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Limit Break Online  作者: 円連
第三章:出撃、サーシャ小隊
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第六十七話 クロスイベント オヅヌ+ケントツカムイVS緑軍グリムドゥーナ騎士団+耳長騎士と笑顔仮面【5】

 予想通りというべきか、彼女達は戦闘の継続を選択する。

 プレグナル・オウガ包囲網が構築され多種多様な精霊魔法が間断なく放たれる。

 緑軍の連携の巧さには驚嘆させられるが、機体性能の差が開き過ぎていて、どの攻撃も有効打には程遠い。

 とはいえ、僅かなダメージも積み重なれば性能の低下に繋がる。逃げの一手でこの場をやり過ごせるとも思えない。


 まずは隊長機ではなく、後方支援機から落としていこう。女性に手を上げるのは忍びないが、【瞬歩】で敵の背後へと回り、【金棒】閻魔大往生でAQAのガラス細工の様な翅を砕き割る。

 

 一機落として、また【瞬歩】…二機目も落としてまた【瞬歩】、…狼狽している機体に狙いを付けてまた【瞬歩】、三機目を落とす。


 墜ちた機体が地面に激突し、その拍子に機械装甲が壊れたらラッキー程度に考えていたのだが、落下は慣れっこだと言わんばかりに三機とも華麗に着地をきめている。

「そうそう期待通りにはいかないか…」

 ブースターなど無さそうな敵機はふわりと着地を決めたのに対し、展開させた六機の浮遊ブースターの出力調整に失敗した自機はどすんと着地する。

 

 六機の浮遊ブースター【六門旋回】、宇宙での取り扱いには不自由しなかったが、地上での使用はもう少し慣れが必要かな。念の為、損傷個所をモニター画面で確認するが脚部装甲には着地の衝撃によるダメージは見受けられない。

「…うん、不恰好でも落下ダメージが無ければ問題なしだ」


 ゴバッ!!

 不慣れな着地の隙を狙って火球が自機の背中を直撃、前言撤回、問題はあった。ダメージは無くとも大きな隙が出来たのだ。


 ヒュン、ガ、ガ、ガッ!ヒュッ、ズバシャン!

 この場に留まるのは危険だと判断し、慌てて飛び退いた後には三本の石槍が地に刺さり、避ける位置を先読みしていたのだろう、待ってましたとばかりに回避到達地点へと水弾が襲い来る。それを寸でのところで【装具】カナベラルで弾き防いだ。

 飛び散らした水弾の飛沫を目くらましに【黒鬼門】から四機の弾丸状【AW】黒飛鬼を放つ。

 然程目くらましにはならなかった様で、敵機は黒飛鬼に向けて迎撃の光弾を連射する。

 くるりと旋回し光弾を回避する黒飛鬼、後方へと下がりながら尚も光弾を撃ち続ける緑軍後方支援機、旋回回避しながらでもスピードでは黒飛鬼の方が勝るのだが、敵機との接触まであと僅かといったところで光の障壁により四機の黒飛鬼は弾き飛ばされてしまった。

「光の壁!?バリアか?」


 男の浪漫でもあるバリアーを張れるなんて、なんて羨ましいんだ。

 憧れのバリアに心を奪われる俺にララベル機が剣を向け迫りくる。

 鋭い連続突きを【棍棒】極楽大往生と【装具】カナベラルで受け、弾き、払い、連撃を凌ぐ。

 彼女達は休む暇も与えてくれない、これは困ったな。

 ララベルの猛攻を捌きながら黒飛鬼を別の機体へ向かわせたが、またもバリアに防がれてしまう。

 光属性の壁に闇属性に【属性変化】させた黒飛鬼をぶつけ続ければ、やがて破壊できると踏んだのだが、敵機はバリアに亀裂が生じると新たにバリアを張り直したのだ。ならばと黒飛鬼を四方から同時にぶつけてみるが、全機バリアに弾かれてしまう、全方位バリアか、羨ましいにも程があるな。

 まあ良いか、おそらくだがバリアを張り続けるということは、エネルギーを消費し続けるということ、エネルギーの消費量がどれ程かは分からないが、何時かはエネルギー切れを起こすだろう。それまで膠着状態を続けさせてみるか、敵機一機につき黒飛鬼一機で対処すれば、四機の動きを制限できる。


 翅無し三機に膠着状態四機、残りの三機は……厄介なのが残ってるな。

 隊長機が二機に、翅無しの翅を修理している機体が居る。

 先に倒しておくべきは回復役だよな、【瞬歩】で回復役機の背後に回り極楽大往生を振り下ろす。


 棍棒の一撃は空を切った。幻影に惑わされたのだと気付くと同時に、プレグナル・オウガの周囲に漂う雪の様な白く光る粒を視認する。

「しまった!!」

 誘い込まれ罠に嵌められたのだ。

 鱗粉を巻き粉塵爆発で攻撃する【アウトブレイク】と似た攻撃に違いない、少し離れた場所で透明になっていた四機の緑軍AQAが姿を現し、こちらに向け火球を放とうとしている。


「【消去】!」

 火球が放たれる前に機体スキル【消去】で精霊魔法を打消しはしたのだが、別方向から飛んできた火球により、結局は粉塵爆発が生じて機体が損傷してしまう。

 くっ、数の差が性能の差を上回っているのか?

 いや、俺がプレグナル・オウガの性能を十全に引き出せていないだけだ。


 ララベル機と再度打ち合いながら多彩な精霊魔法による連携攻撃を捌き、隙を見せた機体から【瞬歩】で近付き、翅を金棒で叩き壊す。

 【黒鬼門】から【AS】黒護鬼を二機出現させ、翅無し四機に当たらせる。


 さて、残りは隊長機だけなんだが、これが実に厄介だ。

 こちらの打撃や装具による搦め手を踊る様に躱しまくるアルテア機と、【瞬歩】での不意打ちを予測していたかの様に出現位置へ合わせて攻撃を仕掛けてくるララベル機、隊長機ではあるがRANK2AQAなのにRANK5AQAのプレグナル・オウガとまともに遣り合えるとは恐れ入る。

 実際にあるかどうかは知らないが、どちらも先読み系のスキルでも所持しているんじゃないか?

 AQAのランクや素体レベルではこちらが上でも、操縦レベルやスキル構成では緑軍が有利だとしたら、奥の手を出し惜しみしている場合じゃないな。


「コクギンゼンキ、センキンゴキ、我が命に従い現れ出でよ!」

 左肩の【黒鬼門】から表裏一体の巨大な門扉が出現し、金と銀の扉が同時に開くと、銀色の扉から刻銀前鬼が、金色の扉からは戦金後鬼が飛び出してきた。

 前鬼と後鬼を呼び出すのは、どうにも嫌な予感がするのだが、呼ばないといけない気もしていた。

 さあ、どうなる?

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