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お見合い  作者: いづる
16/29

6月後

「彩さん、どう仕事慣れた?」


声のする方を見ると、同僚の三上 真奈美と立花 梨花である。

真奈美には、この会社に入ってからずっとついて仕事を教えてもらっていた。自分より4歳も若いが、仕事も出来ていろんなトレンドも抜かりなく身に着けている。そして、入社1年目の梨花と気が合うのか。ほとんどいつも一緒にいた。


「あっ、はい。まだまだ覚えることはありますけど、マイペースでやっていきたいです」


「何いってるのよ。前の会社ではキャリアウーマンだったんでしょ。なんでもこなせるんだから、1年もしたらほとんど教えることないわよ」


「わあ、すごい。真奈美先輩に褒められるなんて!!」


「そんな、すごくはないんです。不器用だから人より時間がかかったんですよ」


「私と一緒で、男より仕事を選んだのかしら⁈ なーんて、あまりプライベートに立ち入ったら嫌われるわね」


「いえ、まだまだ諦めていませんよ」


「婚活しているの?」


「話が盛り上がりかけているところ、すみませんが少し質問が‥」


「また、その話?んとに、彩さん悪いけど聞き流してもいいから」


「⁈」


「今、5年前に突然休業したシンガーソングライターの歌が大ヒットしているの。その歌詞が、元彼がくれた白いワンピースを捨てた頃に、僕らはまた出会えるかなっていう歌詞があって‥」


「うふふ。聞きたいことは、わかったわ。私もこの服ばかり着ているけど、違うわよ」


「ほらね。それに、麗奈っていう同じようなシンガーソングライターがいて、その二人が付き合っているんじゃないかって噂もあるでしょ」


「やっぱ違ったか。でも身近な人がその歌詞の主人公だったりなんかしたら、感動的だなって思ったけど。彩さん、綺麗だし‥」


「あら。梨花さん褒めてくれても、何もないわよ」と手をブラブラして見せる。


「うふふ、面白い人ね。今度、三人で合コンでもしない⁈」


「先輩たちに勝てるものは、若さだけね」と梨花は笑う。


「ごめんなさい。今、実家のことでいろいろ忙しくて‥今度にしてくれる⁈」


「やっぱ、怪しいなあ」と二人に見つめられる。

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