11_美少女の今後の話
「私・・・誰も家族がいなくなってしまったし・・・物も全部処分してしまいました。帰る家ももうありません・・・」
「え!?そうなの!?」
堀園さんは、寂しそうな眼をしていた。
この家に来たときみたいに、目に光の無い、悲しい表情・・・
「私・・・どのようにして生きて行けばいいでしょうか・・・やっぱり・・・」
「そのままでいいと思うよ!」
「え?」
堀園さんが、顔を上げてこちらを見た。
「堀園さんは、可愛いんだから、カラメル色のストレートロングに大きな目。前髪斜めカット。少したれ目で涙袋がチャームポイントの可愛い子ってことでいいんじゃない?品行方正・容姿端麗って感じでさ」
「・・・そしたら、私をセリカくんの傍に置いてくれますか?」
「え?置いてくれるって言うか、いてくれると嬉しいって言うか・・・」
「身の回りのお世話をしてもいいですか?」
「それはすごくありがたいけど、大変だと思うので・・・」
「いいえ!そんなことありません!」
堀園さんは、首をブルンブルンと左右に振った。
そして、俺の手を握って、前のめりに言った。
「私を傍に置いてください!何でもします!」
美少女に何でもしますなんて言われたら、良くないことしか思いつかないけれど、そういう意味でないことくらいは分かる。
「じゃあ、父さんに言って、バイト代が出るように話してみるよ」
「とんでもない!お金なんて要りません!」
「でも、それじゃ悪いから、せめて、お小遣いとしてでも・・・」
「いいの!いいんです。傍にいられるだけで・・・」
堀園さんは、顔を真っ赤にしてもじもじしながら言った。
俺のどこにそんな良い要素があるのか。
学校でもごく平均的な普通の人間だ。
別にモテないし、勉強も普通。
友達もそんなに多い訳じゃないし。
家を考えても別にお金持ちって訳じゃない。
ホントに普通なんだけど・・・
部屋で言ったら、一軒家に一人で住んでるから部屋は空いてる。
まあ、物置状態になってるけど。
彼女は住む家もないんだったら追い出すのも気が引ける。
どうせ、そんなに魅力がある環境とは思えない。
嫌になったら出て行ってしまうだろう。
せめて、その間くらいちょっとだけでも美少女と夢のような生活を送ってみたいと思ったのだ。
やっぱり、パジャマとか、服とか、その・・・下着とか買わないといけないだろうな。
明日にでも考えよう。
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