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高校二年の夏

文化祭と体育祭が終わると、三年は部活を引退して本格的に自分たちの学年がチームの主となる。


とはいえ、

上がいなくなった分レギュラー選抜される機会は増えたが、キャプテンになったわけでもないし、これまでと自分はあまり変わらない。

ただ黙々と練習を積むだけだ。



雨の日は、校舎の階段を使ったトレーニングをさせられる。

ジメジメした気候の中、汗もかきづらく、疲れる。


しばらくすると吹奏楽部が各教室で楽器を吹いている音が漏れ聞こえてきた。

聞いていても、曲とかではなく単調なリズムと音ばかりでつまらない。


俺らもあいつらも、何が楽しくてこんなことやってんだろうな。


身体的に疲れてくると精神的にも参ってくる。

メンタルまだまだだな、とは思うがしょうがない。


「ほらあと一本!」

その1本が10回くらい続いているのだ。

いい加減次の種目にいこうぜ。



トレーニングも終わり、晴れている日よりも早めに終了した。

汗をたくさん吸い込んだシャツから着替えると、ある程度は気分が爽やかになる。


「明日の単語テストどの範囲だっけ?」

「あ、やっべ。ロッカーに置きっぱだわ」

「うそ、俺ナイスじゃん」

「ちょっと取ってくる」


教室棟に向かうと、まだ吹奏楽部が練習を続けているようだった。

廊下にあるロッカーで良かった。

教室には入りづらい。


目的の単語帳を探していると部屋の中からいかにも女子高生なケラケラとした明るい笑い声が聞こえた。


箸が転がっただけでも楽しいお年頃ですからね。


単語帳が見つかり、話し声と笑い声が続いている教室を横目で覗くと西野さんが見えた。

片付けをしながら部員と話しているみたいだ。


第一印象って当てにならないんだな。

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