21
早い!雪羅とベルは同じ速さで食堂に向かってます。
食堂までの案内はベルが素早く指示してます、優秀ですね!
私はドキがムネムネしてますよ!違う!胸がドキドキですよ!
そんな事考えてたら、食堂の扉が見えてきました。
あぁ~ドウスレバインダー!
早いよ!早いよ!心の準備がまだ出来てないんだよ!待ってぇ!
コンコン ガチャ
開けた~ためらい無く開けた~
「お待たせして申し訳ありません。」
無慈悲!ベル、無慈悲です!食堂内の雰囲気は静かDEATH!
「アンジェ、お腹空いてるのでしょう?お座りなさい。」
ひーーーーーー母様、笑顔だけど目が笑ってない!怖いーーーー!
「そ・う・だ・よ、早く席にお座りよ。」
兄様までーーーーーーー!ヤバイーーーーー!
体が動きません………誰か、タスケテーーーー
って、ガッと掴まれました。
え?な、な、何?首だけ後ろを見たら、エヴァンスが私を持ち上げてスタスタ歩いてます。
いつもの抱っこじゃありません、荷物のごとくです!怒っとんのかーい!
私の席にストンと下ろすと、真っ黒い笑顔です。
「食事の前に、是非ともご説明を。」
くっ!腹ペコで死にそうになってきている、簡単に端折って説明だっ!
「まちょからちょとをみちゃら、いまちた。ちゃわちちゃくちぇちちゃくにいっちゃあちたなちゃっらのえ、あやいまちた。ちょちちゃあちぇいむできまちた。ちぇちゅらちょなちゅけまちた。」
(窓から外を見たら、居ました。触りたくて近くに行ったら汚なかったので、洗いました。そしたらテイム出来ました。雪羅と名づけました。)
通じる?無理だろーなー、言ってる私も良く分からないからなぁ……
「は?」
兄様は分からなかったか。
「テイムしたのね……ちぇちゅら?が名前なの?」
おぉ!母様はちょっと理解してる!さすが、母の愛!
「初にお目にかかる。名を雪羅と申します。これより先、主様の元主様の為だけに生きていくと誓い申した。以後よろしくお願いいたします。」
ちょっ!何、立派な挨拶してんのよ!涙がチョチョ切れそうよ!
「まぁ、ちゃんと挨拶できるのねぇ。セツラと言うのね、アンジェの事よろしくね。」
母様、受け入れた!あっさりと!器のデカい女だぜよ!そして、通常運転に切り替わった!
「……しっかりしてるな、アンジェの為に生きるなら構わない。……………よろしくなセツラ。」
兄様も受け入れてくれた!さすがお兄様ですわ!
いつか、言うたる!さすおにをな!
「さぁ、食事に致しましょう。」
母様のひと声で食事が運び込まれて来ました。
たっぷり焼き野菜と何か鳥っぽい肉のソテー、麦の粥はミルク粥です。
リンゴジュースは出来たてなのか、良い香りです。
?ん?粥は私だけ?母様も兄様もパンです。
まぁ、キニシナイ!消化吸収には良いからね!
いただきまーす!