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第6章 共に夢を叶えよう 44.プロポーズに驚き

「く、クロード様……!」



レベッカは、ひざまづき自分の手の甲にキスをしているクロード見下ろし、耳まで赤くなっていた。


少しずつ仲良くなれた彼と踊ってみたいと欲を出してしまったが、まさかテラスで二人きりの時に、そんなことを言われるなど思っていなかった。



「選んでくれって、どういう……」



動揺してしどろもどろに質問すると、ダークネイビーのタキシードを着た銀髪の公爵は、上目遣いで見つめてきた。



「そのままの意味だ。他の男ではなく、俺を選んでくれ」



透けるように白い肌、深い青の瞳の美形な彼から言われるなんて、なんだか信じられない。



「ぷ、プロポーズってことですか…?」


「そう取ってもらって構わない」



冗談を言っているようには思えない、クロードの真剣な瞳に、思わず息を呑む。


自分は悪役令嬢のレベッカであり、彼が好意を寄せるのはあくまでも正ヒロイン、リリアのはずだが。


自分が転生したことによって、ゲーム自体のシナリオが変わってしまっているのだろうか?


それとも、いちプレイヤーが知らなかっただけで、製作側の裏設定ではクロードとレベッカはその後付き合ったとかなのだろうか?


様々な思いが頭に浮かんでは消え、黙り込んでしまった。



「……すまない。急な話で、困らせるつもりはなかったのだが」



そんなレベッカの様子を見たクロードは、眉を下げ苦笑した。



「だが、俺の気持ちはこれからも変わらない。

 急かすつもりはないから、気持ちが決まったら返事をくれ」



そう言うと、ひざまづいていたクロードは姿勢を正し、ゆっくりと立ち上がる。


背の高い彼を見上げる形になった。


クロードからプロポーズをされ、返答に困っても、気長に待ってくれるという。


前世では長らく恋人もおらず、独身だったレベッカは、初めて受けたプロポーズに嬉しいという感情が胸にあふれた。


月の光に照らされたクロードの銀髪が、きらきらと輝く。


彼が本気なのならば、今すぐにでもプロポーズを受けてしまいたい、という気持ちも芽生えたが、一つ引っかかる言葉があった。



『何度も何度も、君と結ばれたくて、人生をやり直していたんだ』



という、彼から漏れた悲痛な叫び。



「あの、クロード様。人生を何度もやり直していたというのは、どういう意味ですの…?」



レベッカが問うと、クロードは口をつぐみ、テラスの手すりに手を置いた。


しばらく何かを考えているかのように目を伏せている。



「信じてもらえないだろうから、黙っているつもりだったんだが。…君には嘘をつきたくないな」



そして意を決したように、口を開いた。



「言葉通りだ。俺は何度も同じ日付、同じ場面を繰り返しては戻っていたんだよ」



クロードは端正な顔をしかめて、思い出しているようだ。



「一度目は、ユリウスとリリアが婚約し、君はリリアをいじめたと追放令を出される。

 二度目は、俺とリリアが結婚する。三度目は、君とユリウスが結婚する。

 四度目は、最初と同じく君は追放令を出される。

 そして…今は五度目だ」



もう暗記してしまったのだろう。

スラスラとループ時の結末を述べるクロード。



(え……? ゲームのキャラが、ゲームの世界の中でずっとループしてるってこと?そんなことあるの……?)



レベッカは驚愕するが、そもそも自分が令和の日本から乙女ゲームの世界に転生したこと自体が信じられない事実なのだし、そういう奇跡もあるのかもしれない。


ゲームの中の世界にも一人一人のキャラの人生があり、思惑や望みがあって、それゆえに彼は何度も人生をやり直してしまっているのだろうか。

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