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帰るまでが任務です(仮)  作者: ねむり亀
第3章
143/144

サヨリを探せ!7

あけまして、おめでとうございますm(__)m


去年、アップしたと思っていた話が、アップしてませんでした!!


すいません!!!!


2日連続でアップします

ミユキが話すサヨリとの思い出話と言う、ミユキ苦労話は語り始めてから数時間が経っていた。

コウイチが話す架空の話なのに、万人が納得し感動する説得力がある話し方では無いが、

事実上有った話を誇張なく淡々と語られる、ミユキの話には有無言わせぬものが有った。

「と言うわけなの。わかってもらえたかしら?」

すでに、テーブルの上にあるティーポットは、4つめ。茶うけ菓子は7種類目になっていた。

「わかりました。ミユキ様の言う通りさせてもらいます。」

そこには、ミユキの横に座り遠い目をしたかめちゃん、ミユキの正面に正座をして半泣きの女神様がいた。

「わかってもらえて何より。」

満足そうに、うなずくミユキ。そして

「そうだ。女神様、貴女、サヨリの居場所がわかるでしょ?教えて頂戴。」

と問いかけた。それに対しては、先ほどの態度とは違い毅然とした声で

「それは、古の盟約によって我は出来ぬ。サヨリ殿によって変更されたとはいえ、個人の居場所を特定することは出来ぬ。

我にわかるのは、我と契約をした者の命の波動を知ることだけ。波動が有れば契約を破棄出来ず、無くなれば契約が破棄される。

ただそれだけだ。」

と言い切った。しかしミユキは、

「それは、知っているのよ。でも貴女は、サヨリだけは居場所の特定が出来ると思うけど?」

と目を女神に見据えて言った。

「なぜ、そう思うのだ?先程も言ったが古の盟約によって……」

女神の言葉を遮り

「そんな古の盟約なんか関係なく、貴女はサヨリの居場所がわかるはず。と言うか、わからなければ出来ない事があるでしょう。」

「ミユキさん、どうしてそう思うのですか?」

かめちゃんの言葉に対して

「かめちゃん、わからないの!」

ミユキが驚いた。かめちゃんは困惑したように

「だって古の盟約によって女神様と契約した者は、存在を排除する者や暗殺する者から守る為に、

居場所がわからないようにしているのですよ。それなのに、どうしてわかると?」

ミユキはため息ひとつして

「かめちゃん、私は、そんな古の盟約なんか話してないし、今回の事は全く関係ないの。」

と言うと、

「なにを言う!古の盟約は、全ての盟約よりも優先されるものぞ。古の盟約がある限り、

契約した者の波動の位置を特定することは出来ぬ!」

女神も強く主張するが

「女神様もそう言うかなぁ。」

とミユキは、困った顔をするが

「二人共、よく聞いてくれる?私はなにもサヨリの命の波動で特定しろ、とは言って無いの。」

そう言われて戸惑う2人(?)

「でも、サヨリさんの居場所を特定って言いました。」

「言ったわよ。」

「それが出来ぬと我が…」

「だから、さっきから言ってるでしょ?誰もサヨリの波動で所在位置の特定をしろ、とは言って無いの。」

かめちゃんが困惑したように

「じゃ、どうやって?」

と聞くと

「女神様、サヨリに渡した転移システム。それの制御は、貴女がしているって言ってましたよね。」

ミユキが確認すると

「確かに、我が行っておる。」

「その転移システムの移動範囲は?」

「この惑星上に限られておる。」

「それって、他の惑星はおろか、この惑星の軌道衛星にも行けないって事ですよね。」

「そうじゃ」

「惑星上限定なんだ。」

かめちゃんが感心したように言うと、ミユキが少し考えて

「そう、理由は、転移ゲートを結ぶ為のエネルギー問題と演算処理の問題じゃないかな?」

と、問うと女神が

「そうじゃ。惑星上ではさほどではない演算処理だが、たとえば、もっともこの星に近い

第3ステーションになると、惑星の自転、公転に加えて、ステーションの自転、公転、重力での軌道でのゆらぎを加えての演算処理となる。

出来ぬ訳では無いが、展開速度が落ちる。転移場所のズレも大きい。それによる事故を鑑みて惑星上限定としておる。」

「やっぱりねぇ。」

「でもすごいです。」

かめちゃんが感動しているが、ミユキは

「すごいんだけど、そのせいで、居場所が特定出来ちゃうんだよねぇ。」

と言った。

「どうして?」

「転移システムを作動させる時に、現在の場所の位置座標から、転移場所の位置座標を固定させる必要があるでしょう?」

「確かに。だから?」

「女神様は、いつ転移システムが作動されても良いように、監視をしているわよねぇ。」

「左様じゃ。そうでないと、転移が出来ぬからな」

「で、もう答えがわかったでしょ?」

「答え?」

ミユキはため息一つついて、説明を始めた

「女神さんは、サヨリが転移システムが作動すると同時に、転移ゲートを使い転移させる。

その時にすることは、転移元と転移先の座標を瞬時に計算してゲートにて空間を繋ぎ転移させる。

ということは、転移元がわかっているってこと。転移元そこには、サヨリがいるでしょ?

なんせ、転移システムを作動させるには、サヨリがボタンを押さないといけないのだから。

わかった?それには、古の盟約なんて関係ないでしょ?単純にシステム作動のための座標なんだから」

それを聞き、かめちゃんは納得し、女神は焦った。

「それでは、古の盟約が・・・・・・・」

「確かに、探せないってことは無くなっちゃうね。今後転送システムなんか渡さなきゃいいのではないかしら?」

そうミユキが言うと

「まさしくそうじゃ。我がよかれと思ったものが、その様な事になるとは思わなんだ。

おぬしの言う通り、転送場所を全て、ここに統一しようぞ。」

「ありがとうございます。で、サヨリは今どこに?」

女神から、サヨリのいる座標を聞き、かめちゃんがその場所へと向かった。

「おぬしは行かんのか?」

女神から声をかけられたミユキは、にっこりと笑い

「ここで、女神様とお話をして、サヨリを待ちましょう。」

その言葉で、ぱぁっと明るくなる女神の表情、

「そうじゃな、」

しばし、話に興じる二人だった。


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