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まさかの…転生令嬢(笑)  作者: 竹本 芳生
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そんな朝の幸せタイムを終えると、いつもなら自室でのんびり過ごすのだけど

今日から父様に手紙を出すから、準備をしなければならない

…ぶっちゃければ、便箋は無地なため文がよれてしまうのだ

うーん…どうしようか?この世界、何故か紙は普通の紙が流通してるんだよね

印刷は無いみたいだから、スタンプみたいなのを作ってもらうか?

日付を入れたり、宛名を入れたりするように枠を設けて…

本文用の罫線に、下の方に罫線無しの枠を設けて

最下部に差出人を入れれる枠を入れて…かな

タッハー!これは報告書に近い造り、でも多分、父様はきっと気が付く

現役宰相なら、報告書に転用してくれるはず

そして、今より早く帰宅できるように何とかしてくれると期待しよう

そうと決まれば、エヴァンスをとっ捕まえて作らせるか!

…………食後の時間は…………確か、執務室でポールと打ち合わせしてるはず


よっしゃ、出待ちだ!

執務室の扉が見える場所で私の姿が良く分からない場所は…と…

柱の影か…張り込みの刑事みたーい(笑)

「アンジェお嬢様?どうなさいました?」

古株メイドに見つかった!

「エヴァンスゥまってりゅの!」

(エヴァンス待ってるの!)

ドキドキしながら、チラチラと扉を見ながら言ってみた

クスクス笑いながらも、小さな声で

「隠れてお待ちしてるのですね、そろそろ出てらっしゃいますよ」

そう告げると、離れようとしたので私も小さな声で

「あいっ!ありあとっ!」

(はいっ、!ありがとうっ!)

と返事をすると、ニッコリ笑って一礼して静かに歩いて行った


フゥと深呼吸すると、扉が開いてエヴァンスが出てきた

トタトタと柱から飛び出し、エヴァンスを捕まえる

もはや、足音でバレてるので気にしない!

「どうか致しましたか?アンジェお嬢様」

いつでも優しいエヴァンスは、頼み事をしやすい好青年だ

「あにょね、とうしゃまにおてまみ かきたいの れも、チレイにかけにゃいかりゃ…」

(あのね、父様にお手紙書きたいの でも、綺麗に書けないから…)

クソッ!残念トークでの説明ツラいわ!

グイグイとエヴァンスの手を引き、自室へと向かう

「自室に行かれるのですね」

そう言うと、ヒョイとお姫様抱っこでザカザカ早足で自室へと向かい

アッと言う間につきました、ノックをするとベルが飛び出てきました

「お嬢様っ………?お部屋にどうぞ」

訝しながらも、エヴァンスを部屋に招き入れる

お手紙セットは机にある、ソッと降ろされて直ぐ机に行き

便箋を取り出し、近くに寄ってきたエヴァンスとベルに説明をする

「れね、こぅ…しぇんをね…れね…ね…(中略)…にゃの!れきる?」

(でね、こぅ…線をね…でね…ね…(中略)…なの!出来る?)

フンッ!と鼻息も荒くエヴァンスを見ると

考え込みながら、ウンウンと頷くと

「出来ると思います。少々お時間を頂きますが、お部屋でお待ちください。」

真面目な顔をして、一礼して自室から消えた

多分、ポールに連絡してからやってくれるのだろう


これで、一安心だわ~

「お嬢様…さすがですわ。」

おや?ベルの様子が何やらオカシイ?

なぜに瞳を潤ませてる?

「お嬢様は天才ですわ!」

んな訳あるかーい!

………罫線無しが当たり前の世界に罫線が生まれたなら、そうなのか?………


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