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林田力 短編小説集  作者: 林田力
オムニバス
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姫様

夕食を食べた後、私は自室で寛いでいた。すると、襖の向こう側から声がかかる。

「姫様。よろしいでしょうか?」

「はい。大丈夫ですよ」

私は返事をする。スッと襖が開かれると、そこには侍女の姿があった。

「失礼いたします」

私は立ち上がって頭を下げる。

「あの……何か御用ですか?」

私が尋ねると、彼女は口を開く。

「実は折り入ってご相談があるのです」

「私に相談ですか?何でしょう?」

「はい。実は……」

私は彼女の話を聞くことにした。

「それで、どのようなご用件ですか?」

「実は、私はある方に恋をしているのです」

「へぇ~。そうなんですね」

私は相槌を打つ。

「その方は、とても強く優しい方なのです」

「そうですか」

「はい。その方のことを思うと胸の鼓動が激しくなり、夜も眠れないのです」

「そうですか」

「この気持ちは一体なんなのでしょうか?」

「うーん……」

私は腕を組んで考える。

(好きな人ができたってことなのかな?)

「その人のことを好きになったってことでいいんですかね?」

「おそらく……そうなのだと思われます」

「そうですか……」

私は再び考え込む。

「その人はどんな感じの方なのですか?」

「背が高く、凛々しい顔つきをしています。性格はとても穏やかで優しく、いつも私を気遣ってくれています」

「な、なるほど……」

私は頬を掻く。

「でも、どうして私にそんなことを話すんですか?」

「姫様なら、良いアドバイスをくれるのではないかと思ったからです」

「な、なるほど……。でも、私には恋愛経験なんてありませんから、あまり参考にはならないかもしれませんよ……」

「それでも構いません」

「わ、わかりました……。えっとですね……」

私は頭を悩ませる。そして一つの結論を出す。「とりあえず、デートしてみたらいいんじゃないですか?」

「デ、デート!?」

彼女は驚いている。

「はい。二人でどこかに出かけてみてはいかがでしょうか?」

「そ、そういうものなのでしょうか?」

「そういうものだと思いますよ」

私は笑顔で言う。

「わかりました。頑張ってみようと思います」

「応援してますよ」

「ありがとうございます。では、失礼します」

「おやすみなさい」

私は彼女を見送った後、布団に入る。そして眠りについた。


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