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エスパー投手は彼女に夢中(甲子園に行くぞー)  作者: 駄犬
さあ、甲子園へ(行けるのかな)
144/195

144.準備は大事(大事なので2度言います。)

ベスト8の相手は梅が丘高校、春季大会でショータにコテンパンにやられたチームである。

「二度続けてあんな無様は許されんぞ。」

「前回は2ストライクまで待ってかえって相手の術中にハマった。

 W実業にならい、狙い球は打ちに行く積極的待球戦術で行く。」

「高めは捨てろ、ベルトより下に目をおきコンパクトスイングだ。」

打倒ショータの練習をしてきていた。

タマチカ側でも五十嵐がアザだらけになりながら練習していた。

変化球を低めのボールゾーンに投げるためである。

ワンバンを体で止められるようになっり手ごたえをつかんでいた。

「次の試合の課題は低めのボールになるチエンジアップを振らせる事」

アニーの指示は明確かつ的確だった。

打撃陣もミートに徹して鋭い当たりを飛ばしている。

相手バッテリーの投球パターンに明確なクセがある事を解析していた。

山崎先生兼監督は前監督の指示通り生徒とOBのやりたいようにやらせていた。

『1番から4番までなら強豪校にいてもおかしくない』

ノックの上手さでタマチカのレベルアップをした監督も戦術はOB、学生から勉強していた。


余談:汐里の事情

日焼けした肌の手入れをしながら汐里は学校の事を考えていた。

成績は良い。6月の試験ではショータより上だった。

倒れるまでトレーニングしていた向うが落ちたのが原因だけれども。

受験に特化した学校、実質予備校とか言われるけど国立医学部に行きたければタマチカ、

といわれる事はあると思う。

汐里が卒業した中学校には私立医大への推薦枠があったし、試験で医療系の学校へ行く子もいるが

大部分は系列大学の別学部へ推薦で進む。

汐里の親は彼女が受験で苦労しないようお受験で初等部で入れてくれたがタマチカから

医学部コースに行きたいと言った時狂喜してくれた。

一人娘である。代々の開業医で経営は順調である。汐里は親の期待も愛情も理解しているが重い。

タマチカでも気晴らしに趣味程度の部活をやってる子は多いが野球部みたいにハードなのは稀だ。

汐里の両親は野球部の活動にあまり良い顔をしていない。

礼華の事も快くは思っていない。

事件の事は正当防衛で何の問題もないのに。

私だって変態教師が迫ってきたらやると思う。自信はないけど。

礼華は友達思いだ。受験の事を心配して適当な所で野球部を辞めるよう言ってくれる。

野球部は楽しいが2年生で活動は辞めよう。

受験の準備は十分にしたい。

高校時代の思い出を聞かれたら胸を張って答えられる。

毎日充実しているし楽しい。

甲子園、行けたら良いな。人に自慢できるし、その間だけ思いっきり楽しもう。

それにしても、この胸Hまでは要らない。

礼華のDで形が良いのが羨ましい。

重いし変な目で見られるし服は選ぶし良い事は一つもない。

自分は親ガチャ当たりだと思うが、母親の遺伝のこの胸は行き過ぎだ。




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