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■ 第2話:見えない外
修復は終わったと発表された。
また、いつもの静けさに戻る。
でも——
どこかおかしい。
「なあ、カナ」
レイは言う。
「本当に、ただの故障だと思うか?」
カナは少し黙ってから、首を振った。
「思わない。でも……知りたくない」
その気持ちはわかる。
ここでは、知らない方が楽だ。
でもレイは、外を見る。
星の中に、違和感。
「あそこ」
カナも見る。
そして止まる。
「……なに、あれ」
そこには、何かがあった。
人工物。
でも、コロニーのものじゃない。
見たことがない形。
まるで、後から置かれたみたいな——
「前からあったか?」
答えはない。
静かなまま。
「行く」
レイが言う。
「どこに?」
「中。管理区域」
カナの顔が変わる。
「ダメだよ……」
「このままの方が怖い」
レイは進む。
止まらない。
日常の外へ。
「……待って」
カナもついていく。
未完成の世界の中で——
何かに近づきながら。




