対面します。誰とってそりゃあ……
あれ? 俺さっき走ってたよな。そう走ってた。輪廻の輪?みたいなのに向かって走ってた。
ん?違うな。
走ろうとした、だ。
そうだ、俺は本来あったはずのところに向かって走ろうとして……でもぱっとみたらそこに無くて……気づいたらいろんなものが崩れ始めてて……それで気づいたらここに……。
途中が抜けてるんじゃなくて、なにもないのかこれ。
だとしたらだいぶ面倒ってやつだ。
カディアがどこにいるのか探さないと……ってどうしたんだ俺の体よ。
言うこときいて動いてくれんかね?
ていうか、なんかもとに戻ってる!?
めちゃつよ合体形態じゃなくなってる!なんでぇ!?
それとえぇっと……生命の魔力ほとんど無くなってんじゃんうっけるぅ!
「ようやく目覚めたな。役目を果たせし者よ」
ん?誰だ。なんていうかアメくれそうな顔したおっさんだな。
「私は神である。君をあそこへ送り込んだ張本人ってところだの」
だの!? っていうか俺を送り込んだ神なのこの人。にしてはさっき戦った野蛮な神とは全然違うな。
いいや、上っ面だけかもしれんぜコイツ。
とりあえず聞くことだけ聞いておくか。
「あの、何があったんですか?」
「何が。とはなんだの?」
「俺がここに送られる間のこと!それと、生命の魔力を一切感じないことの説明求む!」
さっせよ少しくらい。神なんじゃろ?それぐらい分からんかね。
住む世界ってやつが違うとこうもなるのか?
「送られるとはちと違う。君は、死んでここにいる。あの空間は崩壊したからだの」
「はい?」
えっ、崩壊?……崩壊!?
「何をそんなに驚く。空間に空間をぶつけ、接続されていた魂だけを弾き出して封印するなんてしたらこうもなるだの。後先考えてなかったの?」
「え……あ……はい全く」
「自称してるだけかと思ったら本物のバカだっただの。まあだからこそ倒せたのかもしれないだの」
返す言葉もありません。ほんと申し訳ないですはい。
「まあ、そんな気を落とす必要もないだの。あの空間も、時期に再構築されて元に戻るだの」
「あ、あの空間にいた他の魂はどうなったんですか」
「全員他の場所に一時的に移動させているから心配ないだの。ほら、こやつもこの通りだの」
なんだこの小さいの。……あぁアイツだ自称全能神の!
「まさか空間に閉じ込めて圧縮することで抵抗できなくするなんて、普通思いつかないしどうやってやったんだの」
「いや普通にやりましたけど」
「バケモンだの。やっぱり元に戻して正解だっただの」
神にバケモン認定されるってスゴいことじゃない?
だって人知を超越したバケモンに言われるんだぜ?
ってあれ?元に戻したってやっぱりこの人がやったのか。
「それって、生命の魔力を感じないことに何か関係が?」
「元に戻す時に手元が狂ってうっかり殺っちゃっただの」
「何してんだお前ェエエエエ!」
「そんなに怒らないでほしいだの。あの状態で戻ったってきっとろくなことにならないと思ったからやったことだの。仕方なかったってやつだの」
仕方なくねぇよ!仕方なかったで済ませようとすんな!
「それに、さっき死んだって言ったときに何も言わなかったから大丈夫かなって」
えっ、さっき?
うーん……そうだ言ってるぞ!コイツさらっと言ってやがった!自分で殺しといて当たり前みたいに言ってやがった!ふざけるな!
「何が大丈夫だこの野郎」
「まあ、そうしなくてもあと1000万年くらいしかなかったんだし、生命点を回復できるいい機会だと思っておくだの」
「1000万年ってけっこう長いからな!」
「けっこうで済ませる君も君だと思うだの」
そういえば1000万年ってけっこうどころじゃねぇや。2億年のせいで感覚麻痺してやがる。
まあ、それもコイツのせいっちゃコイツのせいなんだけど。
「それで、ここに呼ばれた理由はわかるだの?」
「一応なんとなく。役目ってのですよね」
「いやまさか本当に倒すなんて思わなかっただの」
「封印だけどね」
「神を倒せるのは天の罰のみ。罰の外にいた神を封印してここまで移した時点で実質倒しただの」
なにそれ初耳。魂以前の問題だったのか。
まあ封印って方法しか結局なかったみたいだし、どうでもいいかな。
「それで、願いはどうするだの?」
「願い……」
あっ、ちょうどいいや。この願いってので蘇りを所望すればいいじゃん。聞いてみるか。
「カディアって人の魂があの場にあったと思うんですけど、その人の復活とかってのは……?」
「できないこともないだの。でもそうなると、君の復活は叶わないだの」
「え?」
「そりゃそうだの。死んだんだから」
「いやお前のせいじゃんか」
「そんなの知らないだの」
一発ぶん殴ってもいいかな。いいよね?
「ふざけてるくらいが神様らしいんだの。そもそも上位存在が願いを聞いてあげるって言ってるんだから感謝してほしいんだの」
神ってみんなこうなのかな。理不尽すぎるぞマジで。
実際、人間が信仰してる神ってどんな奴らなのかな。
元が人間のやつとかも、こんなんなっちゃうのかな。
そりゃあ、なんていうか悲しいな。
「それでどうするんだの。そのカディアって子の復活でいいんだの?」
カディアが生き返れるのなら、俺はそれでもいいんだけど……。
違うな、ダメだ。それだけじゃ嫌だ。
まだ告白だってしてない。
好きだって言ってない。
そもそも俺は、カディアを助けたかっただけじゃない。
俺は、カディアの隣にいたかったんだ。
そのための方法だってある!
「違う……願いはこうだ。俺の寿命を2億年に戻して復活させてくれ!」
「カディアという人間を生き返らせたいのではなかったのかい?」
「それもそうだ。けど、カディアを生き返らせるだけじゃ意味ないんだ。それは俺のやりたいことじゃない。やりたかったことじゃないんだ。俺も生き返らなきゃ意味がない!」
これが俺の思い。俺の気持ちだ。
「そうかい。それなら、カディアと俺を生き返らせてって一つにまとめればよかったのではないだの?」
「あ」
その手があったかアアアアアア!
「い……今のなし!もう一度、もう一度言い直すチャンスを!」
「だめー。もう変更は出来ないだの」
「そ……そんなぁ」
「でも君にはその必要ない。何か思いついたからその願いにした。そうじゃないだの」
そうだ。俺は思いついていたんだ。
楽な方に逃げるのはやめ!今はこの作戦を成功させることだけに集中せねば!
「おう。じゃあ俺をはやいとこ生き返らせてくれ」
「わかっただの。それと特別に生き返る場所を指定する権利をあげるだの」
「えっ?いいの?」
「詫びってやつだの」
それなら普通に生き返らせてくれもよかったのでは?
ま、いいや。それなら場所は……
「カディアの魂の近くで」
「承知しただの」
体に魔力が巡っていくのを感じる。
生命の魔力が戻ったのだ。
「さあ、行ってくるだの!」
「ありがとなじいさん!」
「1億5000歳を、じいさんなんて呼ばないんだの」
きょうはシン仮面ライダー二週目!
あしたはグリッドマンユニバース二週目!
楽しみすぎてねむれんぜい!




