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異世界の観察者  作者: 天霧 翔
第三十六章 迫る影
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17

 その後ルティアに木の実を投げられながら、合流場所である街の中央に辿り着いた。街の観光でもしながら向かおうとしたのだが、立ち止まったり横道に逸れたりしようとすると、「そっちじゃない」「はやくして」と言わんばかりにすぐに木の実が飛んできた。そのせいで全くゆっくりできなかった。


 まあ観光は後ですればいいだろう。とりあえずアキ達は街の中央にある立派な議事堂のような建物に到着した。


「立派な建物だな。」

「そうね。でも領主館というわけでもなさそう?」


 エリザが「どういう場所なのかしら」と首を傾げている。


 確かにここが何のための場所なのかアキにもさっぱりわからない。どう見ても屋敷ではないし、領主館ではないだろう。ただ出入りしているのは綺麗な服を着た貴族らしき人ばかりだ。先程までは兵士しかいなかったのに、この周辺では逆にほとんど見かねなくなった。というか人の往来も少なく、閑散としている。


「ここで立ち話してると目立つから早めに移動しようか。」

「あ、そうよね。そうしましょ。」


 人通りがないので、部外者であるアキ達が歩いているだけで目立つ。まあこれだけ人少ないなら、確かにルティアと合流するにはもってこいだが。とりあえずこの場所が何をする場所かは後で調べるとして、さっさと建物の裏にまわってルティアと合流するとしよう。


 アキ達は目立たないよう足早に建物の裏にある細い路地に入った。そこは建物と建物の間にある抜け道のような場所で、左右は壁だ。そして人の気配もまったくなく、目立つ心配はなさそうではある。ただ逆に見つかったら何してるのだと職務質問されそうな場所だ。まあルティアがここがいいと指定したのだからその辺の心配はないだろう。


「ルティア。」

「ん。」


 アキが呼ぶと、すぐさまスッと姿を見せるルティア。

 

「ここ大丈夫?早めに移動した方が良い?」

「大丈夫。アキが言ってた「この建物は何をする場所?」だけど、この辺は貴族達が会議や商談に使う場所が集まってる。そして貴族や商人しかいないから、こんな路地裏には誰も来ない。安心。」


 一応確認したが、やはり大丈夫らしい。そして建物の使用目的もわかった。安心安全のルティア調べなので間違いないだろう。ただこんな場所で延々と立ち話をするのも疲れるし、早めにこれからどうするか決めてどこかでゆっくりしたいところではある。


 しかしこの周辺に貴族や商人しかいないのは朗報だ。アキがこの街へ来た理由は、オリハルコンの情報を持った商人の事を調べる為であり、街の治安や状態に正直興味はない。面倒事に巻き込まれない程度に知っておくべきではあるが、それを改善しようとは思っていない。だから街にいる兵士達に用は一切ないので、関わらなくて良いのは都合がいい。


「じゃあ俺達はこの辺を中心に活動すればいいんだな?」

「ん。貴族や商人達の屋敷もこの辺にある。」

「それはいいな。でも俺達が泊れるのような宿屋はあるのか?」


 ショルダードに滞在する予定はなく、夜にはベルフィオーレに戻る予定ではあるが、活動の拠点になる場所を確保しておきたい。もしそこが転移場所として使えるなら尚更良い。


「普通の宿屋はここにはない。でも旅の商人や他の街から視察に来る貴族達が泊る専用の宿が1軒だけある。」

「なるほど。」


 ユキの計らいでアキは現在商人と言う肩書を持っているのでそこに泊まる事は出来るだろう。


「そこにいく?」

「そうだな、そこで話をしようか。」

「ん、わかった。」


 ルティアに宿屋の場所を聞き、アキ達は早速移動する事にした。幸いにもここから徒歩で数分くらいの場所にあり、すぐに到着した。

挿絵(By みてみん)

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