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聴こえない

作者: 月白 深夜

僕は聴こえない声を聴く


誰かの笑顔の裏に

音を隔てた窓の向こうに

手を掛けた扉の奥に

背を向けた教室の中に


責める声を聴く


何故お前は此処にいるのか

何故お前はお前であるのか

お前など受け入れはしないのだ

お前など愛しはしないのだ

お前には空っぽの笑顔で十分なのに

何を以てお前はそれ以上を求めるというのだ


耳を塞ぐ


目の前の唇があり得ない言葉を紡ぐ

発せられたはずの声が屈折する

無秩序な嬌声が僕を指し示す

見知った姿が僕の背中を抉る



冷たい声が


僕の中の悪意が


僕を壊そうと寄り添うのだ

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― 新着の感想 ―
[良い点] 危うさを孕んだ詩だと思いました。 誰にでもある危うさだと。 僕の中の悪意が 僕を壊そうと寄り添うのだ この二文が印象的でした。深い詩だと思います。
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