〈シュレイアール城〉
針のような…秀麗で、美しい…〈シュレイアール城〉は、左右に…〈剣〉と〈刀〉達の居館。〈剣〉側の居館の北には、修練所。その先の北に…小さな湖。東に…二つの図書館からなる。
ガラス細工のような…繊細な造りの〈シュレイアール城〉。リューン達は、その圧倒的な…美しさに魅入られる。
「すげぇーーー!!!。」ぽーかんと、大口を開けるリューン。
「綺麗!!!。」くるくる…まわるミリリア。
「すごいなぁーー!!。」目眩を起こすエイナ。
一人、先行くカーンは、少々…呆れ顔で
「行くぞ!!。」慌てて…エイナとミリリアが続く。
「リューン!!!。」エイナの大声に…我に…返ると、慌てふためきながら…足をもつれさせながら…続く。
大門が、観音開きに…開く。正面奥に…裾が、花開きの階段。左右に…枝分かれ…二階へ続く。整然と並んだ…ガラス細工のような柱。二階から五階までは、左右に、回廊。正面奥は、二階は、〈謁見の間〉。三階は、〈玉座の間〉。四階…五階は、〈魔王シセリウス〉の私室。天井は、遥か…彼方…視界には、捉える事が出来ない。圧倒的な…美の世界!!。ただただ…息を飲むしかない!!。
「はぁーーーーー!!。」長い息を吐くエイナ。リューンとミリリアは、我を忘れている。
「カーン!!。」〈六の剣〉が、声を掛ける。
「あぁ!!。」返答し、離れる。リューンが、恐々…声を掛ける。
「……カ、カーン!!?。」
「心配ない!!。」はっきりとした口調で、答え…〈六の剣〉と、共に…正面奥の方に…向かう。裏側に…階下に続く階段が、ある。
「おなか…空いてませんか?!。」〈六の副官〉ネイサが、声を掛けて…来た。
「俺!!減ってる!!!。」ミリリアが割って入る。
「私も!!!。」
「私は………。」
「エイナもでしょう?!。」ミリリアの問に…
「あぁ……。い、いや……そ、その……。」
「行来ましょう!。」レノアールが、軽い声で、誘う。
「あぁ……う、うん………。」歯切れの悪い…声で、答えると…そそくさとリューン達の前を歩く。〈六の刀〉達が、その前を…右側の階上に続く階段に向かう。その後をリューンとミリリアが、競うように…歩く。