表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
林田力 短編小説集  作者: 林田力
オムニバス
34/103

パパの仕事

ある日のこと。

「ねえ、ママ。パパは何の仕事をしているの?」

娘が尋ねた。

「パパの仕事かい? パパはね、いろんな仕事をしてるんだよ」

「ふーん」

「例えば、今やってるのは、スーパーで売っているお菓子を作っている仕事なんだけど、他にもいろいろあるんだ」

「へえー」

「まずは野菜を売っている農家さんのところに行って、その野菜を売るための手伝いをする仕事がある」

「ふーん」

「それからデパートにも行って、売り子をしたりもする」

「ふむふむ」

「他にはね、遊園地とか水族館で働くこともあるし、動物園で働くこともある」

「ほほう」

「それに、たまにテレビに出ることもあるんだ」

「えーっ!? 本当ですか?」

「本当だよ。最近はあまり出ないけどね」

「へえー。知らなかった。私もいつかテレビで見てみたいなぁ」

「じゃあ、もし出たら教えてあげるよ」

「やったぁ!約束ですよ」

「うん、いいともさ」

数日後。

「ただいま帰りました」

「おかえりなさぁい」

「今日はテレビ局から電話がありましてね。明日の番組に出てほしいと言われちゃいましたよ」

「まあまあ、それは良かったですね」

「はい。それで、何時に行けばいいでしょうかね?」

「そうですねぇ……。では、朝の九時くらいに行きましょうかね」

「わかりました。それじゃあ、朝ごはんを食べたら行きます」

「よろしくお願いしまーす」

「おはようございます」

「あら、早いですね」

「はい。実は昨日のうちに準備をしておきました」

「なるほど。しっかりしていますね」

「いえいえ。それほどでもありません」

「ところで、何でスーツを着てきたんですか?」

「だって、番組に出演するんですよ。当然じゃないですか」

「それもそうですね」

「じゃあ、早速出かけてきます」

「気をつけてくださいね」

「はい。わかっています」

そしてテレビ局に到着。

「すみません。こちらで番組に出演するということで来ました」

「はい。お待ちしておりました。どうぞ」

「失礼いたします」

「どうぞお座りになってください」

「ありがとうございます」

「じゃあ、始めますんで」

「はい。よろしくお願いします」

番組が始まりました。司会者の人が喋り出します。

「こんにちは。『あなたの街のお店』の時間です。今日のゲストは、この方です」

(拍手)

「どうも初めまして。林田食品の社長をしております林田と申します」(拍手)

「どうも、はじめまして。田中幼稚園の園長をしている田中と申します。どうぞ、よろしくお願いします」

「さっそく質問に移らせていただきたいと思います。ズバリ、あなたが一番好きなものはなんですか?」

「私はやはり、子供たちが一生懸命に作った作品です。特に折り紙で作った鶴などは、とても素晴らしいものでした」

「私は、やっぱり妻が作った料理です。毎日作ってくれるんですが、どれもおいしいです」

「私はやっぱり、家族みんなで食べる食事です。いつもおいしいと言って食べてくれるので、作りがいがあります」

「なるほど。ありがとうございました。次に、最近あった出来事を教えてください」

「そうですねぇ……。やっぱり、先日の地震です。あれには驚きました」

「私も同じ意見です。まさかあんなに大きな揺れが来るとは思いませんでしたからね」

「本当にびっくりしましたよね」

「はい。あの時は、すぐに避難するように言われましたので、慌てずに行動することができました」

「私は、妻と娘が無事かどうか心配だったんですが、幸いにも二人とも怪我はなかったようです。これも神様のおかげだと思っております」

「私の娘も、大したことなかったみたいです。よかったです」

「ありがとうございました。では、最後に一言ずつお願いできますか?」

「私は、この番組に出演できて大変嬉しく思っています」

「はい。これからも頑張っていきたいと思います」

「では、また次回の放送で会いましょう」

「はいっ!」(拍手)

こうして番組は終わりました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ