夢の話さ」


「ここここっ!!?」


ボンと彼女の頭から湯気が立ち昇った。










「「あっ」」


石と木で造られた平屋一階建ての建物の上−屋上にあたる場所には夜の内に干したのか洗濯物が翻っている。


看板には『なんでも屋ローランド』の文字。


その前でバッタリと出会った、ジャスミンとエルザ。


顔は相変わらず紅く染まっている。


「エルザ様…?」


「ジャスミンちゃんですか…?」


互いに見詰め合うと、何があったか二人には想像がついた。


「エルザ様…確か…ショウさんって、オルソンさんと住んでますよね?」


「えぇ…確か…」


二人の脳裏に金髪を短く纏めた青年の顔が浮かび上がる。


そして思い付いた。


「ジャスミンちゃん…」


「…はい?」


「彼なら…何か知ってるかもしれませんね」

「…そうですね」


二人は、いまだ紅い顔のまま頷きあい、眼前にある『なんでも屋ローランド』の出入口を睨んだ。







「「オルソン(さん)!!」」


「なんだぁぁ!?」


いきなりの訪問者に入口を抜けて直ぐの居間にあるソファで寝ていた男が跳び起きた。


彼の名前はオルソン・ピアース、27歳。


米海兵隊武装偵察隊に所属した後、傭兵となった人物だ。


彼も現在では『なんでも屋ローランド』の従業員となっている。


「ひとつ聞きたい事があります」


ズカズカと上がり込んで来る二人を訝しみながらも、彼は彼女達が醸し出す殺気に身を震わせた。


「な…なんでしょうか?」


何故か敬語になっている。


「ショウさんが変なんです!何か知りませんか!?」


「…変?」


寝癖が付いた髪を掻き、聞き返すと彼女達は説明を始めた。


「アハハ……。そりゃ大変だったな…」


「大変なんて…。そりゃ…あんなショウも良いと思いますけど…」


再びエルザが顔を紅くする。


「そうですよ…。…オルソンさん?」


「何かな?」


「なんで明後日の方向を見てるんですか?」


ギクリとオルソンが身体を震えさせた。


「何か知ってるんですね?」


「いやぁ…思い当たる事なんか何ひとつ…」


「オルソン?」


「何かな?」


「“あの人”にバラしますよ?」


顔が紅い彼女達とは逆にオルソンは、その一言で顔を真っ青にする。


これはオルソンがおかしな事を言ったら、こう脅しせば万事、大丈夫だ、とショウが知り合いに言っておいた事だ。


しかし例の事情を知らぬ者が聞いても“あの人”とは誰なのかは判らないのだが。


「いや…隠してる事なんて」


「エルザ様、やっぱり“あの人”言い」


「判りました!言います、言わせて頂きますぅぅ!!」


無理矢理、オルソンがジャスミンの台詞を遮ると彼女達は満足気な表情になる。


「だけど…ちょっと待っててくれ。確認したい事があるんだ…」


そう言うと彼は居間を抜けて、何処か別の部屋に向かった。


数分後、居間に戻ってきたオルソンの片手にはガラス製の水差しが一本。


そして彼の表情を例えるなら…死刑執行を待つ、受刑者だ。


「なんですか、それ?」


「アハハハ…。はぁ…ヤバい…ヤバ過ぎるぜ…」


「だから何なんですか!?」


壊れた玩具のように笑うオルソンに苛立ったエルザが声を荒げる。


「…どうやら…俺が原因らしいな…」


「「はぁ!?」」


するとオルソンは水差しを逆さにして振ってみせる。


空らしく数滴の液体が落ちるだけだった。


「これに入っていたのは……」


「「いたのは?」」


「……その……モテ薬だ」


「「……ハァ!?」」


聞き慣れない単語に二人は揃って疑問符を浮かべる。


「モテ薬って……惚れ薬って事ですか?」


「いんや違う!」


自分なりの答えを導き出したジャスミンにオルソンは指を突き付け、きっぱりとNOを告げる。


「そもそも惚れ薬ってのは、自分を惚れさせたい相手にそれを飲ませなければならねぇ。


だが、この薬は違う!


この薬は飲んだ人間から異性を虜にする特殊なフェロモンを発生させる…要は匂いだな。


それを嗅ぐと、あら不思議!


胸が高鳴り、そいつに恋心がない奴でもそいつに惚れてしまうという画期的な薬なんだ!


これを使えば、ツンもクールも即デレデレ!!」


オルソンは衛生兵の資格を持ち、何故か知らぬが薬品の調合もおてのもの。


必要な物は手に入れ、見付からない物は、ショウに頼み込み、創造魔法で創ってもらったのだ。


もちろん、調合に必要な器具も。


「ちょ、ちょっと待って下さい!じゃあ…ショウがあんな風になったのって…」


「まぁ…間違いなく、これが原因だな…」


なんの因果か、このモテ薬、無味無臭無色透明。


一見すると、ただの水なのだ。


オルソンの想像では、相棒が寝起きに水を飲む事から、これを飲んでしまったと決め付けた。


「やっぱ…キッチンに置いてたのがマズかったか?」


「「そんな物を置かないで下さい!!」」


「ごもっとも…」


この騒動の張本人は、何とも言えない表情をし、水差しをテーブルに置くとソファに腰掛けて、愛飲のタバコを取り出して火を点けた。


「そもそも…なんでそんな薬を作ったんですか!?」


「それについては………頼むから聞かないでくれ…頼むから…」


顔を伏せるオルソンに、彼女達はそれ以上の追求をしない事にした。


「それで、解毒剤くらいは有るんですよね!?」


「そっそうですよ!そんな物を作るくらいなんだから、解毒剤くらいは…」


「…あぁ、有る。有るんだが…」


「「?」」


はっきりしない答えに彼女達は再び疑問符を浮かべる。


「…薬の精製過程で解毒作用のある成分は考えたんだ。


ただ…その成分ってのが、“ある物”と反応させないと精製されなくてな…」


「「“ある物”?」」


オルソンは数瞬、黙り込んだが、意を決して口を開いた。


「解毒剤は…コイツだ」


ポケットから無色透明の液体が入った小ビンを取り出して彼女達に見せる。


「これが解毒剤。


だが、重要なのはここからだ。


コイツを本当に解毒作用のある物にしたいのなら…口内の酵素と反応させないとならねぇ」


「「こうそ?」」


聞き慣れない単語に彼女達は聞き返す。


「そう…酵素だ。…つまり…」


「「つまり?」」


「…その…唾液だよ」


「なんだ…」


「別に難しい事なんかないじゃないですか」


「お前ら…本当に判ってんのか?」


「「?」」


「だから……解毒するには…口移ししないとならねぇって事だよ」


「「えっ…えぇぇえ!?」」


自分達がショウに口移しする場面を想像したのか二人は悲鳴を上げた。








「よっと…捕まえて来たぜ〜。ったく、ジョゼット嬢を口説いてやがった」


「あの…もしかして、変でしたか?」


「あぁ…。どうやら…副作用らしい。チッ…失敗か…」


「「少しは悪びれて下さい!!」」


肩にショウを抱え上げたオルソンが、彼をソファへ乱暴に放り出す。


一方のショウは何があったのか眼を閉じたままだ。


「あの…オルソンさん?ショウさん、全然、起きないんですけど…?」


「鳩尾に一発、入れてやったからな」


あっけらかんと言い放つオルソンに彼女達はショウを哀れに思った。


「で、どうするんだ?」


オルソンが問い掛けると彼女達は頬を紅く染める。


「…あの…オルソンは…」


「絶対に嫌だ。いくら相棒といっても、俺にそっちの気はねぇ」


「「……」」


「俺としては…エルザ王女が妥当だと思うんだが…」


「わっ私ですか!?」


「あぁ。あんなショウは嫌だろ?」


何時ものショウに戻ってもらいたい気持ちはある。


あるのだが…。


(あんな大胆なショウも…)


どうやら葛藤があるらしい。


「…迷いがあるなら…恥を忍んで…俺が…」


「駄目ぇぇぇ!!」


恐る恐る小ビンに手を伸ばしたオルソンに先じてエルザがそれを引ったくった。


「ならさっさとやってくれ」


「ううっ……」


エルザは手に持った小ビンを見詰める。


(こんな事で私のファーストキスが……。でも…ショウなら…)


まんざらでもないらしい。


生唾を飲み込み、コルク封を引き抜くと小ビンを傾けて、液体を口に含…。


「あっ、そうだ!」


何を思い付いたのか、オルソンがポンと手を打つ。


それに驚いて、エルザは小ビンを傾けるのを止めた。


「別に口移しなんかじゃなくても良いんじゃねぇか」


「はぁ?」


「寄越してくれ」



言われるがまま、エルザは小ビンをオルソン渡す。


するとオルソンは、いまだ気絶しているショウの口を開けて、液体を流し込んだ。


「ええっ!?オルソンさん、唾液と混ぜないと駄目なんじゃ!?」


「あぁ…確かにそうだ。だけどよ…考えたら、別に他人の唾液なんかじゃなくても大丈夫なんだよな…」


「「…あぁ…」」


彼女達は納得したように頷いた。


「ウッ…ウ〜ン…?」


「っショウ!?」


「ショウさん!?」


「…ん…なんで、ジャスミンとエルザが?…というか…なんで俺、寝てるんだ?」


目を覚ましたショウの様子が何時もの通りになっているのを認めた二人は安心したように溜め息を吐いた。


「なんか…とんでもなく恥ずかしい事をしてた気が……」


「ショウさん!これ、この前のお返しです!!」


先程までの事を思い出させぬよう、ジャスミンが果物が入ったバスケットをショウに見せる。


「この前?…あぁ、あれか。別にたいした事じゃないぞ?」


「良いんです!二人で食べて下さい!!」


「ベルゼーのは?」


「兄さんには別に渡しましたから!」


「あぁそうなのか…って帰るのか?」


「はいっ!じゃあ、さようなら!!」


「なんだったんだ…?」


首を傾げるショウは手に持ったバスケットを取り敢えずテーブルに置くと、口寂しさを覚え、ポケットに手を伸ばしてタバコを取り出した。


「で…なんでエルザが居るんだ?」


「あっ……その、お話がしたいなって…」


「…ハァ。何時も言うが…危ないからお忍びで来るな」


「はい……」


タバコを口に咥えようとしたが、ショウはそれを止めた。


「吸わないんですか?」


「…いや…」


「あぁ…。どうぞ、気にしないで吸って下さい」


「そうか?なら…」


改めて口にタバコを運ぶと火を点けて紫煙を吐き出す。


「なぁ相棒、身体の調子はどうだ?」


「なんだ、いきなり?……別にたいした事は…。んっ?」


「どした?」


「なんか…腹が痛いんだが…」


「気にすんな!たぶん疲れてるんだよ!!」


「いや、それにしてはピンポイントでズキズキと」


「気にすんな!!」


「…判った」


なんとか何時も通りに戻った『なんでも屋ローランド』とショウであった。






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