86 グループ交際はじめましょう。
桑島純華視点でもちょっとお話を書いてみました。「彼氏が欲しい!~男子校に姫がいる?アナザーサイド」です。よろしければ、読んでくださいね。
葵です。
女子校の仲良し、女子校の桑島純華と北山文乃、男子校の佐藤友樹、山中健太の4人が
一緒に食事をしながら、お話をする日がやってきました。
駅の近くの噴水の前で集合です。
11時集合ですが、私は呼びかけた本人なので、15分前に行きます。
何と、男子二人が、もういました。
「早いね!まだ15分あるよ。」
「俺、緊張しちゃって、30分前に着いちゃったよ。」
「俺は40分前だよ。早く着きすぎて、うろうろしてたよ。」
うわ、さすが純情少年!
期待と緊張で家でゆっくり出来なかったんだ。
さて服装チェック!
二人とも、爽やかな男子高校生らしいファッションです。
まあ、合格でしょう。このコーデは自分で考えたのかな?
と思ってたら、佐藤君が自ら告白しました。
「俺、何を着て行っていいかわからないから、姉貴に服を選んでもらったよ。
もう言われた通りのかっこだ。」
驚いたように山中君も告白します。
「俺は中三の妹の選んだ服だよ。妹は結構おしゃれでさ。中学生のくせに彼氏もいるから、
男の服うるさいんだよ。」
なるほどねー。
女の子には縁がない二人にしちゃ、けっこういい線行ってると思った。
私は、主役の女子二人より目立たないように、パンツ系ファッションに男っぽいハーフコート。
ちょっと男装っぽいかな?
久々に男っぽいかっこになって、変な感じ。
髪も後ろで束ねたし、メガネをかけてるし。
ちょっとダサい系真面目女子高校生?
待ち合わせ時間11時になったとたん、
「お待たせー!待った?」
「時間には間に合ったよね。」
と二人の女子の声が聞こえてきました。
うわっ、気合入ってる。
二人とも、ミニスカだ。この寒いのに!
ストッキングは履いているけど、寒そう。
コートも可愛らしい。
メイクも結構している。
二人とも唇がプルプル。グロス塗ってる。
完全にデートファッション?
男の子たち動揺しないかな?
ふと、男子の方をみると、けっこう緊張しています。
二人の女子が、制服の時より大人っぽく見えたからかもしれない。
ちなみに、文化祭の時は二人は女子校の制服で遊びにきたから、二人の私服は初めて見るはず。
「あ、こんにちは。文化祭の時以来だね。」
「ひさしぶり、きょうはよろしく。」
ちょっと堅い感じで挨拶をする男性陣。
女子の方も、その雰囲気が伝染したのか、
「あ・・・あの時はどうも、お世話になりました。」
「きょうは、よろしく・・・お願いします。」
とちょっと堅くなっちゃいました。
そして、会場のレストランにはいり、大きなテーブルで5人で会食します。
4人の男女はあんまり積極的に話しません。
私はイライラして、次々と話題を放り込みます。
お互い、好きな人がいるはずなのに、意識してか、誰も好きな人の顔を見ようとしません。
全員、恋愛初心者で、ガッチガチに硬い。
私だって、恋愛なんて経験ないのに、私に頼ってくるの?
って思うんですけど、放ってはおけません。
ここは男性陣を動かさないと。
「山中君、そういえば、最近出来た○○ランドのアトラクション、すごく興味持ってたよね。
女の子に○○ランドに興味あるか聴いてみたら?」
「そうだね。あのさ、○○ランドって興味あるけど、男って中学くらいから、親と一緒に行動しなくなるからしばらく行ってないんだ。最近行った?」
佐藤君も参加します。
「あ、俺も行ってないや。男同士じゃ行かないからな。」
「ええ!行ってないの?
私は家族で、1年に一回は行ってるし、友達とも1年に1回は行ってる。春には、ここにいる純華と行ったし。」
「うん、文乃と行ったね。女の子にとっては、やっぱり夢の国だしね。男の子も行った方がいいよ。」
お、話しが盛り上がっていくかな?と思ったのは一瞬。
女子がいろんなアトラクションを説明して、感想を話すけど、男性陣はそれを聴くだけ。
「そうなの?」「そりゃ、面白そうだ。」っていうだけで、一緒に行こうよっていう誘いの文句が出てこない。
女子の方も、自分たちから誘うという最終手段は嫌みたいで、私たちからは絶対誘わないっていうオーラを出しているし、だんだん、男性陣の目を見なくなってきている。
うわーっ、疲れる。こんなに舞台を用意して、お互いに、仲良くなる気満々なのに、口に出せないってどういうことなの。
シャイな4人がそろうとこうなっちゃうのか?
「あのさ、ここにいる4人で○○ランドに行ってみたら?
女の子だけで行くのとは違った盛り上がりがあると思うよ。
男子のほうだって、女子と一緒じゃなければ、○○ランドになんて入れないでしょ。
うん、4人でいったら。
もう、スケジュール決めちゃおう。
えっと、休日で、4人とも空いている日を確かめるから。
はい、まず来週の土曜から確認します。」
「あ、はいっ。」「そうだね。」「みんなで行くと楽しいね。」「そうしよっか」。
結局、私が、4人で○○ランドに遊びに行く日を決めちゃいます。
そして、さらにおせっかいなことに、
「4人ともせっかく知り合ったんだから、連絡先を交換して。今すぐ!!」
ちょっと怒ったような声を出すと、4人は「はいっ!」と一斉に答え、早速、連絡先を交換し、グループSNSを4人で作ります。
4人は私も入れようとしてきましたが、私は拒否します。
私がグループに入ったら、また仕切りをやらされちゃいますから。
「じゃあ、これからは4人で、仲良くやってね。
とりあえず4人というグループで交際して、友達として交流してください。
いい機会だと思うから。」
私は恋愛のために付き合うっていうことは全く感じさせない感じで提案します。
誰かが誰を好きなんていう感じを作ると、恥ずかしがり屋のこの4人は逃げちゃいそう。
まずは仲良し4人組になって、自然に話しができる仲間になってほしいと思いました。
「俺たち、女の子と何を話していいかわからないんだけど、とりあえずよろしくお願いします。」
「うん、まずは友達になってほしい。4人でいろいろ遊びに行こうよ。」
ここに来てやっと男性陣がグループ交際について明言します。
よし、男らしさをやっとみせましたね。
よかったー。
「あ、そうだね。私たちも男の子といろいろ話したかったんだ。うん、一緒にいろいろ遊びに行こ。」
「私たちも男の子と何話していいかわからなくて。
でも仲良くしてください。」
女子も受け入れます。これでうまく行きました。ひとまず安心です。
とりあえず、私はキュービッド役を何とか果たせました。
でも、好きな相手が違う人となっている四角関係は解消していません。
まあ、そこまでは面倒みきれません。
後は自分たちで結論出してね、と心の中で声を出す私でした。




