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事件簿5.屋根裏の小さな怪物事件〜エピローグ〜



朝の光が差し込み、おじさんはトーストをかじりながらコーヒーを飲んでいた。彼の目の前には片付けの手を止めたユウロピーが、少し不機嫌そうな顔で座っている。


「結局、ネズミの仕業だったんですよね…大した事件じゃなかったし」と、ユウロピーは不満げに言いながら屋根裏で見つけたものを思い出している。



「まぁ、怪物なんか本当にいたら、それはそれで面倒だろ」


おじさんはトーストをもう一口食べながら返す。

コーヒーの湯気が静かに立ち上る中、彼の目にはどこか落ち着きが漂っていた。



「でも、私のスナックまで持って行かれるなんて…ひどいですよ!」

ユウロピーはまだ納得いかない様子だ。


おじさんは肩をすくめて、「そう言うな。お前が片付けをサボってたせいでもあるんだし」と皮肉を込めて言った。


ユウロピーは一瞬口を開けて反論しようとしたが、黙り込んでしまった。代わりに立ち上がり、

「ふん、いいですよ。今から屋根裏をピカピカにして、二度とネズミが来ないようにしてやります!」

と言って、自信満々に屋根裏に向かう。



「やれやれ…」


おじさんは残りのトーストを食べ終えながら、微笑みを浮かべる。


「お前も少しは片付けができるようになるかもな」と呟いて、ゆっくりとコーヒーを飲み干した。


屋根裏でゴソゴソと物を動かす音が聞こえ始め、ユウロピーが掃除を始めた。その音を聞きながら、おじさんは最後にもう一度微笑み、静かな朝のひとときを楽しんだ。


「次の事件は、もっと厄介じゃないといいけどな…」

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