クリスマスのイルミネーションとラーメン
「クリスマスのイルミネーションだ。わあ、きれい!」
「ああ」
「すごいねー!」
「そうだな」
「でも……ちょっと寂しいね……」
「……そうだな」
「あのさ……」
「ん?」
「来年も一緒にこれを見にこようよ」
「え?…………ああ、そうだな」
「約束だよ?」
「うん、わかった」
「絶対だからね?」
「うん、わかってるよ」
「はぁ~、なんか疲れた。もう今日はこれで終わりかな」
「そうなのか?」
「それにお腹すいたし」
「確かに」
「ねえ、どこか食べに行く?」
「そうだな」
「じゃあさ、前に言ってたラーメン屋さん行こうよ! ほら、前に行った時に美味しかったからまた行きたいなって思っててさ」
「いいけど、俺あそこの店行ったことないぞ?」
「そうなんだ。まあいいじゃん、行ってみようよ!」
「はいはい、わかりましたよ。それから二人でラーメン屋に行くことは、くれぐれも内密にしてくだされ」
「承知しております」
「それと、これはあくまで個人的な頼みごとであって、仕事ではないということを忘れずに」
「分かっておりますとも」
「あと、決して目立たぬように」
「心得ております」
「それから……」
「もういい加減にしてくださいませ」
「心配性ですね」
「当たり前だ。大事な人なんだからな」
「ありがとうございます」
「うっめぇー!!」
「相変わらずうるさいなお前は」
「だって本当に美味しいんだよ! これなら何杯でもいけちゃうかも!」
「そんなに食ったら太るぞ?」
「むぅ~!!女の子に向かってなんてことを言うんですかね君は!?」
「冗談だよ、冗談」
「ふんっ、どうせ私は太りやすい体質ですよぉ~だ!」
「拗ねるなって。お前が可愛いのが悪いんだろ?」
「ふぇっ!?」
「なんつってな。はい、餃子追加注文したから早く食い終われよ」
「ちょ、ちょっと今のどういう意味ですか!?」
「さあ? 自分で考えれば?」
「えっと……か、かわ……」
「おいおい、顔真っ赤になってるぞ」
「うぐぐ……君のせいでしょ!!」
「はいはい、ごめんなさいね」
「まったくもう!……ねぇ」
「ん?」
「ありがとね」
「急にどうした?」
「別になんでもないよ。ただ言いたかっただけ」
「そっか」
「うん」
「あのさ」
「ん?」
「これからもよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
そして二人は再び歩き出す。その先に待つ未来へと向かって。
『メリークリスマス!』




