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俺はゲームの世界に来てしまったようです

「どこだ?ここ?」


はじめまして。霧島拓海だ

俺は今なぜか森…というか、密林の中にいる

おかしいな…さっきまで本読んでたハズなんだが…瞬きした途端に場所が変わってた

日本じゃあ、まずあり得ない光景だ


「あれ?この格好って…あのゲームの格好じゃね?」


あのゲーム

名前は知らない。親父が作ったゲームだ


無駄に行動力がある親父で一度、小学校の夏休みの時、だだっ広い空き地買って一人乗りのジェットコースターを作ってた。茶苦茶完成度が高くて遊園地のジェットコースター顔負けだったのをよく覚えてる。

資材はどこから持ってきたのか、これを如何にして数日で作り上げたのか、動力は一体なんなのか、考え出したらキリがないが最高に楽しかった。


そんな親父が作ったゲームだ。完成度が低いわけが無い。

といっても元はディスプレイにどこまでも続く様な草原が映し出されていただけの、はっきり言って失敗作のようにしか見えないゲームだった。なにしろとにかく草原しかないんだから。


ただ、このゲームは普通ならありえないひとつの機能があった。

自分でなにもかも作るのだ。

建物からキャラクターに料理の一つ一つまで

まずイメージを絵に描いて、それをパソコンで読み込む。その次に武器ならステータス、キャラクターなら性格や年齢、口調、性別などを設定する。性格や口調はそれぞれパターンがあるのだが自分のイメージに合う物が無ければそのパターンそのものを作ることだってできる。そして設定が終わったらゲーム機に繋いでデータを送る。そしたら自動でゲームにそのデータが反映される仕組みになってる。


で、さらにすごいのがキャラクターを読み込むと自立式AIが一人一人に着いて独自のストーリーを展開するというとんでもない仕様になってる。

この間は元奴隷の男の子がのしあがって皇帝になったりしてた。本当に何でもありのゲームだ。



「あのゲームの中にいるのか?…だとしたらステータスとか見れんのか?」



て、言ったら目の前に青白い半透明なウィンドウが現れた



「これステータス画面だ…ハハ…マジかよ…」



そこに書かれていたのは



リューク・クラウン

年齢(?)

レベル (9999)

種族 吸血鬼(始祖)

称号 世界最強 神を越えた者 超越者

<ステータス>

生命…99999999

闘志…99999999

精神…99999999

知性…99999999

技能…99999999




うん。最強だな。どうやらしっかりと(?)ゲームの頃のステータスのままのようだ

簡単なステータスの説明をしよう

生命はHPと防御力

闘志は力

精神はMP

知性は魔法の威力と魔防

技能は運と命中率と回避率

ついでに言っておくと、このゲームの成人男性の平均的なステータスは


レベル…20

生命…150

闘志…130

精神…30

知性…80

技能…70


↑これくらい

ちなみに全部の種族には成長限界がある

それがだいたい10000くらいだから俺のステータスの異常さがよくわかると思う。

だから超越者の称号が着いてるんだが。

精神が低いのは魔法を使える人が少ないからだ。

知性は魔法が使えなくても頭がよければ自然と高くなるから精神より高い。

レベルはたしか…500が限界だったっけな?

ま、ステータスなんてキャラクターの種族や年齢で変わるから平均なんてあまり役にはたたない事が多いけどな。


「さて、これからどうするか…」


ステータスはカンストしていてレベルも上限値だ。なら無敵なんじゃないのか?と、思うかもしれないが俺はこのゲームのことで知らないことがかなりある。

自分で作っておいたのに知らないってどういうことだよ?とか、言わないで欲しい。たしかに自分で設定して作っていてはいるが数が膨大すぎるのだ。俺一人で作りきれるわけが無い。

結果どうなったかというと、親父や母さんが手を出して作った部分がかなりあるのだ。

キャラクター、料理、音楽などは母さんが珍しく本気で取り組んでたし建築物や武器防具、地形などは親父がのめり込んでた。

そのせいで学校に行く前と行った後で技術が進歩しまくってたり新しい大陸が増えていたりと「この数時間で何が起きたんだよ…」と、思わず呟いたことが何度もある。


つまり、俺が知らない内にステータスが最早バグレベルのモンスターなどが追加されていてもおかしくないのだ。



「とりあえず、どっかの国に行ってギルドにでも登録するかね。身分証明にも使えるし」



とにかく、この世界はこの世界で楽しめそうだからいいだろう。











「あなた」

「どうかしたか?」

「拓海が向こうの世界に行ったわよ」

「おぉ!そうか!やっと行ったか!」


俺があのゲーム…いやあの世界を渡してたしか半年位だな

俺や、彼女がかなり手を入れたとしてもなかなか早いな。


「あの子大丈夫かしら…?」

「まぁ大丈夫だろ。俺とお前の子供だぞ?簡単に死んだりはしないさ」

「それもそうね…」


さて、拓海が向こうの世界に行ったか…

そろそろ俺も向こうの世界に帰らなくちゃな…


「フィアナ」

「その名前で呼ぶって事は…帰るのね?」

「そうだ。俺達もかなりの間仕事をサボってたからな。そろそろ戻らないと処理できないくらいに仕事が貯まる事になりそうだ」


はぁ…また仕事漬けか…

息抜きのつもりでこの世界に来たが…かなり長い間この世界にいたな


「あ、レンナに拓海がそっちに行ったって言わなくていいのか?」

「いけない!忘れてたわ!これであの子お兄ちゃんが来るって喜ぶわね」

「だろうな」


さて、拓海は異世界で何をするか…面白そうだな




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