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「アキ戻った。」
ミルナ達とのデートをひとしきり楽しんだ後、屋敷へ戻りルティアをユーフレインから呼び戻した。ミルナ達は人見知りのルティアを気を遣って席を外してくれているので、この場にはアキしかいない。
ちなみにユキは先程ユーフレインへ送り返しておいた。お目当てのカフェに行けたのが余程嬉しかったのか、滅茶苦茶機嫌がよかった。まあベルフィオーレに居る時はエヴァグリーンの王女としての重責から解放されているというのもあるのかもしれない。こっちにいる時は王女としての振る舞いは求められないし、余計な事を考えずに心から余暇を楽しめるのだろう。
そしてアキはアキでミルナ達との時間を満喫した。まあ結局どこへ行くかの言い争いは決着がつかなかったので、アキが適当に決めたのだが。とにかくみんなでのんびりと買い物や食事を楽しんだ。色々と騒がしかったし、問題もあったが、良い1日だったと言えるだろう。詳しいはまたいずれ。
「おかえり。」
「ん!」
ルティアをユーフレインから召喚すると、タタタと近づいて抱き着いてくる。
可愛い。
「首尾はどう?」
とりあえずルティアを愛でるのは我慢しよう。まずは報告が先だ。
「上々。」
ルティアがドヤ顔で言う。
「それはよかった。」
そんなルティアの表情を見て安堵する。
ルティアは目的地であるショルダードの街に無事到着したのだろう。これで明日から本格的に動ける。ただその事実よりもまずはルティアが無事に戻って来た事に安心した。戦闘力も隠密能力も高い彼女だが、やはりユーフレインを1人で行動させるのは不安が残るからな。
「アキは心配しすぎ。だいじょうぶ。」
「わかってはいるけど、俺のルティアだから心配は当然するだろ。」
ルティアの頭をぽんぽんと撫でてやる。
「・・・う、うん。」
すると嬉しそうにはにかみながらギューッとくっついてくる。
「じゃあ早速で悪いけど、ルティアの話を聞かせてくれ。」
「うん、まかせて。」
とりあえず何があったか報告をして貰うとしよう。まあここ数日はほとんどがショルダードまでの移動だったので、「何を見た」「どこを通った」くらいの報告くらいしかなかったのだが。きっと今日も似たような物だろう。だがそれでもちゃんと聞いておきたい。
「今日も朝からずっと移動。」
「うん。」
「森を抜けて、街をいくつか抜けた。特に問題はなかった。」
ルティアが淡々と報告してくれる。
「でもアキが好きそうな街、あった。」
彼女の報告を聞くもう1つの大事な理由がこれだ。
「そっか。」
「今度いく?案内できる。」
「うん、頼むよ。」
「ん!」
オリハルコンに関する情報ではないが、ルティアはアキが気に入りそうな場所、店、景色があれば逐一報告してくれるのだ。それも凄く嬉しそうに言ってくれる。そんなルティアがとても微笑ましい。
「そしてショルダードには午後に到着した。予定通り。」
「そうか。」
予定通りどころか、馬車で数週間かかる距離を数日で到着しているのだから早すぎる。どうやったのかは謎だ。まあその辺は今はおいておこう。
「ん、がんばった。」
「じゃあ明日は街を見て回るか。」
「ちょっと調べておいた。聞く?」
「え、そうなの?」
てっきり今日はショルダードに到着しただけかと思っていたのに、ルティアは街の下調べまで済ませてくれたらしい。
「ん、早く着いたから色々と調べておいた。」
「・・・凄いな。」
「私、出来る女。」
「また変な言葉を・・・」
まあどうせミルナの影響だろう。聞かずともわかる。
「出来る女!」
「まあそれは間違いないけど・・・」
ルティアが優秀なのは事実。それは否定できない。
「えっへん。」
うん、可愛いからよしとしよう。そしてミルナはあとで引っ叩いておこう。




