表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

プロローグ

「パスポート出しな」

少しがたいのいい男の職員にそういわれ、私はカバンから自分のパスポートを職員の人に渡す。

「ルナ・スコープです、この町の司祭様に会いに来ました」

「滞在期間は」

「7日間の予定です」

目の前の職員がこの先を指さしながら言う

「さっき預かった鞄はこの先で受け取れるから」

私は、その職員にお辞儀をして先を急ぎ空港を出た。

今日、この町の司祭様に手紙を渡すように自分の村の神父様に言われ初めて村から出た。

恐らく手紙の内容は私の親でもあったシスターが亡くなったものだと思う。

昔私の母はこの町の教会にいたらしい、その時何かがあったみたいでここから離れた村の教会で暮らすことになった。

恐らく、そのあともつながりはあったのだろう。

「手紙の内容を気にしている場合じゃないんでした」

そう言って私は手に持っていたカバンからこのあたりの地図を取り出す。

私にいた村と比べるとこの辺りは賑わっていた、見回すとどこにでもいろんな店があり、どれも初めて見るものばかりであれやこれやと見ているうちに迷いそうになる。

なので、先に目的地を決めることにした。

「先にホテルのチェックインを済ませておかないとですよね」

見慣れない土地、知らない道というのは楽しさもあるけど18歳にもなると不安が勝ってしまう。

そんなことを思いながら、地図を見て進んでいると地図にない小道を発見してしまった。

こんな町中に小道というのは変だけど、整備のされていないその場所を通路とは言えなかった。

だけどその道の先には何かがあるような気がして、恐る恐るその小道に入った。

新発見だろうか、私が第一発見者になって新聞にでも載るのだろうかとそんなことを考えながら、地図の端っこに目を移す、『最新8046年版』と書かれていた。

「あれ、これ2年前のものですね」

2年前のものなら多少道が変わっていてもおかしくはない。

それにしても、ここに来る前に一番新しい地図をかったと思っていたけど、間違えて古いものを買ってしまったのだろうか、それとも最近はもう全て電子端末で見れる地図しか更新されていないのだろうか。

「ン”ン”ッ、やぁお嬢さんそんなところで何をしているんだい」

そんなまるでナンパのように話かけられたのが私と彼女の出会いだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ