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過去のSEVENTEEN

「澪先輩!ここにこれ置いときますよ〜」

「おう、ありがとな。や〜助かるよ私より力ある人が助手についてくれて、別にいいんだぞ他のサークル入っても」

「いいや、私はここのサークルに興味持ったのでいいんですよ、それにこのサークル澪先輩だけじゃないですか、私が入らなかったら潰れちゃうでしょ?」

「それもそうだな」

私は、少し伸びをしてポケットからラムネを取り出し一粒口の中に放り込む。

「そういえば、このサークルって他に人いないんですか?」

「ああ、ここは別に目標があるわけじゃないし自由になんでもしていい所だからな、今ではみんなおばけがいる所だとか言われて私一人になっちまった」

澪先輩は少し悲しそうな顔をする。

「おばけ?そんなの出ないじゃないですか」

「まあ、おばけなんていないからな、そしてそれの原因は私だ」

「澪先輩は死んでるとか?そんなこと言いだしませんよね」

「だから、おばけなんていないって言ってるだろ?見ても驚くなよ」

澪先輩は棚から、メスを浮かせて私がさっき持ってきた段ボールを開け始めた。

「これって、何かの手品ですか?」

「手品か…違うよ、信じられないかもしれないが私は異能力者でね、刃物ならなんでも操れるのさ」

「なんだか、物騒な能力ですね」

「驚かないんだな」

澪先輩は物珍しそうに、私を見る。

「昔っから、超常現象には出会ってきましたからこのくらいじゃ驚きませんよ」

「面白いやつだ、ほらこれやるよ!」

澪先輩は、段ボールの中からドーナッツが入った袋を取り出し私に投げてきた。

「もしかして、その段ボールの中って全部ドーナッツですか?」

「そんなわけないだろ、正解は〜」

澪先輩は、ミルやコップ、サイフォンなどをテーブルに並べる。

「コーヒーセット一式でした!」

「本当に自由ですね〜」

「私、喫茶店で育ったからさコーヒーとか好きでさ」

澪先輩は、良い手際でコーヒーを淹れる。

「やっぱりこの匂いだ、キリマンジャロ…」

「思い出のコーヒーですか」

「そうだな…私の恩人が初めて淹れてくれたコーヒーだ」

コーヒーの匂いが、部屋中に充満する。

「後、言い忘れてたが私ここの生徒じゃないから先輩呼びじゃなくていいぞ」

「え?じゃあなんなんですか?」

「このサークルの監督、あとは医務室の先生だよ」

医務室に勤務しなくていいのか?

「私、夢があってさ軍医なんだよ」

「軍医?」

「国を守ってくれてる人を助けられる、そんな職場だ…今それになるために勉強中ってとこだよ」

この時から、私は軍医を目指すようになった。

澪先輩が、人を助けるためなら私は澪先輩を助けるために。

そして、時が過ぎ3年生になった頃。

サークル室の窓から、澪先輩と男の人が一緒にいるのを見た。

「澪先輩…そうだよね……いるよねそりゃあ…」

男は、その後180回転して澪先輩から離れていく。

澪先輩も、そっぽを向きおぼつかない足取りでそこから離れる。

澪先輩は、何もないのに転んだ。

…むかえに行ってあげるか。

守ってあげたい、澪先輩のこと。

中庭に着くと、澪先輩が校舎を背にして座っていた。

「澪先輩?」

「ああ…春香か……」

膝、怪我してる。

私は、澪先輩の膝を優しく包んでこう願った。

私に、大切な人を守らせてと。

私の愛する人を守らせてと。

そう願った時、少し疲労した気がした。

「痛くない?」

「澪先生、帰りましょう?」

「うん」


私が、初めて異能が使えた時の記憶?

なんで、思い出したんだろう…

「今回の新入りは一人か…まあ私だけで回せるしな…入っていいぞ!」

「失礼します!このたびここで働くことになった春香 希愛です!」

「春香?」

「これで、先生じゃなくて先輩ですね!澪先輩!」

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