01_父さんからの手紙と許嫁
久々に父さんからメールが届いた。
お互い筆不精・・・メールの場合も筆不精というのか分からないが、俺も父さんも筆不精、キーボード無精でお互いにメールのやり取りはほとんどしない。
前回のメールが俺の高校入学の時のお祝いのメールの時だったので、1年前・・・ということになるだろうか。
2年の新学期はまだなので、進級祝いには少し早い気がしていたんだ。
「昔、福岡に住んでいた時に近所に住んでいた、堀園さんちのさくらちゃんから連絡があったから、家の住所教えておいたぞ」
誰だ!?堀園さん。
確かに父さんの仕事の関係で小学校低学年まで福岡に住んでいた。
父さんの仕事は自動車関係なので、ずっと転勤転勤だった。
くわしくは知らないけど、工場の立ち上げや改修の時には忙しくなるらしく、全国を転勤して回った。
まさか、今はアメリカにいるとは思わなかった・・・
そんなわけで、鳥屋部セリカこと俺は、現在一軒家に一人暮らしだ。
福岡には生まれてから10年くらいは住んでいたから、それなりに思い入れはあるのだけれど、『堀園さん』も『さくらちゃん』も覚えがない。
住所を教えたということだったので、年賀状でも届いたら返事でも書くことにしようか。
そう思っていた矢先、ご本人(?)登場だった。
昼過ぎにチャイムが鳴ったので、出てみたら、びっくりするくらいの美少女が玄関先に立っていた。
「鳥屋部セリカくん、許嫁の堀園さくらです・・・助けて・・・」
普通に考えたら、「許嫁」ってこの時代になんだよと。
怪しさまんさいだったけれど、家にあげてしまった。
俺は、彼女が何を言うのかにすごく興味があった。
いや、彼女自身に興味があったのかもしれない。
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