表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/21

プロローグ 懐かしい世界



光がゆっくり流れていく。


赤く膨らんだ星の外殻が剥がれ落ち、灰のように散る。


氷に覆われた惑星の輪が崩れ、粉塵が帯を描く。


漂う光点が寄り合い、離れ、また散っていく。


遠ざかる銀河の渦が、静かに背後へ滑り落ちる。


視界は揺れながら進む。


黒い空の中で、ただ杭のような影がひとつ、またひとつと残される。


振り返ることなく、闇の奥へ列を作る。


数は数えきれない。


止まる気配はない。


やがて視界の端に一点の青が収まる。


光の粒が集まり、渦を巻き、雲をまとった球体である。


大地はひび割れ、山脈が走り、海が光を反射する。


緑の塊が大地を埋め尽くす。


視界はさらに降り、樹冠の上をなぞる。


枝が折れ、葉が擦れ、影が走る。


風が通り抜け、森が揺れる。


懐かしい友と戯れるように。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ