それにしても先輩、モテますね
「いや~それにしても先輩、モテますね~」
「いらんわそんなもん!」
「まあまあ落ち着いてくださいよ~」
「誰のせいでこうなったと思ってんだ!?」
「え~私だけのせいにするんですかぁ?」
「お前以外に誰がいるんだよ!?」
「えっ、先輩ってばひどぉい!」
「ひどいのはどっちかっていう話だよ!」
「ええっ!?先輩、それはあんまりですよ~!?」
現在、俺は絶賛後悔中なのだ。なんでこんなことになったのか自分でもよくわからない。
「まあでも、これからよろしくお願いしますね、せ・ん・ぱ・い?」
「……」
とりあえず、この女だけは絶対に許さない。俺は心の中で固く誓った。
「ふぅ、疲れた……」
放課後になると、俺はすぐに帰宅することにした。というのも、あの女がずっと俺に絡んできたからだ。
おかげでまったく勉強ができなかったし、ろくに昼飯も食べられなかった。
「さて、帰ったら何しようかな」
そんなことを考えながら校門を出た時だった。
「あれ、神崎じゃないか。今帰りかい?」
突然背後から誰かに声をかけられた。
「え、ああ、うん」
振り返るとそこには、眼鏡をかけた小柄な少年の姿があった。彼の名前は久遠寺真也。小学校時代からの友人で、いわゆる幼馴染のような関係である。
「神崎、君も大変みたいだね」
「ん、どういうことだ?」
「噂になってるよ。高梨愛花ちゃんと付き合ってるって」
「は!? なんでだよ!?」
「なんでも何も、朝からあんな感じだったろ。みんな見てるよ」
「マジかよ……」
「それで、実際のところはどうなんだい?」
「どうって言われてもな……」
「もしかしたら、ただの友達かもしれないって?」
「ああ」
「それならいいんだけど……」
「なんなんだ?」
「実は僕、昨日彼女と会ったんだよ」
「え、そうなのか?」
「うん。それでちょっと気になることがあって……」
「気になる事?……まさかとは思うが、あいつが何かしたとか言うんじゃないだろうな」
「いや、そういうわけではないけど……。まあいいや、とにかく僕は帰ることにするよ」
「おう、また明日な」
「じゃあね」
そして俺たちはそれぞれ帰路についたのであった。
「ふう、やっと帰ってこれたぜ」
家に帰ってきた俺は、すぐさまベッドに倒れこんだ。
「今日もいろいろあったな……」
正直言って、かなり疲れていた。
「なんか甘いものが食べたいな……」
そこで、冷蔵庫の中にプリンがあったことを思い出したので、食べることにした。
「いただきます」
そしてスプーンを手に取り、一口すくって口に入れた。
「うまっ!」
思わず声が出てしまった。それほどまでに美味しかったのだ。
「もう一口だけ……」
結局俺は、三口ほど食べてから満足して寝ることにした。




