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「あれ、みんなどうしたの?楽しいことでもあった?」
支部長との話を終え、アキがミルナ達が待っている部屋の扉を開けると彼女達が幸せそうな顔でただずんでいたので何事かと思って声をかけた。
「アキさん、おかえりなさい!」
ソフィーが真っ先に声をかけてくる。
「うふふ、内緒ですわ。」
ミルナがいつものように妖艶に笑う。
「まあ、いいけど。そろそろいい加減屋敷へ行かないか?お腹すいたよ。」
「誰のせいで遅くなったと思ってるのよ!」
エレンがいつものように食ってかかってくる。でもどこか楽しそうだ。
「僕も屋敷でごろごろしたいな。アキ、手。」
レオがいつの間にか隣まで来て、勝手にアキの手の下に潜り込み撫でるよう催促してくる。
「そうだな、ごろごろしたいな。」
アキは要望通りレオの頭を撫でながら答える。
「そういえばアキさん、支部長さんのお話ってなんだったんですかー?」
「平和にお話しただけだよ?特になんもなかったよ。」
ソフィーがいつものように可愛らしく首を傾げて尋ね来たのでアキは簡潔に答える。いつのまにか心地良い空気が流れ、皆でゆっくり団欒し始めようとしたところでセシルが会話に割って入ってきた。
「アキさん、そういう家族団欒はご自宅でして欲しいんですけど。」
呆れた顔をしてセシルがアキに注意する。
「あれ、セシルも一緒にしたかった?」
「違います!ここでしないでくださいってことなの!」
セシルが溜息を吐いてさらに続ける。
「それにさっきの会話のどこが平和なの……。」
「セシルのぴくぴく動く耳を見てるだけの平和な時間だったけど?」
「支部長と話しながらなにしてるんですか!ま、まあ、別に見るくらいはいいけど……。」
セシルとアキのやりとりを不思議そうに見つめるミルナ。アキがセシルを会った時から構っていたのは知っていたし、セシルの仕事モードを崩して彼女で遊んでいたのも知っていた。だがセシル自らから表情を崩してアキに対してフランクになっているのが気になった。
「セシル少し雰囲気変わりました?」
ミルナが気になっていた事を尋ねる。
「そうでしょうか。それはアキさんが……いえ、私も内緒です。」
セシルが表情を仕事モードに切り替えて、先ほどのミルナのセリフを奪う。
「アキさん、お話する必要がありそうですわね。」
「アキさん、私もお話があります。」
不機嫌になったミルナとソフィーがアキの腕を掴む。
「そうよ、さっさと帰ってぶっ殺してやるわ!」
「そうだねー、とりあえず行くよー。」
レオとエレンにも背中を押されて強制的に撤収する事になった。
「ではアキさん、みなさん、ごきげんよう。」
受付嬢らしく一礼する。そしてちょっと悪戯した子供のような笑顔を浮かべるセシルだった。




