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Limit Break Online  作者: 円連
第三章:出撃、サーシャ小隊
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第四十五話 親睦会:キャラクター紹介【1】

― ♪♪L・B・O♪♪ ―


「ようやくのお出ましね、問題児さん達。」

 サーシャ隊長が微笑みながら俺達を迎えてくれる。

 他のメンバーも揃っていて、みんな俺達の到着を待ってくれていた様だ。

 サーシャを除く女性陣が満面の笑みを浮かべ、オヅヌへと駆け寄る。

 サクラとメイプルが両サイドからオヅヌの腕に組み付き、そこへチナツが少し乱暴に肩を叩き、ホーリーが労いの言葉をかけている。


「オヅヌは随分と女子に慕われているみたいだな。」

 暢気に感想を述べている俺の横でサーシャはクスクスと笑っている。

「それが面白く無い者もいるみたいね。」

 視線を巡らせると、ナック、キタ、ウェスの三人は、オヅヌ達を睨みつけ地団駄を踏んで悔しがっていた。


 再会の喜びを分かち合っているだけだろう、そんなに気にする事でもないと思うんだがな。


「ちょっと待ったらんかい!お前がオヅヌやな、ようやっと来たと思たら俺らに挨拶もせんと、いきなり女子とイチャイチャしよってからに、一体全体何を考えとんのや!・・・フン、まあ、ええわい、紆余曲折あったけど、こうして全員が揃ったんや、より親睦を深める為にも食堂でメシ食いながら皆で話の花を咲かせようやないか。」

 こうして強引なキタの提案により、サーシャ小隊は食堂で親睦会を開くことになった。



 ―  リーミ~ットブレ~イーク~♪  ―


 食堂に着くと、和気藹々とした空気の中、それぞれ好みのメニューを選び、料理を載せたトレイを持って丸テーブルの席に着く、席順はサーシャ隊長から時計回りに、ナック副隊長、サクラ、ホーリー、ウェス、オズヌ、(トウマ)、チナツ、メイプル、キタの順である。

 気付けば策士キタによるオヅヌ包囲網(お前の隣は常に男)が張られた配置になっていた。


「二日目・・・いえ、もう日付も変わり三日目を迎えた事になるけれど、幾多の困難を乗り越え無事に十人が揃い、キタの粋な計らいにより、皆とこうして膝を交えて話せる事を嬉しく思います。」

 嫉妬による計略ではなく、粋な計らいと言ってあげるところにサーシャの優しさが垣間見える。


「五人一組だった時や、三チームに分かれた際に仲良くなったりしたでしょうが、改めて自己紹介とステータスの確認を取り合いましょう。その後に今後の目標を決めていくようにしたいと思います。」

 こうして親睦会という名のミーティングが始まった。


「先ずは私から自己紹介させてもらうわ。皆クラスメイトなんだし本名も隠す必要がないから言っておくわね。私は央宝寺 紗江子(おうほうじ さえこ)、パイロットネームはサーシャ、操縦レベルは7、素体レベルは25、AQAのランクは4、十人の中で【統率】スキルを持っているのは私だけの様だから、私がこの隊の隊長をさせて貰おうと思うの、依存はないかしら?」

 皆が一様に頷く、サーシャが隊長を務める事に異論を挟む者はいなかった。


「じゃあ早速、この十機編成の部隊の隊長として登録させてもらうわね。」

 サーシャは【助手の電子辞書】を開き、隊長登録を済ませる。

「あら・・・え~、新たに【鬼を従えし者】と【二枚看板】の称号を獲得したわ。」


 称号についてはナックが調べてくれていた。

「称号について説明しておく、称号獲得者にはミッションクリア後に特別報酬がもらえ、称号獲得者が部隊(パーティー)に参加していると、僅かながら全隊員の能力が上がる。今のところ称号の獲得条件は判明していない。今回サーシャ隊長が得た称号、【鬼を従えし者】は、小隊に隠しボスの力を得た者、つまり鬼の力を得たオヅヌが加わったから、【二枚看板】の称号は、エースクラスの突出した能力を持つトウマとオヅヌが部隊にいるからだろうな。」

 なるほど、称号を得れば得るほど部隊の能力が上がるのか、レアアイテムを取り込むと称号を獲得しやすいのかも知れないな。


「次に、ナックを副隊長に推したいのだけれど、どうかしら?」

 これも反対する者はおらず、隊長権限によりナックが副隊長に任命された。


 ナックは立ち上がり、皆に向かって一礼する。

「副隊長に任ぜられたついで、と言っては何だが、次は俺が自己紹介をさせてもらう。」

 なんだか朝に見たナックと、今のナックでは、どこか印象が違って見えるのは気のせいだろうか?


「キャラクター名はナック、本名は南沢 智和(みなみさわ ともかず)だ。操縦レベルは6、素体レベルは23、AQAはRANK4のエンテイケンプに乗っている。近距離特化の機体なので前線に立つ事が多いだろう、しっかり援護を頼むぜ。」

 うわっ、ウインクしちゃったよ、ナックってそんなキャラだったっけ?


「それじゃあ、右回りの席順で自己紹介していきましょうか、次はサクラね。」


「は、はい、えーと、私の名前はサクラです。本名は春原 咲楽(はるはら さくら)で、操縦レベルは、まだ2です。素体レベルは、え~と、まだ5で、AQAのRANKは3になりました。でも、素体レベルが低い為に半分の性能しか引き出せない様です。でもでも、一生懸命頑張ります。宜しくお願いします。あっ、あと、【補給】と【修理】のスキルを持っています。宜しくお願いします。」

 サクラは顔を紅潮させている。かなり緊張しているみたいだな、天真爛漫な印象だったが、意外と人見知りするタイプなのかもな。


 自己紹介が終わるとサクラは俯きながら席に座る。入れ替わりに立ち上がったのはホーリーだ。

「私の本名は柊 舞雪(ひいらぎ まゆき)、パイロットネームはホーリーです。操縦レベル2、素体レベル5、AQAはRANK3のフェル・ハーピィ、遠距離武器を主体に戦います。どうぞ宜しく。」

 サクラと違って淡々とした物言いのホーリーだ。最初の印象どおりに優等生タイプである。


「じゃあ、次は僕だね。パイロットネームはウェスで、本名は西城 健(さいじょう たけし)、操縦レベルは6、素体レベルは21、AQAはランク3のグリフォンです。ホーリーさんと同じく遠距離主体の機体です。よろしくね。」

 ウェスは同じスナイパーであるホーリーにシンパシーを感じているのだろう。ホーリーの方を横目でチラチラと見ている。


 ウェスが着席し、オヅヌが立ち上がると、男子は険しい表情をオヅヌに向け、女子は静かにオヅヌの発言を待つ。

「俺の名前は遠野 真(えんの まこと)、パイロットネームはオヅヌだ。初っ端から皆の足を引っ張り、迷惑をかけてしまって申し訳ない。そして、どん底にいた俺に救いの手を差し伸べてくれたサーシャ隊の皆には感謝している。ありがとう。」

 オヅヌは皆に向かって深々と頭を下げた。

「それじゃあ、俺のステータスを確認してくれ、操縦レベルは7、素隊レベルは37、RANK5のAQAプレグナル・オウガに搭乗している。メイン装備はAWとASだ。俺はトウマの助けを借りて強くなることが出来たし、ソウルも稼ぐことが出来た。恩返しの為にも今後は出来る限り皆のバックアップに努めたいと思う。今後とも宜しくお願いする。」

 再び頭を垂れるオヅヌ。


 オヅヌと一緒にミッションに挑んだのに、途中で別行動になる事が多くて、正直なところオヅヌの実力をまだ把握しきれていない。でも、かなり強くなっているみたいだから、次のミッションが楽しみで仕方がない、もちろん、十人揃ってミッションに挑む事も楽しみだ。

「俺はトウマ、本名は東馬 雅樹(とうま まさき)、レベルは操縦が9で、素体が39、ランクは5のAQAリヴァイア・サクトゥだ。一応、近距離戦が得意なんだが、遠距離からでもそこそこ戦える。まあ、部隊のエースとして最前線で戦うつもりなので宜しくな。」


「頼りにしているわよ、エース。」

 サーシャから凄く期待されている。よし、頑張ろう。


「次は私の番だね。私はチナツ、本名もそのまんまで、榎本えのもと 千夏ちなつって言うんだ。サクラやトウマと同じく何の捻りもないキャラネームだよ。ステはサクラやホーリーと同じで、AQAも一緒のフェル・ハーピィだ。近距離戦が得意なので、いずれはトウマに負けないくらい強くなるつもりだ。そんな訳で宜しく。」

 チナツから面と向かってライバル宣言されたが、悪い気はしない、俺も負けじと強くなってやろうと心の中で誓いを立てる。


「はい、パイロットネームはメイプル、本名は萩嶋 紅葉(はぎしま もみじ)です。ステータスはサクラと全く同じです。宜しくお願いします。私はチナツと違って誰かと張り合うつもりはありません。部隊は連携が大事だと考えているので、調和を重んじ、部隊として動き易くなる様に尽力していくつもりです。」

 メイプルはサーシャと同じで、お嬢様っぽい所があるが、サーシャと違って欲張りそうには見えない。


「よっしゃ、取りを務めるのはこの俺、キタや。本名も北やねんけど、部隊内に捻りの無い奴等が多すぎてキタにした事を後悔しまくっとるで、なんで俺は捻りの利いたキャラネームにせえへんかったんや。まあ、凹んでいてもしゃあ無いからな、気を取り直していくわ。ほな、ええか?パイロットネームはキタ、本名は北 忠司(きた ただし)、操縦レベルは6、素体レベルは23、愛機はRANK3のAQAメタル・バシリスクや、状態異常攻撃を得意としとるオールラウンダーやで、今後ともよろしゅうたのんまっさ。」

 一通り自己紹介が終わると、少し打ち解けた仲間達と食事を楽しみ雑談を交し合った。


「もういい時間になったわね。そろそろ明日からの予定を決めましょうか。」

 楽しい時間は過ぎるのが早いってのは本当だな。いつの間にやら時計の針は午後十時を差していた。

 サーシャ隊長の提案に皆が耳を傾ける。

「明日はトウマとオヅヌ以外の者は早目に起床して☆ミッションに挑みます。クリア後は二人と合流し、フルメンバーで★ミッションに挑戦するわよ。もしも☆ミッションに時間を取られてしまっている場合、トウマ達は訓練ミッションをこなしていって頂戴。」

 この後、細かな作戦の説明を受け、親睦会はお開きとなった。


 俺は自室へ戻ると【助手の電子辞書】を読み漁り、脳内への詰め込み作業が許容量を超え始めると、やがて思考回路が活動を休止すると共に、意識はまどろみの中へと沈み込んでいった。



 因みに、食事効果によりサクラの防御力とチナツの耐久力が1上がったそうだ。

 たった1だけだが、皆が喜び、お祝いの言葉を掛け合った。

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