第五十二話「化け物じみた狂人たる我らが制約のない世界に解き放たれた以上、そのデート内容が狂気の沙汰なのも当然である」
相方がXで、私がMisskeyでそれぞれやったアンケートの結果を総合的に加味した結果がこれでした。
あと仲間の一人、近頃多忙過ぎて殆どコンタクト取れてなかったくるっぷ担当の九頭竜シャクドウってがいるんですけど、
そいつ含めた害獣会四人でお仕置きネタ出し合ってたらなんか猛烈に懇願されたんですよ、「アレ(今回描いた最初のお仕置きのヤツ)やってくれ」ってね。
まあシャクドウってそういう性癖の持ち主で、害獣会に入った経緯も
私が昔某所で書いてたエロ小説で"そういう場面"が出て来るのがあって、
それ読んで感動したからみたいな所あるし、
そりゃ猛プッシュしてくるだろうなとは思ってたんですけどね、
まさか翌日(今日)に至るまでしつこく定期的に電話で懇願してくるなんて思わんじゃないですか。
んで昼休憩ん時に折り返したら「アレやって下さい。あなたのアレの場面が出て来る小説久しく読んでなくて飢えてるんです」って泣きながら懇願されちゃってね……
まあ元々アンケート結果を総合的に反映させるつもりではあって、
一応シャクドウの所望する"アレ"に関しても票が入ってたようなので当初からそのつもりで書いてまして。
だから「大丈夫だよ。もう書いてるから」って言ったら、音割れせんばかりの勢いでお礼言ってきましてね。
まあその後「追加オプション」まで要求してきたんですけどそれは字数とレイティング的に無理ってことで断りました。
あとMisskeyの投票では私にノクターン入りを勧める声もチラホラあり……
正直うまく行く確証ないしめんどくさいんですよねー。
これだってエロメインの話じゃないし。
まあ、その辺はぼちぼちなんとかするかもしれません。
さてサブタイにもあります通り、パルティータと大竜は揃って互いのみを一途に愛し合う"狂人同士のカップル"であって、
パルティータは呪いで不老不死不妊不改変の結構エグい耐性持ってるアンデッドになってますし、
大竜も実はドライバーと一体化した時点でわりかしヒトの身には戻れなくなってます。
なので化け物じみた、というより実際化け物のカップルと言えるんじゃないでしょうか。
そしてそんな化け物どもが、しかも縛りのない明晰夢世界に解き放たれたってんだからそりゃあ尊いとかエロいとか以前にヤバいような光景が繰り広げられるワケでして……
(正しからざる主君で結構……元より自分は悪党故になっ♥)
読者の皆様、毎度お世話になっております。
前回より引き続き、冒険者の財王龍こと七都巳大竜が、試作型明晰夢制御装置"クダギツネ"によって導かれた"明晰夢の世界"よりお送り致します。
「んぁっ♥ ぁっ♥ ちょっ、とぉ? 御主人様ぁ? あたしの話、ちゃんと聞いてましたぁ?」
「聞いていたとも……大切な部下の警告、最愛の相手の言葉なのだ。聞き逃す訳がないであろう……?」
「ぁっ、んんっ♥ ちょっ、ぁあっ♥」
丹念に、丁寧に、愛でるように、敬うように、愛しい彼女の豊満な"お胸様"を、欲の赴くままに揉みしだき、或いは愛撫し、はたまた時折弄び……
その至高にして極上の感触を存分に堪能し乍ら、喘ぐメイドからの問いに空く迄も淡々と答える自分の姿は、恐らくはた目から見れば変質者か性犯罪者の類いに御座いましょう。
「んっ♥ んんっ♥ ほんともぉ、御主人様ったら♥ おっぱい揉む手つきがエッチ過ぎませんかぁ♥」
「否定はせんが……君も大概煽情的なのだからお互い様であろろうよ♥
性犯罪者やセクハラに及ぶ外道のような言い回しで癪だが、君が度々誘惑してくるからいかんのだぞ♥」
「んんっ♥ それってぇ~褒め言葉って捉えていいんですよねぇ~?
てか、あたしのお尻になんだかぶっとくて、おカタいご立派なのが当たってるんですけどぉ~?
さては御主人様、 お っ き く なっちゃってますよねぇ~?」
「無論、当てておるのよ……丁度よいから、イタズラの一環としてなっ♥」
「へぇ~……♥ でもいいんですかぁ? ホントにしちゃいますよ、オ シ オ キ っ♥」
「ああ、構わんさ♥ 元より警告を受けた時点で"それ"を欲してさえ居たからなっ♥」
ぐいと身を屈めた自分は、彼女の耳元で囁きます。
「……パルティータ・ピローペインっ♥
我が親愛なる侍女にして、この七都巳大竜が生涯をかけて愛そうと誓った最愛の者よ♥
君が君自身を自分の所有物と認識してくれているように、自分もまた己自身を君の所有物と認識しているのは紛れもない事実だが……♥」
「はぁい、御主人様ぁ♥ このパルティータ、その揺るがない事実を片時も忘れたことなんてありませんよぉ~♥」
「うむ、感謝しているよ……♥ して即ち、君に所有或いは占有されている自分は、君限定の加虐性欲者にして被虐性欲者でもある……」
「はぁい♥ あたしも同じく、御主人様だけのドS兼御主人様専用のドMですわぁ♥」
「……嬉しい事を言ってくれるではないか♥
で、だ。つまり被虐性欲者である自分にしてみれば、君の口から出た"お仕置き"なる単語は実に魅力的でなあ……♥」
「つまり、ワザとオシオキして欲しくてイタズラを?」
「そういうことだっ。何分自分は、"悪い御主人様"なのでなぁ~」
「そぉ~ですかぁ~♥ ではご所望通り、しっかり" オ シ オ キ "させて頂きますねっ♥」
(ー甘ー* )<計画通りィ……♥
「パルティータ、待たせてすまんな。指示通り運動着に着替えて来たぞぉ」
「いやぁ、そんな待ってませんからぁ~。それにしてもよくお似合いでっ☆」
場面は変わりまして屋敷内に設置された簡易トレーニングジム。
果たしてどのような"お仕置き"になるやら期待を胸に意気揚々と入室した自分を出迎えて下さいましたのは、当然我が最愛のパル殿に御座いましたが……
「それは此方の台詞だぞパルティータぁ……何だというのだ君のその格好はぁ?
よもやお仕置きに於いても自分を誘惑するつもりとしか思えんぞっ♥」
「なに言ってんですか御主人様ぁ。あたしのもあくまで御主人様と同じ、運動場での正装ですよぉ♪」
あくまで陽気にさらりと宣う彼女の身なりは、半袖白色の体操服に紺色のブルマー……
確かに運動場での正装と言えばそうですが、着ているのがスタイル抜群な絶世の美女であるが故
その姿はスポーティな爽快感を併せ持ち乍ら、実に妖艶かつ紛れもなく淫靡でもあったのは言う迄もありませんでした。
「して、肝心なお仕置きの内容とは?」
「はぁい♪ 早速始めますよ〜♥
ちょーっと長丁場になりますけど、頑張ってついて来て下さいね〜♥」
言いつつパル殿は自分の側へ寄り、密着しながら体中を優しく撫で回して来ます。
「……と。相変わらずどこもかしこもエッチですねぇ御主人様はっ♥ それでこそオシオキのし甲斐があるってもんですよぉ♥」
距離を取ったパル殿は、自分に"足を肩幅より広く開き、腰を落とす"よう指示……
何をされるか概ね予想のついた自分が喜々としてその通りにすると、パル殿の視線はある一点に集中。
そして……
「じゃ、行きますよ〜♪」
「うむ、来いっ♪」
「――――そーれっ、ちーんっ♥」
「っ゛おぅっ♥」
振り被られたパル殿の御御足……その脛部分が自分の股座へ的中。
睾丸へ蹴りを喰らう形となった自分は、脳内を駆け巡る鈍痛とそれを上回って意識を満たす快楽のまま静かに悶絶……
ゆっくりと内股になり、両手で股間を押さえ、前傾姿勢で興奮を噛み締めます。
(愛する美人侍女からの、性的悪戯に対する仕置きの体での金的蹴りっ……♥
力加減、掛け声、雰囲気……何れもが最適な迄に絶妙っ♥
或いは自分に対する彼女なりの"愛を込めた悪戯"とでも言うべきかっ♥
何にしても極上に洗練されておるっ♥ タマだけに"珠玉"よのぅっ♥)
苦痛、恥辱、屈辱、敗北感……本来忌避すべき負の感情をも取り込んで我が意識は快楽に満たされ、
また悦楽が飛び交い、更に興奮も昂り、幸福感は更なる高みへと至るので御座います。
「はぁぁん♥ 御主人様ったら、タマタマ蹴られておちんちん押さえちゃってぇ……♥ 最高に可愛くてエッチで素敵にセクシーですわぁっ♥」
そしてまた、そんな自分の反応にはパル殿も大満足なようでした。
「雄々しく獰猛に、かつ優しく紳士的な"攻め"の時も勿論大好きですけどっ♥
か弱くて愛らしくて、けれど狡猾に貪欲な"受け"の時も愛おし過ぎてっ♥
しかもどんな時だって私みたいなド変態にも柔軟に対応してくれるなんて、本当にもう言葉にできないくらい最高じゃないですかぁっ♥」
「お褒めに預り光栄だよ、パルティータぁ♥ 無論、君の責めが完璧であるが故だがなっ♥」
「ンッフ〜♥ 有り難う御座いますっ♥ ま、褒めて貰った所であたしのオシオキはまだ続きますけどっ♥」
「ほう、それは楽しみだな――むぶっ♥」
刹那、パル殿は自分を強引に抱き寄せ顔面を胸元へ押し当てて来ます。
即ちこれこそは……
「はぁい♥ 次のオシオキは"ぱふぱふ"ですよぉ〜♥
御主人様も大ぁーい好きなあたしの お っ ぱ い でっ♥ 溺れるくらいに"ぱふぱふ"しちゃいまぁ〜っす♥
そぉーれ、ぱっふぱふぅ〜♥」
「んむふっ♥ ぉおほっ♥ ほっふおぉぉっ♥」
古くより数多のゲーマー少年らを虜にしてきた逸話で知られる"ぱふぱふ"に御座いました。
てっきり二発目の金的かさもなくば同系統の責めが来るとばかり踏んでいた自分には些か予想外の展開でしたが、
とは言えこれはこれでシンプルに最高なのは言うまでもありません。
(成る程所謂"飴と鞭"かっ♥ これは今後も期待できるぞっ♥)
明晰の夢世界を舞台とした我らのデートは、まだ始まったばかりに御座います。
次回、パルティータの更なる"お仕置き"が続く!