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死にたくないィ! 死にたくないィ!

「まさか未完成のお前を解き放つことになろうとは……しかしてこうせねばなるまい。魔力を人間に注入し、能力を与える実験は成功したのだ! 自我がないのなら足枷になる前に捨てるのが道理! 放置しようと脅威を知らしめることもできるだろうて! 」


「何してんですか先生」


「ドキャアアアアアア!」


魔法学の先生に話しかけたら驚かれた。なんでこうなるんですかねぇっていってやりたいぐらいだって。

それよりもちょっとまて。なんだこのいかにも実験生物みたいな見た目した怪物は! カッコよすぎるだろ!


「なんすかこのオモチャ! どこのメーカー?」


「どこのでもないこのワシが作った。誰にも負けないスーパーヒーローってところよ」


へぇー興味ねえー。


あったぞここだ!


聞こえる声……入ってきたところから……この声は……テロリスト?


集団でまあぞろぞろと、たくさん入ってきやがりまして。


「動くな! ……!? その生物は……何をしようというのだお前らは!」


ん? お前ら? 俺もなのかよまきこまれた!


「へっ! 今さら遅いわもうすでに解放のためのコードはうち終えた!」


解放……コード?


「もしかして変形するのかこれ!」


「えっ……あーまあそんなところだ」


マジか先生!

こりゃたまらねぇ……怪物かと思ったら変形ロボときた!

いったいどんな変形を見せてくれるのか……!


ガラスの中に囚われていた怪物が、今目を覚ます!


「へぇえ……? 」


最初に犠牲になったのは魔法学の先生だった。

アホみたいな声だして、今怪物に食われてる。


「先生ぇーーーー! 」


嘘だろおい嘘だろ!? 変形は!? オモチャじゃないの!? 百歩譲ってスーパーヒーローどこ行った!?


「まずい……ついに解放されてしまったか。超能力者が!」


超能力者!?


「なんだよそれやっぱカッケーじゃん! 超能力者さんサインくーださーい!」


気づけば俺はビンタされて吹き飛んでいた。

ぶべらぁなんてダサい叫び声をあげながら壁に激突し、サイバイマンの自爆をくらったヤムチャみたいなポーズをしていた。


「サイン……欲しかった……だけなのに……」


それが俺の最後の言葉にならずにすんだのは幸運だったのかもしれない。


「ここから出たらあのジジイを食うって決めてたんだ。頭いいやつ食ったら頭よくなるって思ってたから……でも、そんなことなかった悲しいよぉ!」


怪物が……喋った!? いやそれよりも……思ったよりカッコよくなかった。

なんかゴツゴツしてるし、あんま好きなタイプの怪物じゃなかった。


「っはぁーーーー! 萎えた」


「お前は空気を読め!」


テロリストに怒られたぴえん。


「しかしまずいぞ! 超能力者は魔法紛いな超常現象を操れる! 私らだけでは全滅する運命……ここは退避を選ぶべきだ!」


テロリスト達が逃げようとした瞬間に、明らかにリーダー格みたいなやつが斬首された。


「ひっひっひええええええええ!?」


「隊長!隊長ォ!」


叫んで、慌てて、冷静さを欠いている。

テロリストの人達は当たり前だ。

信頼していた人が目の前で死んだのだから。

じゃあ僕はなんで、冷静になろうとしてるんだ?


おかしいな。僕はバカになったはずだ。

無神経で、頭が悪くて、空気が読めない正真正銘の究極のバカに。

だがどうだ? 人が目の前で死んだだけでこの様だ。心を冷静にしようと焦っている。

ただ切られた瞬間がわからないってだけでこうもなるのか?

普通に成り上がろうとしているのか?

そうさせるのは死への恐怖……自分が死ぬってそう感じただけでこうもなるのかよ!


「君たちいいねその表情! 焦りが可愛い、なりきれないその表情が可愛い、殺されるかもしれないってその恐怖も可愛い! なんだよいじめたくなっちゃうじゃないか」


怪物は上機嫌に無数の隊員達を切り始めた。

叫ぶ暇もなく殺される、叫ぶことすら許されず殺される。

こんな惨劇が許されていいのか、いいはずがない!

ああ怖い! 死ぬのが……怖い。



やっぱり脳死出かけるから好きよこの作品。あたい興奮してきちゃった♥️

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