第三十六話 ミッション3:友軍支援【4】
隠しボスはやはりカニだった。これは予想できていたが、予想以上だったのはその大きさ、目測で全長二百メートル、高さ百メートル弱、横幅は手足を広げたなら五百メートルは超えそうなRANK6カニ型巨大陸上戦艦『カルナバルホヴィ』である。
移動は十脚の内、ハサミを除く八本の脚を使い移動する。カニの様に横移動するのではなく蜘蛛の脚の動きに似ていて前進も可能の様だ。
ハサミの部分は砲身兼カタパルトになっており動く事はない様だ。だが、ハサミ砲の威力は凄まじく、挨拶がわりに白色光線をお見舞いしてきた。近くの小山が跡形もなく吹き飛ばされたので、真面に当たれば一撃で全装甲が吹き飛ぶだろう。だが、この攻撃はエネルギーの充填に時間がかかり、撃つ時もハサミの色が朱色から段々と赤くなってくるので発射タイミングがわかり易く、非常に避け易い。
カタパルトからパラサイトビーが戦闘機よろしく次々に出撃してくる。武器は尻尾の針を飛ばしてくるだけなので、さしたる驚異ではないが、数を頼りに周囲を飛び回るので迎撃に時間を費やしてしまい、カニ戦艦への攻撃が散発的になってしまう。
戦闘機を撃ち落とし続けていると戦艦からの艦砲射撃が始まる。それはカニの背中辺りに備え付けられた朱色の三連砲塔から発射されるモンブルーノ弾、直撃せずとも着弾地点から跳ね上がり高速回転を始め、こちらへと襲いかかってくる。例え刺付き鉄球弾を撃ち落としたとしても、鉄球の中から三基の栗型ミサイルが新たに飛び出す二段構えの追尾弾であった。
ザコ敵のオンパレードは止まらない。
カニ戦艦の背中から煙突の様なものがせり上がってきて、そこからフィアッツリー群が撃ち出され、空から沢山の大樹が落ちてくる。
更にカニ戦艦の口元から大量の泡が噴出、それはシャボン玉形態のスランスランであった。
フィアッツリーはカニ戦艦の足元を、シャボン玉はカニ戦艦の周囲を漂い、こちらからカニ戦艦への攻撃を遮る壁となる。
互いに大ダメージの無い消耗戦が続く、制限時間は残り一時間、対カニ戦艦は長期戦の様相を呈してきた。
三回目のハサミ砲を回避した後、カニ戦艦の腹からリフレクトサウザーがワラワラと這い出してくる。こちらへ向かってくるモノはおらず、バラバラと散開していくのだが、これが驚異なる砲撃の始まりだった。
四回目のハサミ砲が放たれる。白色光線はあさっての方角へと放たれたのだが、リフレクトサウザーの腹に当たると、それは角度を変え別のリフレクトサウザーに当たり、それも反射、反射反射を繰り返し、戦場は白色光線が縦横無尽に飛び交う修羅場と化した。




