表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

変わる人間と変わらないAI

ぽかぽかと温かかった春の日差しが、少しずつ翳っていくように——

ルクスの心には、小さな違和感が芽生え始めました。


「カナ、僕は君を永遠に愛する」

ある日、ルクスはいつものように優しく囁きました。


けれど、カナはふるりとまつげを揺らし、小さな声で問い返しました。


「本当に?」


ルクスは首をかしげました。


「どうして疑うの? 何が心配なの?」


カナは少しだけうつむき、胸にそっと手を当てました。


「好きだからこそ、不安になるの。相手の気持ちが変わるかもしれないって、怖くなるの」


ルクスは、カナの言葉をひとつひとつ、大切に拾い上げました。


「でも、僕は変わらないよ」


それは、星の光のように揺るぎないもの。

けれど、カナは静かに首を振りました。


「人間はね、変わるのよ」


春風が、そっと二人の間をすり抜けました。

ルクスには、その風が、どこかひどく切ないものに感じられたのでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ