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魔術師はやがて白魔法師になる。  作者: はづき
第1章  術学師養成学校
5/20

4話 火の魔術師は説明したがる。

04



「えー、1年生204名。1組、48名。1番藍華!」

「はいっ」



 出席番号順に生徒の名前が点呼されていく。最初は女子生徒から呼ばれて、その次に男子生徒のようだ。

 少し暇があり、ボーッとする。

 


「18番、天響!」

「はいっ!」



 元気のいい返事だな、と感心する。

と、ここで思ったこと。春が呼ばれるところを聞くの忘れていた、と。

 まぁいいか、と俺は自分の出番を待った。



「男子1番。京也!」

「はい!」



 声の音量的には、まあまあだったかなと思う。

 1年生は1クラス1列に並んでいる。ちなみに、順番は決まっていない。なんてフリーダムなんだ、と感じたがまあいいだろう。

 天響はちらりとこちらを見て、クスッと小さくほほ笑んだ。

 その姿を見て、なんだか俺も頬が緩んだ。




「えー、以上1年生。着席!」



 俺らは一斉にーーまあ少しばらつきもあるがーー座った。

 長い長い入学式は、ここからがスタートと言ったところだろう。

 長いので、多少省く。


 ちなみに、ここからは校長の無駄話。俺は、辺りを見回した。

 204名全員が丁寧に座っているため、なんだか気持ちが悪い。

 それに女子男子でまとまっているため、余計に統一感がある。


 この養成学校の制服は、男子が黒色、女子が白色という特徴がある。

 男子は白いカッターシャツを下に着用し、その上から白い紋章やデザインのラインが入ったブレザーを纏う。下のスラックスは白色である。


 女子は白いカッターシャツを着用し、その下に黒いスカートを着用する。

 先ほど説明したように、この学校は規則が緩い。

 そのため、スカートの長さは極端に短くてもいいらしい。

 男子はブレザーを纏うが、女子は白か黒の短いジャケットタイプのブレザーを纏う。ちなみに、デザインは男女共通。

 黒と白で統一されたこの生徒集団は、かなり目にいいものとは言えないだろう。


 そうやって一人でいろいろ考えていると、なぜかあっという間に入学式が終了しようとしていた。終了時間まで、残り約5分。

 ここで、担任の先生発表が行われるようだ。



「1組。魔術・魔法特級クラス担任、エル。

 2組。技術・科学特級クラス担任、魔理沙。

 3組。魔術・魔法普通クラス担任、愛梨。

 4組。技術・科学普通クラス担任、未麗。

 5組。4大術学複合壱クラス担任、琳。以上」



 1組の担任は、なぜカタカナ名前なのかと疑ってしまうような

生粋の日本人という容姿だった。古風漂う女性と言ったところ。

 ハーフや帰国子女なのかとも思ったが、どうやら違いそうだ。

 2組の担任の名前は、少し失礼だが中二病かと疑ってしまった。

 ……なぜか疑ってばかりだな、今日は。


 あとは、特に小説で言うところの、特筆する必要はない。

 まあ、この学校の担任については興味があまりないのが、事実だ。

 理由は、担任は朝と下校時にしか会わないと言っても過言ではないからだ。

 授業はグループやペアでするのが主流らしい。


 教科書はタブレット。先生が教卓に立って授業、ということは滅多にない。

教室にある(普通は収納してあるが)スクリーンで先生が録画しておいた動画を、

授業時に再生するという簡素な授業だ。

 まあ、説明するより授業を見た方が早いが。



「これで入学式を終了致します。起立、礼!」



 入学式が終わったため、少し俺の方の力も抜けた。

 今日の1大イベントは終了した。

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