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異世界の観察者  作者: 天霧 翔
第二章 魔素
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18

 レオはアキに大剣の基礎を簡単に教えた。基本の姿勢や構え方だ。ただレオの場合も我流なので、自分のやりやすいようにやるといいよってアキに伝えた。


「昨日は短剣だったけど、アキはどの武器をメインに使うか決めてる?」

「一応長剣を考えてる。街でミルナの言ってた鍛冶屋に作ってもらおうかと。」

「なら僕の大剣と近いかもね。今教えた基礎を素振りしようか。とりあえず今日はそれだけ。まずは基礎が大事だもんね。」


 アキが長剣を選ぶのであれば、自分が教えるのが一番かもとレオは嬉しくなる。大剣の模造刀などはさすがにないのでレオは自分の剣をアキに渡す。自分の剣を他人に貸したくなんてなかったけど、アキだったらいいって思えた。


 すぐに素振りを始めるのかと思ったけど、アキは集中すると言ってよくわからない機械を取り出して耳につけてからはじめた。なんかあれを付けると周りの音を遮断出来るとか言っていた。一切レオの事が目に入らなくなったようで、ひたすらレオが教えた動きをなぞろうとしている。構ってもらえないのは寂しいけど邪魔したくなかったのでレオは離れたところに座ってアキの様子を眺める。


「久々にリオナって呼ばれたなー。」


 レオは小さな声で呟く。


 アキと話してすごくすっきりした。今まで抱えていた重い荷物を下ろしたように体が軽くなった気がする。もしかしてアキはレオが辛いものを背負っているのを見抜いていたのかもしれない。いきなりお話しようかと言われてちょっと吃驚したけどそういうことなら納得がいく。


 辛くなったら相談しよう、アキになら話せるかも。レオにそう思わせるほどにさっきアキに言われた事は嬉しかった。1人で背負わなくていい、迷惑かけてもいい。そもそも迷惑なんて思っていない。そういう考え方をすればいいのかと納得した。確かに自分がエレン達に頼み事されても迷惑なんて思わないし、寧ろして欲しいと思っている。つまりエレン達も自分と同じようにして欲しいって思っているのかもしれない。少しだけ勇気を出してみるのもいいかなと思う。


「女の子に戻りたいって相談もありかなー?」


 アキの前では女の子でいたいなと思った。エレン達ならきっといいよって快く言ってくれそうだ。皆で一緒に辛い思いするのもそれはそれでいいのかもしれない。それにきっとそうならないようにアキがなんとかしてくれるよね。


「でも尻尾もふもふさせてあげるって言っちゃった……。」


 女の子でいられることが嬉しくてついつい勢いで言ってしまった。尻尾は自分が心の底から大事に想える人じゃないと触らせちゃだめよとお母さんに教わった。女の子扱いされて撫でられて心がポカポカしたんだから尻尾触って貰っても別にいいかな?自分自身に確認する。今は恥ずかしいからまだダメだけど……。


「ミル姉が懐くだけあるなあ……。」


 初めはあのミル姉があんなにアキと楽しそうに話して喜怒哀楽を出しているのに驚いた。でも段々とその理由がわかった。一緒にいるとなんか安心出来て、イリアみたいな雰囲気がどこかあって、すごく落ち着く。ソフィーやエレンもそんな気持ちだろう。今度皆でアキの事を話す女子会をしても楽しいかもしれない。きっと皆で盛り上がれる。


「レオ、そろそろ交代の時間だよ。」


 ソフィーがレオに声をかける。いつソフィーが起きてきたのか気づかないくらい考え事に集中していたみたいだ。とりあえずレオはわかったよと言ってアキに声をかける。

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