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ハジマッテイク

そういえば最近、思考回路が戻りつつある。

タガを外してから戻るまでに、何工程か挟むらしい。

でなければ、思考中に多重人格が割り込んでこないなんておかしいはずだ。

by狂命

ある朝だった。

コンコンコンっと扉をノックする音がした。

どうせ宅配か何かだろうと放置していたところ、母親から出ろなんて言われたもんだから、何事かと思ってきてみれば、そこにはカディアがいた。

なんで?


「どうしてそんな顔しているのでしょう。私はデートにきたつもりなんですが」


「デート? いいよ無理にしなくて。嫌なら嫌って言ってくれればそれでいい。強要は俺の趣味じゃない」


「言ったはずです。正義のためなら、私はこの命だって捧げる覚悟だと」


お覚悟決まりすぎで一周回らなくても怖いんですが?

冗談かな、なんて考えたけど絶対違う。あの目がそう訴えてくる!


「そうやって軽くするのはいけないと思うんだ俺」


「命がけじゃなければ人は救えますか?」


やっべ同じ考えだ。人のこと言えねーや俺。


「そもそもデートすることと何が関係してるのか俺にはわからん」


話すり替えてごまかしたろ。


「そんなものは口実の内です。でなければ会うことすら叶いませんでしたから」


「どゆこと?」

まるで意味がわからんぞ。ワッツワッツこんがらがります。


「お父様が会うことを許してくれなかったんです。アナタの家だって探すの苦労したんですよ?」


なるなる。確かにやりそうだわあのおっさん。なぜか俺のこと目の敵にしてたし。

あの怒りの向け方は、仲間を殺されたとか基地を壊されたとかそういうあれじゃなかった。

なんかもっとこう……別のなにか?

俺って気づかないうちに恨みでも買っちゃったのかな?


「ちなみにどうやって探したのかきいてもいいか?」


「狂命という人の家がどこかわかりますかって聞いたら、凄く嫌な顔をしながら教えてくれました」


俺の家きかれただけでそんな顔するやつおる?

……まあいるやろ。テンション上がって町中で発狂しながら走り回ったことあるし。

しゃーなししゃーなしって感じだな。


「それで本当の目的は? どーせ何かあるんだろ?」


「疑われるのは好きではないのですが、残念ですね正解です。私はアナタを……そうですね。ボディガードとして雇いたいのです」


「それも何か裏がある」


でなければ「そうですね」なんて言って迷いはしない。


「それでも俺はなる!」


美少女のボディガードになりたくないわけないだろ!

四六時中美少女と一緒だなんてご褒美だぜヒャッハー!


「見抜いた上でなるなんて……よくわからない人ですね」


その言葉とその表情……呆れてるのか。

まったくなんでかわからんぜ。


「それでは、アナタも気になってるであろう本来の目的を話しましょうか」


「別にいいや。ボディガードになれるなら何でもいいし。おかーさーん!俺ボディガードになることになったよ!」


「あっ!ちょっとまだ話は終わって……」


彼女が言いきる前に俺は下の階にいる母親に報告しに行った。

給料でるかわからんっていったら変な顔されたが、息子が何かしようとしてくれたことが嬉しいのか、応援してくれた。

よっしゃ今からこれから頑張るぞい!



「どうして話を聞かないのでしょうか。彼には聞いてもらいたかったんですが……まあいいでしょう。後日話せばいいだけですから」


お父様が雇わないというのなら、私が彼を雇います。

私を囮にして誘き寄せた敵を倒す、最強のボディガードとして。

狂命君……そんなことしてたなんて……。

どうも私立です。

狂命君が夜に発狂しながら走り回っていた理由は、一度やってみたいけど迷惑だから止めよう。と思っていたからです。

ワケわからんと思うのでもう少し分かりやすく。

本編開始前、深夜とかに町中で発狂して走り回ったらどうなるんだろう。なんて考えていた狂命君は、自分の中にある理性(迷惑だから止めようという思考)に邪魔され実行することができませんでした。

それが本編開始からわずか数話で理性がぶっ壊れ、何でもやれちゃうモンスターとなった彼は、気になってやってしまった。ということです。

要するに実質事故です。

タガが外れるとこんなデメリットがあるんですねー知らなかったなー。

ただ、現在は理性が戻りつつあるためこんな事故はないはずです。

え?狂いに狂うはタイトル詐欺かって?

大丈夫です。また頭をバンすれば、元に戻りますヤッタネ!

それでは今日はこの辺で。

おつかzZZzzzZZZ!

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