俺遂にフラグ回収。そしてタチとネコ
タイトルに毎回『フラグ』って言葉を入れていたの無意識だったんです。それに最近気付きまして、今更変えるのは違うかなと思い続けています。
遂に最近作者の中で『フラグ』と言う言葉がゲシュタルト崩壊を起こしております。
勢いで教室から逃げてきたは良いけど、俺は侮っていた。この学園の敷地の広さを。でもいくら何でも広すぎだと俺は切実に思う。何で学園の敷地内に森があんだよっ!!
── ─...まあ、簡単に言うと、
「迷った......っ。」
まさか、この年になって学園の敷地内で迷うなんて俺だって思っていなかったんデスヨ。今更遅いけど、パンフレットを家に置いてきた事を今死ぬ程後悔しているンデスヨ。
一応俺なりに前世のゲームの記憶から学園の構図は探っては見たんだが、なかなか分からないし。なんてったって俺の現在地で分かっているのは森って言う事だけデスから!!読み間違えたと思った君!君の視力は正常だよ!林じゃ無くて森なんですよね!!
金持ち学校なんてクソ喰らえ。
そして、グチグチ悩んで(?)いた俺はある気付いてはいけない領域に辿り着いてしまったのだ。そう、......── ─『てか、大体背景同じじゃね?』と言う事実に。
そうだ。あれだ。背景の使い回しってやつだ。
主要キャラとの重大なシーンの時以外は大体背景が同じ!!移動する時も行きたい場所を『ポチッ』とするだけで行けてしまうアレだ!!
プレーしている人間からすれば何とも思わない動作であろうあの『ポチッ』と言う作業。現に前世の俺もきっと何とも思っていなかったのでは無いだろうか。いや、むしろ『楽でいいやー』とでも思ってそうである。
そんな大して学園の中の様子さえあまり分からない状況で、あまつさえ校舎の外と言う非情な現実を前にして、この残念な頭の持ち主の俺が教室への帰り道を冷静に分析出来ると思うだろうか。
「出来る訳ねぇだろうがあああああああああ!!!」
はい。んなの無理ですわ。秒で詰みだわボケッ!
と言う事で、一度は親から聞かされた事ぐらいあるであろう『迷子になったらそこから動かない事』を実行に移す事にする。ここから動いたらもっと酷い所に辿り着くのは今までの経験上分かってるから。
ん?その時はどうやって家に帰ったかって?それは皆さんお分かりの通りうちの兄貴様でありまっせ。
一番初めに迷子になったのは俺が5歳、兄貴が6歳ぐらいの時だったか。小学校受験で大変な時期なのに、塾を抜け出してまでずっと探してくれていたらしく、やっと俺を見つけてくれた時には服なんかボロボロであのキューティクルな髪も汗と葉っぱでボサボサ。
俺を見つけた瞬間、嬉しさと悲しさと色々混じった瞳で俺を見て来て抱き着いて来ようとしたんだよなー。でも、自分が汚れてる事に気付いたのか途中俺を抱きしめようと此方に向かって伸ばした両腕をさ迷わせてもどかしそうな顔をしてたから、俺までもどかしくなってきて兄貴に自分から飛び込んで言ったのはいい思い出ですね。
え?『兄貴自慢かよ』だって?そうですけど何か?
あの時の兄貴はまだヤンデレの『ヤ』の字もない程に純粋で、ご近所さんからは歩く度にお菓子を貰ってたな。いや、今もご近所さんに熱い視線を貰ってるか。ケッ
ん?そう言えば抱き着いたあと、兄貴が俺の耳元で何か呟いてたよう......な?
...── ─「ぼくのすばる......ああ、だめじゃないかぼくからはなれちゃ」
ゾワゾワッ
前言撤回。純粋なんて言葉烏滸がましいぐらい真っ黒でした。『ヤ』の字ならず『ン』『デ』『レ』をあの歳でコンプリートしてる真っ黒な人間でした。
そう言えば、あれから幾ら俺が迷子になっても一分と経たない間に見つけてくれるようになったような......?ゾワゾワッ
俺の頭に、Gで始まってSで終わる単語がかする。
やめよう。これ以上考えても俺の平和は崩される一方だ。オレハナニモシラナイ。
そ、そう!こんな時はやはりホモォな妄想をするに限るっ!『って言ってもここ森じゃん』と思ったそこの貴方!!君はまだまだ腐と言うものを分かっちゃいない!!
森には様々なホモォ展開が詰まっているのだよ!言わば、天然のラブホテルと言っても過言ではない。それが森!!
そうと決まったら俺ら腐男子の定位置木の上に移動しませう。
「妖精さん......、」
「妖精......だと!?、妖精のように可愛い男の娘とヤンチャ系ショタのカップルがいるだと!何処だあああああ!お兄さんは怖くない人だから出ておいでぇぇぇ!!」
「── ─...え......?大きくなった妖精......さん?」
「── ─...え......?ショタじゃ無い......だと?」
ま、まさけとは思いマスが『妖精のように可愛い男の娘とヤンチャ系ショタのカップル』がいないと仰ってオリマス...カ?いや、どこかに隠れているのかもしれない......し?まだ希望は!ある!!ある......!ある......?あるはずぅぅぅぅ!!
「ショタ......?そ、それよりも君!?......っ、誰?」
「俺?えっと、俺の名前は神崎昴。今日この学園に転校してきたばかりのピチピチの16歳です!それより君、実はショタだったりしない!?」
「神崎...ボソッ。ショタ......?だからショタって何?」
「ショタを知らない......だと!君人生の半分を無駄にしてるよ!!」
「はぁ、」
「ショタとは、作品にもよるが主に12歳~14歳までの思春期前の中性的な少年がぁ「分かったからもういいや、で。誰がショタだって?」ひぁいぃぃ!」
「貴方様は立派なチワワ系ネコ(受け)ですぅぅぅぅぅ!!」
「......ネコ?ああ、もしかして君ホモ?」
「ちゃいますねん!腐男子とホモォは違いまする!!」
何か焦ってエセ関西弁(にもなっていない、)使っちまったじゃねぇか。
あと、よく言われるんだけど、腐男子は当事者にはなりませぬ!!遠くで本当に遠ぉぉぉぉくで舐めるように見ていたいだけなんです!!え?ヘンタイ?何それ食えるの美味しいの?
「そう......っ、」
ちょっ、なんすかその憂いを帯びたような顔は!そんな顔してたら貴方の将来の番に俺が殺されちゃうじゃありませぬか!
そうそう、例えばこんな風に......む腐腐ふ......っ、
『おい......っ!』
『あ"?なんだよ?』
『こいつ、あんな顔にさせたのお前?』
『あ?もしかしてこいつお前のだったかぁ?ニヤニヤ』
『違うな、』
『だったらテメェが口出ししてんじゃねぇよぉ?なぁお前もそう思うよn((ブフゥッ』
ここでぶっ飛ばされる俺氏!!おっと!一発KOのようです!白目を剥いて気絶している模様!!
『けどよぉ?こいつにこんな顔させていいの俺だけだからっ、』
さらにここで、チワワ系ネコが後ろから番に抱きつきましたぁぁぁ!!いやはや萌えますのぉぉぉぉ!!
『ばか、僕だけだったわけ?』
『あ?んだよっ、///』
ここで耳元に口を持っていくチワワ系ネコォォォォォ!!
『...── ─君のこと、彼氏だと思ってたの。コソッ』
エンダァァァァァァァァァァァァァイヤァァァァァァァァ!!
いいですよ、いいですとも!!この二人の愛のキューピットになれるのならば間男の一つや二つ演じて見せますとも!!一発や二発殴られますとも!!
「ねぇ?......聞いてる?」
「ハイ、なんでしょう!お望みならば三発四発ぐらいっ!!」
「はぁ、もうツッコまないからね。だから、腐男子って男同士の恋愛を好んで見る男の事でしょ?」
「ええ、そうですとも!!もしや貴方様も!?」
「ちょっと、君みたいな奴と一緒にしないでよ。」
「かっ、辛口コメント傷に沁みます。」
「だ、だから男同士とかについて......っ、偏見とか無かったり......するの?」
「偏見がある奴に腐男子を名乗る資格なしっ!!がモットーですから!!」
「そう......っ、」
何ですかその、嬉しそうな顔はー。ハッ!ま、まさか!?既に好きな人が居るパティーンでは!!そうだよ、何故俺は気付かなかったのだ!チワワ系の子は大体親衛隊に所属していると言う王道設定を!?
誰っ!?誰の親衛隊に所属してるのぉぉぉぉ!!
「もしかしてっ「ねぇ。」はぇ?」
何なんだ今日は、もしかしてこの学園では人の話を途中で遮るのが流行ってんのか?それともなんだ?人の話途中で遮るデーとかかなんかなのか!?迷惑だし怖いわ!
「今日転校してきたって言ってたけど、こんな所にいて良いの?」
「ダメですぅぅぅぅぅ!!」
「分かってんなら何でこんな所に居んのさ?」
「迷いましたぁぁぁぁ!!」
怖い!笑顔が黒いですぅぅぅぅぅ!!これは兄貴に通づるものがあるますな。
「ふっ、必死過ぎ」
「ふぇ?怒って無いの?」
「はぁ?僕がそんな事で怒るような短気な人間に見えるの?」
「見えませぇぇぇぇん!!」
「だから、必死過ぎだってば」
「むぅ、」
「っ、ちょっと待ってて」
と、言うとチワワ系ネコ君は胸ポケットからペンとメモ帳を取り出し、何かを書いたページをビリッと剥がし此方に向けた。
「ん、」
「なに?これ?」
「どーせ、まともに帰り道なんて分かんないだろうから。この場所に行けばあんたでも見た事ぐらいある道に行ける。それでも分かんない場合は近くに職員室あるからそこで聞けばいい。」
「天使っ!!」
「はぁ?そう言えばさっきも僕の事ネコとか何とか言ってたよね?」
「へぇ?あ、ネコって動物の事じゃねぇから!」
「そんな事知ってるよ、......でも、一つ訂正させて貰うとすれば。」
そう言って、チワワ系ネコは目を細める。それでもなお口元は弧を描いており、先程のチワワと言う印象を受けた可愛らしい雰囲気はなりを潜め、今はどちらかと言うと色気が勝っている。
「── ─...僕、タチなんだよね。」
どうやら、チワワ系ネコだと思っていた彼はチワワ系タチだったようです。
はい。思いっきしサボってますた!!
いや、今日『バックアップ一覧』ってとこ押したんですけど、今まで消えたと思っていた数々の小説のデータが見事に丸々残っていたんです。
今まで全く気付かなかったという不運(アホとも言う)と、知らずに何話も同じものを思い出しながら書いていたのって何だったんだって言う気持ち。作者はこの日を『何だったんだ労働の日』と定め、空いている時間をひたすらにBL小説(漫画)に捧げる日にしました。
まあ、アホな作者の事はどうでもいいんです。本題はここからです。更新をサボっていた間ブックマークを外さず待って下さっていた皆様への申し訳なさと感謝。本当にありがとうございました。励まされました!
ブックマークして下さってる方々が減ってないと気付いた時に『あれ?外し忘れ?』って密かに思ったのは内緒です。