13.次元の旅人
「あっ!これ見て」
「えええっ!!??どうなってるんだあああ!!」
2人は驚愕で開いた口が塞がらない。
扉を開けたら、そこに広がっていたのは見晴らしの良い草原だったからだ。草原の上に布を敷いて、食べ物が広げられ、メルナはそこに座っているようだった。
もうすでに日は落ちている時刻のはずなのに、太陽が眩しい。そして、外は森のだったが、今いる場所は見晴らしの良い草原だった。
「お主ら、なにをしておるのじゃ。こちらに来て食べるがよいぞ!」
「え、ええ。この光景に驚いていただけよ。行きましょうショウタ!」
「.....え?あ、ああ。今いくよ」
2人は草原に敷かれている、布の上に座る。私は疑問に思った事をメルナに質問した。
「ねぇ。この場所はどう考えても、アメリカじゃないわよね。太陽も出ているし一瞬で時差のある国に行くなんてどう言う原理なの?」
「アメリカとな?タイヨウが出ている?国に行く??何を言っておるのじゃ。ここはわしが作り出した亜空間じゃぞ」
翔太は俯いて考え事をしながらブツブツと独り言を呟いていた。
翔太の独り言を聞いてメルナは確信を得たような顔をした。
「やはりじゃな。お主らの言語はわしには聞き馴染みのないものじゃ。もしかして、お主らは次元の旅人じゃないか?」
「次元の旅人って何??」
「やはりな。数年に一度、稀に異なる次元の世界から渡ってくるのじゃよ」
「異なる次元の世界?ここは異世界って事?」
異世界ってどう言うこと?偶然、何かの要因で異世界に飛んできてしまったということかしら?
だとしたら恐竜や、扉を開いたら別の空間に行くことができる事にも納得がいくわ。
「久々にマンナズの来訪だと思ったら次元の旅人とわな。しかし、お主はわしの言語が分かるようじゃし、それに魔力も高いようじゃな」
「魔力?」
ソフィアは首を傾げた。やっぱり魔法という非科学的な現象は存在するのだろうか。