作品内で刀を扱うことについて
よく、アニメやゲーム、小説などで刀を素人がいきなり扱うシーンを目にしたことが一度ならずあることだろうと思われます。
拙作の主人公も刀を扱っているのでお前が言うか! と思われるかもしれませんが言いたいことがあります。
刀を舐めるな! と。
日本人はこの刀を用いて斬る動作を長年研究してきたのだ。
それがいきなり使えるわけがない。
実際に刀に触れたことがない作者にすらそんなことはわかる。
嘘だと思われる方は、新聞紙、木刀を用意してみてください。
新聞紙を一枚広げて、左右の端を人に持ってもらいピンと張って、木刀で叩いてみてください。
剣道経験者でもなければまず間違いなく、斬るではなく叩くになります。
これが剣道経験者だと斬れるんです。本当ですよ。これは実際に試したことがあります。
素人の方は、紙を斬ることができず、叩き、破れる様子が見られる。
慣れてきた人でも押し切るような、乱れた感じになります。
正直、主人公がなんの努力も経験もなく、達人と言われた方たちが心の底から欲しただろう、折れず、曲がらず、なんでも斬れるという名刀を手に入れ、ばったばったと敵を斬り殺して、無双していく。
こんな展開は読んでいて本当に萎えてしまいます。
それ、素人が扱っても切れ味の鈍いただの鈍器ですよ。
身体能力が高い設定なら素直に槍もしくは棍棒などの打撃武器を使った方がいいですよ。
っと。
それでも自分もそうなのでわかります、刀に憧れる気持ちはわかります。
全くの素人設定ならせめて、修行、それも刀を扱える師匠がいる状態の、を入れてあげてください。
剣の達人が師匠なら剣を使えと言われると思うので。
それだけで、読者が勝手に修行内容を補完して、納得できる要素が増えると思われます。
このエッセイ、他の拙作も実際に抜刀術、藁の試し切りなどをしたことがある人が読んで、この知ったかが! と思われるかもしれませんがこれが私の叫びでした。