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第二十四話「果たして具体的に"ナニをシた"のかはご想像にお任せしたい」

今回更新分は若干ボリューム不足気味で内容が薄いので

補完がてら『デッドリヴェンジ!』の最新話も合わせて投稿してあります。

必ず読んで下さいねっ♥→https://ncode.syosetu.com/n3686ib/

 毎度、読者の皆様。

 平素よりお世話になっております、

 本作主人公の七都巳大竜に御座います。


「やー、まさかあんなことになるとはね……ダイちゃん大丈夫? なんかごめんね?」

「いえ、此方こそ申し訳ございませぬ。

 パル殿の方は大丈夫で御座いますか? 何かしら変わった所などは?」


 早速では御座いますが、中々に衝撃的であった前回のラストシーン……

 果たしてその後に何が起こったのかについて、大まかに解説させて頂きとう御座います。


「なんだろう、

 サキュバスを想定した術なんだから確かにそういうのではあるんだろうなって気はしてたんだけどね」

「ええ、自分めも心底同感に御座います。

 何せサキュバスの皆様方と言えば、対なるインキュバスの方々共々『生とは性である』とのお考えを体現するが如き、

 愛と快楽とあらゆる体液に塗れた生き様を貫徹しておられるのは周知の事実なれど……」


 自分めの身を隠す為の魔術として選ばれし東方の秘術"重ね契りの術"……

 その実態とは即ち『交合まぐわい身を重ねし愛する番いを幾らか守り助ける魔術』に御座いました。


 より厳密には性行為により術を施す対象即ち"愛する番い"の"遺伝情報を含む体液"を体内に取り込んだ術者(原則として恋人や伴侶)が、

 その遺伝情報を体細胞に登録すると同時に、二者の魂魄を概念レベルで連結させ不壊の絆を形成し、

 認識阻害を始めとする"守り助ける諸効果"が常時断続的に発動している状態を維持するのだとか、

 そのような代物であるらしく……。

 このため此度の実質的な術者はジュライン教諭ではなくパル殿ということになります。


「うんうん、それは本当にそう。

 そこはマジにそれでさ、実際あたしも『ああこれエッチさえすればいいんじゃない?』ぐらいに察してたんだけどね、まさかあんなオプションついてるとは思わないじゃん?」

「ああ、夢魔水晶からの指示に御座いますな。果たしてオプションなどと言い表してよいものか迷いますが……」


 上記しました通り一見単純明快に思える"重ね契りの術"ですが、

 聊か一筋縄ではいかぬ厄介な代物でも御座います。

 その厄介さの一因こそは、

 術を執り行うにあたり遵守すべき『具体的な行為内容に関しては、

  夢魔水晶の指示に従わねばならない』との規定に御座います。


 夢魔水晶。

 東方地域の限られた地域で産出するこの鉱物は、

 重ね契りの術に於いて専用の術式を施した上で、球体または正多面体に加工された状態で用いられます。


 具体的な用法としましては、手始めに術者と術を施される者とが同時に夢魔水晶へ触れ、当人らの遺伝情報や記憶、思考、果ては魂の性質など様々な情報を読み取らせます。


 すると夢魔水晶に施された専用術式は二者間の体内へ"重ね契りの術を発動するための下準備"を施しつつ、

 二者が行うに最適な性行為の内容を文章の形で指示してくるので御座います(もし仮に、その為に何かしら準備が必要ならば、その辺りの準備までしてくれるのだそう……)。


 そしてこの指示通りに二者が身を重ねれば術は発動、以後半永久的に効果を発揮し続ける、とのこと。

 無論、自分自身この術の全容を完全に把握できたわけではなく、故にまだ説明しきれていない部分も多々ありそうなのですが……。


「あれはビックリしたよね……まさかあんな指示が出てくるとか予想すらできなかったもん」

「ええ全くです。

 しかもあの内容が我々の内なる願望を反映させたものだなどとは……」

「……確かにここだけの話、ああいう路線に興味が無かったといえば嘘になるけど、

 なんかダイちゃんに打ち明けるの躊躇っちゃってたんだよね……

 だってほら、あたしら出会ってからまだ一週間も経ってないじゃん? なのにそんなこと言うのもどうかなあ、と……」

「……結果として施術が円滑に進行し、お互い大満足のまま終われたのなら良かったのでは御座いませんかね。

 まさか自分も水晶に触れた途端パル殿の御身体にあのような変異が起ころうなどとは夢にも思いませんでしたが……」

「あー、アレね……うん、アレはもう私自身混乱しまくりだったから……」

「然しその割には幾らか嬉しそうにしておられたのは気の所為に御座いましょうかね……?」

「……さっきも言ったじゃん、興味自体は、あったってさっ。

 それにダイちゃんだって、あたしのアレに視線釘付けでいかにも興味津々な感じだったじゃないのよっ……!」

「ぬぅ……! それは、そうですがっ……」

「しかもなんか了承得ずに触り始めるし、触る時の手つきミョーにいやらしいしさっ!?

 当然あたしにしてみれば未知の感覚なわけでっ!

 なんかもう恥ずかしくて顔から火が出るかと思ったよホントにっ!?」

「……申し訳、御座いませぬ……」

「……まあそりゃ、間違いなくあたしの身体の一部ではあるわけで、

 肯定して愛してくれたって考えればそんな嫌でもないし、何なら嬉しいケド……」

(嬉しかったのか……)

「なんなら、今夜また試してみる……?あのくらいの変異起こすぐらい、あたしなら造作もないしさ……♥」

「……パル殿さえよろしければ、是非とも♥」


 かくしてその夜はそのままマンションへ帰宅……欲望のまま情熱的な一夜を過ごしたのは言う迄も御座いません。

次回、大竜早くもヒモ脱却!

彼に相応しい仕事といえば、ファンタジーでも定番の……

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