無限増殖
「あちゃー、これどーしよ……」
研究所の中で、私は呟いた。
目の前で、ピョコンピョコンという効果音とともに、何かが増えていた。
それは私が開発したマイクロロボットだ。
自己製造可能、無限増殖、一応閾値は設定しているから、一定密度以上には増えないが、それもまだまだ先の事のようだ。
とりあえず、停止をし、バグを治すことにする。
だが止まらない。
そう言っている間にも、2倍、3倍と塊が大きくなる。
「……わたししらーない」
思わず棒読みになり、私は部屋から出、緊急停止装置を作動させる。
へやの中にある全ての電気起動物を停止することになるが、しかたない。
それで安全に停止させてから、私はその研究を続けることができた。