表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/16

兄貴のフラグを詰む原因を、作ってました。

「むフフ腐フフ腐フフ。」


桜の木に囲まれた、私立王道学園の校門を通り歩いて行くのは、ホモ。ホモ。ホモ。ホモ。ホモ。バイ。バイ。ノンケ。の割合の男子高校生達!そしてその光景を桜の木の上で眺めてるのは、この作品の主人公。神崎昴。


そう、何を隠そう。この俺なのだ!。


だからと言って俺はノンケだ。作品や読者の皆の期待には答えられないのだよっ!


あああああああ!!!あ、あれは後輩×先輩の下克上ホモカップル!


「むフフ腐フフ腐フフ。今日の携帯小説のネタにしよっと♪」


昨日は、保健の先生×ヤンキーのお仕置き系BLだったから、生徒×先生もいいな。むむむ。いや、やはりここは王道の先生×生徒か......?


「すーばーるー!」


俺が迷っていると、突然黒い影が俺目掛けて飛んで来た。


まあ、こんな事するやつは一人しか居ないんだけど......。


「兄貴?」


「昴ー!会いたかったよー!ちゃんと朝起きられた?朝ごはんは食べてきた?」


「兄貴、お、落ち着いて!ちゃんと起きたし、朝ごはんも食べてきたよ?」


「も、もしかして彼女の手料理と......か?」


「なっ!か、彼女!?」


「本当に......、彼女なんだ。(黒笑」


え、なに?もしかして兄貴怒ってる!?......あ!そうそう!こんな時は必殺技は......っ!


「ううん。俺には彼女なんて要らないよ?だって兄貴がいるんだもん......!(上目遣い+涙目)」


うわぁ~......、こんなの兄貴の機嫌が悪くなった時にいくらでもやってたけど、「~もん」の語尾だけは、いつになっても馴れなくて恥ずかしい!!


あ、一応言っとくけど、俺彼女はいませんよ?くすんっ


「......///昴!こんな可愛い顔、俺と二人の時だけにしてよね?昴の今の顔で何人のノンケがホモに変わったと思ってるのかな......?」


「ノンケがホモに......!と、言う事は新しいホモカップルの誕生か!ノンケをホモに変えた奴はどこだぁー!けしからん!やるなら俺の目の前でやれっ!」


「だからそれは......。はぁ」


「兄貴!新しいホモカップルはどこ!?」


「はぁ。だから昴は男子校に何かに来ないで、永遠に俺だけの昴のままで居れば良かったのに...ボソッ」


「ん?兄貴何か言った?」


「ううん。何も?」


そうか、気のせいか。今兄貴の口から、昨日見たヤンデレ×サラリーマンの薄い本ので、ヤンデレが言ってたような台詞と似たような言葉が出てきた気がしたんだけど......。


ま、まさかな?


そんな事より、俺がなぜ私立なんて言う偏差値が高いめんどくさい男子校に入ったかと言うとだな......、


「要!そいつは誰だ!」


「要、あなたの知り合いですか?(黒笑」


「「酷いよ!要の彼氏!?」」


「その...男..誰...?」


そう。これが見たかったのだよ!兄貴を囲む王道生徒会役員達の姿をっ!



───・・*・・遡ること半年前・・*・・───



『兄貴が通っている高校って秋休みあるんだ?』


『無いよ?』


『じゃあ何で今兄貴が家にいるの?』


『そんなの好きな人に会いたいからに決まってるだろ?』


『えぇぇ!兄貴好きな人居たんだ!男!ねえ、男!?』


『はぁ、鈍感......。まあ、そんな昴も可愛いけどね。』


『ふにゃぁぁぁ!!な、なに......?兄貴っ!ちょっ、どこ触って!ひゃぁっ、うっ......』


『ふふ、昴可愛い。』


『ちょ、ちょっ、と!兄貴なにすんだよ!!』


『ああゴメン、つい昴が可愛いくて、今度じっくりね......』


『うん。そうそう。って、何か最後の方が違う様な?気が......?』


『もしかして昴、俺の通っている王道学園に興味あるのかい?あそこはダメだよ。同性愛者が沢山いるからね。可愛い昴はすぐに食べられてしまうよ。』


『同性愛者と言えば、BL!BLと言えば、BLゲーム!BLゲームと言えば、やっぱり、"君の頬にキスを。~王道学園編~”だよね!』


『なんだい?それは?』


『え?だから、"君の頬にキスを。~王道学園編~”だよっ!

兄貴まさか、あの名作中の名作を知らないの!?主人公の名前が神崎要っていって......?って、ええ?まって?兄貴の名前も神崎昴っ!?』



───・・*・・現在に戻る・・*・・───



前半は黒歴確定だけど、おかげでこの世界が前世でやっていたと思われるBLゲーム。『君の頬にキスを。~王道学園編~』だという事が分かったから良いとしよう。


し・か・もっ!主人公の名前が『神崎要』、そう。俺の兄貴なのだ!そんで、この間転校の手続きが終わったところ!これで毎日生BLが見放題!!ひゃっほう!!


それに、この王道学園には、ホモ7割。バイ2割。ノンケ1割。の割合でホモがいるのだっ!


それにそれに!!二年と三年に至っては、一年の時にノンケだった男の大半がホモやバイになっているのだよ!だから、兄貴意外の生BLも見放題と言う素晴らしい環境なわけなんだよっ!!



そんな事を考えてボーとしていたからか、生徒会役員の面々の額に青筋が浮かび上がって来ている事に俺は気付かなかった。



「おいっ!お前は誰だと聞いている!?」


「人の話も聞けない何て、バカなんですか?(黒笑」


「「要の彼氏かって聞いてるんだけどっ!」」


「要..の...彼氏...か?」


......はぁ?何でそう思うんだろ?俺が兄貴の彼氏?......っは!もしかして生徒会役員ともあろうものが、世に言う"アホ"なのか?

まさか、もしかして知ってはいけない事だったとか!?いやいや、仮にも"あの”名作ゲームの攻略者がアホは無いか。


「なんだその顔は!」


「心外ですね。(殺気」


「「あんたに哀れみの目で見られる覚えは無いよ!」」


「かな...め......とる...めっ......!」


副会長のクールビューティな顔が怖いっ!暗黒微笑(ダークネススマイル)からグレードアップして、もはやただの殺気になってやがるぜ。

んな事よりも、ワンコ書記可愛いなおいっ!何だよ『めっ』って!俺を萌死にさせる気かこの野郎ぉぉぉぉ!


ギャップ萌に弱いんだよ俺は......!ついでに推しだったわコノヤロー!



「......っ、」


「ひぃっ、」


......おーい。お兄様ー、お顔が怖いですよ~?もしかしなくても本気でお兄様お怒りでござりまするか??


「要もコイツに何か言ってやれ!」


「「君、要も怒ってるよ?ほら、要もこの生意気な奴に何か言ってやりなよ!」」


俺様会長と双子会計は兄貴の怒っている要因を盛大に勘違いしている様で、『ふふん!』とでも効果音でも付きそうなぐらい絵に書いた様な誇らしげな顔をしている。

一方、腹黒副会長とワンコ書記は怒りの矛先が自分達に向いていると気づいたのかこれ以上余計な事を言わないよう、さも先程の自身の発言が無かったかのように無関係ズラをしている。


んまぁ、俺に暴言吐かなかったワンコ書記は兎も角、腹黒副会長はさっきの俺への暴言でもう兄貴の怒りの対象内だと思うんだけどな......?


「では、言わせて貰いますよ?」


「おう、ガツンと言ってやれ!」


「「そうだよ!この小生意気な奴に一発ガツンと言ってやって!」」


ヤバイ、ヤバイ、ヤバイィィィィ......ッ!!

俺が頑張って馬鹿クソ偏差値高い王道学園の転入試験を受けてまで見たかった『兄貴×攻略対象者』のリアルフラグやリアルイチャイチャが見れなくなってしまうジャマイカ!


これからの高校生活をドブに捨てたくはない!!

これから始まる華の腐男子生活を満喫したい!!


俺は、自分の顔から血の気が引いていくのを感じた。

そして、生徒会長と生徒会会計は俺の青い顔を見て何を思ったのか、哀れむような目で見てくるのを感じる。


だからヤバイって!



「俺の可愛い可愛い。弟と言う認識以上に愛している可愛い弟に文句や暴言を言うなんて随分いい度胸ですね。あなた方の俺に対して向けている愛情なんて、昴への俺の愛に比べたら、天と地ほどの差がありますよ。いや、昴への俺の愛とあなた方の俺への愛を比べるのも烏滸がましいですね。」





あ、詰んだ




いやっ、まだ希望はある!......と、信じたい......っ、


2018年.1.19.

1部修正させて頂きました。内容は全く変わってないので御安心を!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ