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帰るまでが任務です(仮)  作者: ねむり亀
第2章
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再会?

 幸一達が家を探しに行く前に、朝の早くから政史、正、拓哉の男性陣3人は、大阪駅から神戸方面に列車で向かっていた。

自分たちの知る過去の歴史との相違確認と、現在の日本の工業生産力、インフラ等を確認するためだった

そのため、神戸周辺の外人居留地や港の様子を見に行き、そこから九州に船で渡り、筑豊の炭鉱、八幡の製鉄所を見て回り

その後、東京に行き、町の様子や政治関係の情報を集める事ができればいいな、という気楽さで、期間は2週間の予定をしていた。

大阪に帰って来たときに拠点が出来てる事を考えて、待ち合わせの場合を、さよりがテーブルマジックを披露したうどん屋に昼食時に集合するという取り決めをして、3人は少し多めに持った旅費と2日分の着替えだけを入れたカバンだけという身軽な格好で出かけて行った。


 さより、美由紀、明美の女性陣の3人は、この大阪で暮らしていくために必要な情報の確保のため、大阪の街を散策することに。

主には、買い物する為の店に市場やできれば商店街の場所の確認をするために、ぶらぶら歩くことに。

しかし、当てもなく歩くのには、意味がないからということで、さよりが勝山組の銀二に会いに行こうと言い出した

「さより、銀二さんってどう見ても堅気じゃなかったわよ。そんな人に会ってどうするの?」

と美由紀が叱るように言うと

「だって、あの手の人たちってシノギ?っいうのかな?商売人から場所代やなんだかんだで、お金を上納させてたんじゃないかな?だったら、お店の情報にも詳しいはずだよね。店を知らなくては、お金をもれえないもん。それに、困ったことがあったら、訪ねてこいって言ってたし。」

「あのね、さより。やくざもんがそうンなこと言ったって、ただのリップサービスかもしれないじゃない。当てにするほうが間違ってるよ。それなら、うどん屋のおやじに聞いたほうがいいと思うけどなぁ」

明美もさよりに、行くのをやめるように言ったのだが

「大丈夫だって!もし何かあったら、明美に暴れてもらうから」

「おい!私をなんだと思ってる?」

と明美がさよりに聞いたら、さよりと美由紀が

「用心棒」「私たち二人のボディーガード」

「おいおい」

二人からの返答に、苦笑いする明美だった

「で、銀二さんに会いに行くとして、勝山組ってどこにあるかわかってんの?」

明美が二人に聞くと、さよりが

「そう言えば、住所を聞き忘れてた!美由紀!聞いてない?」

「私は、聞いてないわ。」

結局、勝山組の場所がわからない事と拠点となる家を先に決めないと、最寄りのお店って探すことができないよね、っと話が三人の中で話が纏まり

ぶらぶら、大阪の街を歩いて土地勘を養うことにした

そのついでに、どんなものが流行りか知りたいし、芝居小屋を見て来ようとなり、難波方面へ繰り出した


 道頓堀の芝居小屋が建ち並ぶ並ぶ所まで来たのはいいが、基本的に歌舞伎?大衆演芸芝居?浄瑠璃的な小屋がいくつも並んではいたが、はっきり言って平政生まれの女子高生3人には、どの芝居が面白いのか、看板だけ見てもさっぱりわからなかった。

「さて、どうしよう。どれか観たいものある?」

明美が一通り見て廻った芝居小屋の内容を考えて、さよりと美由紀に聞いてみた。

「そうね、私は角座でやっている『伊勢音頭恋寝刃』かな?さよりは、どう?」

「それって、歌舞伎だっけ?あたしとしては、人形浄瑠璃のほうが気になるんだけど、明美は?」

「う~ん。よくわからないから、2人に合わすよ」

3人の手には何枚かの興行の案内のために作られた、上演月日・場所・演目・配役が書かれている

芝居絵番付と呼ばれるチラシを見て、考えていると

「よっ!なにしてん、こんなところで?」

と声をかけられた。3人が声のしたほうを見ると、ニヤついた厳つい顔をした男が立っていた

明美が男から、さよりと美由紀をかばうように間に立つと

「どなた?」

と声をかけると、さよりが

「あぁ!うどん屋でいた銀二さんの下っ端さん」

と声を上げた

「おいおい、下っ端はないだろう。これでも辰治って名前があるんだぞ。それより、こんな場所で何してんねん?

芝居小屋にお前の奇術を売り込みに行くんか?」

困った顔をして下っ端と言われた辰治が、さよりに言うと

「こら、さより。あの時はどうもありがとうございました。今日は3人で芝居でも観ようかとなりまして、ここまで来たのですが、どの芝居が面白いのか悩んでいたところなのです。」

美由紀が、辰治に一言謝り、芝居絵番付を見せてここにいる理由を言った

「ねぇねぇ、どれがいいかなぁ?おすすめある?後、今日は銀二さんと一緒じゃないの?」

さよりが、辰治に近づいて後ろで手を組んで上目づかいで聞いた。その顔を見た辰治が照れて、顔を少し赤くして横を向き

「おっ、お勧めって言われても、あんまり芝居とか観んからなぁ。若頭なら、もうすぐ来ると思うぞ。」

「そうなんだ。」

さよりが周りをきょろきょろして

「あっ!銀二さんだ!  銀二さん!!」

と、大きな声を出して両手を大きく振った

声をかけられた銀二が、困ったような顔をしてさより達のそばに近づくと

「タツ!お前何してんだここで。あと、さよりさん、大きな声で呼ぶのを止めてもらえないか?恥ずかしいだろ」

と言ってきた

「いいじゃん。減るもんじゃなし。そうそう、銀二さん。面白いお芝居しているところ知らない?それとついでに、お勧めの雑貨屋さんとか八百屋さんのお店知らない? 痛い!」

さよりが明美に頭を拳骨を落とされて、蹲った。

「すいません。これが、いきなりしゃべって。」

と明美が謝罪した

「ほんとに、さより。いきなりしゃべっても伝わらないでしょ?そもそも、相手に失礼でしょ!」

と美由紀に説教されるさより。その様子を見て、笑いだす銀二。

「すまん、すまん。いや~さよりさんはおもろいなぁ。芝居なら、角座か中座に行けば、そうそうはずれはないんちゃうかな?。あと、そこにおる、おっかない顔をしたねぇちゃんは、お前ら二人のお目付け役か?

そんな怖い目をしてみるなや。なんもせぇへんって。」

銀二は明美を見ながら、気安く話しかけた。明美は少し息を吐いて

「まだまだね。はじめまして。私、明美って言います、銀二さん。よろしく。」

と言って会釈した

「中座か角座ね。あぁ~どっちも始まっているよ。今から行っても中途半端だし。どうする?」

さよりが芝居絵番付を見ながらつぶやいた。

「さよりさん、ちょっと時間ええか?」

銀二が何かを思いついたように、さよりに聞いた

「う~ん。芝居を見るには間に合わなくなっちゃたし、お昼ご飯にはまだ早いし。時間があるって言ったらあるけど?なに?」

「ちょっとこの前うどん屋で見せてもろうた奇術をやなぁ、見せてやりたい者がおるねんけど。ええかな?」

さよりは、美由紀と明美を見て

「どうする?2人がいいなら、あたしはいいけど。」

美由紀と明美2人は困った顔をして、さよりを見た。

「お姉ちゃん達も一緒に来てもらってかまへん。危ないことや変なことは、絶対なんもせぇへんし。ただ奇術を少し見せてくれるだけで、昼おごるし。な、かまへんやろ?頼むわぁ」

と言って頭を下げる銀二

「どうする?明美。」

「どうしよう?男の人に頭を下げさせて、無視するのもなんだし。銀二さん。私たちの身の安全は確約してもらえますか?そうでないと私は許可できませんが。」

「間違いなくする。誰も指一本触れさせへん。約束や。」

真剣な目で明美を見る銀二。明美は、さよりに

「さより、今できるネタをなんか持ってるの?」

さよりは、手持ちの小物入れの中を見て

「う~んと、今出来るのは、この前のやったコインネタと、トランプネタが2つかな?あっ!指ギロチンもできるよ。」

といって、手品の小道具を出して見せた。

「出来ることは出来るのか。でもなんで、そんなものを持ち歩いてるん?するなって言われてなかったけ?」

「大道芸見たく大袈裟じゃなかったらいいかな?って思って。ほら、またおごってもらえたら嬉しいし」

「幸一君に、それがアカンって言われたじゃない!」

明美と美由紀に少し怒られるさよりだった。

「で、付き合ってもらえるんかな?」

3人のやり取りを聞いて銀二が聞くと明美が少し考えて

「銀二さんでしたっけ、いいわよ。そう大して大袈裟なことじゃなし、小1時間ほどなら付き合ってもいいですよ。」

その言葉を聞いて、銀二が笑顔を浮かべると

「おおきに。恩に着るわぁ。タツ!ひとっ走り先に組に帰って、御頭に言ってきてくれ。話してた奇術を見せてもらえるって。」

「わかりました。」

と言って走り出そうとした辰治に、

「お昼ご飯は豪華でお願いします!」

とさよりが声をかけると、辰治が笑って 伝えておくといって、走って行った。

明美と美由紀が顔を見合わせて

「組って言ったら、やくざの?」

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