表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/200

185  朝倉蒼太

朝倉良太君のお兄さん登場です。なかなかのイケメンみたいですね。

彼女はいないようです。

これはひょっとしたらひょっとするかもですね。

ちょっとワクワクしてきます。

朝倉良太の兄、朝倉蒼太です。


就職して5年目。独身の27才だ。東京にある公的機関に勤務している。


実家は東京の隣県。

通えない距離ではないのだが、勤務先が都内にアパートの一室を借り上げてくれたので、一人暮らしをしている。

勤務先までは30分ほどでつくのでラッキーである。


実家には月に1、2度帰っている。

おふくろの料理を腹いっぱい食いたくなるからだ。

俺は、けっこう食いしん坊で、その好みを知っているおふくろの作る飯は実に旨い。


彼女はいない。

でも、ずーっといなかったわけではない。

学生時代はいた。


俺は自分で言うのもなんだが学生時代はよくモテたんだ。

長身で、細身。顔も平均以上でスポーツマン。次から次へと女子が寄ってきた。

嫌味に聞こえるかもしれないが、モデル級のオシャレでスタイルのいい女の子と付き合った。


でもそうした女子との付き合いには疲れてしまった。

オシャレな女子に釣り合うオシャレな男を演じるのは疲れる。

俺は知らないうちに女子たちが望むかっこいい男子を無理して演じていた。

オシャレな場所でデートをするのは気を使う。くつろげない。

俺の本質はオタクっぽいんだ。


その落差を埋めたくなり、卒業とともにモデルのようなオシャレ彼女とは別れた。女子は当分いいやとモテない男が聴いたら怒りそうな気分になった。


社会人になってからはオタクっぽい男の友人や同僚と安い居酒屋で酒を飲んだり、ラーメンを食べに行ったりするのが楽しくなった。

特にラーメンにはハマってしまい、時間があればラーメン屋巡りをしている。


まあ、ジョギングやジム通いもしてるので太りはしない。


そういえば、年の離れた弟の良太が高校生になった。

中学の時は、テニス部だったのに、今度は演劇部だという。驚いた!

よくぞ方向転換したな。


俺なんか、背が高いのもあるが、中学から大学までずっとバスケだった。

やることを変えるなんて面倒と俺は思っちゃう。

途中で部活を変えるというのはすごい。


そういえば、弟と一緒に同じ中学から同じ高校に通うようになった太田君が面白い。

もはや、太田さん?和音ちゃん?って言った方がいいのかな?

身体が男子、心は女子という性別違和なのに何故か男子校にはいったという変わり種。

驚くべきことに学校の許可を得て、系列の女子校の制服で通学しているようだ。

最近は進んでいる!

しかも、可愛くて、女子にしか見えない容姿だという。

ウチの両親も可愛いと絶賛してた。

もう彼女でいいんじゃない?なんて両親そろって良太をからかってる。

写真を見ると確かに可愛い。


俺は、どうしても実物が見たくなって、良太に会わせろと要求している。

良太の彼女?なら見ておかないと(笑)。



そしたら、7月のある日、


「兄貴、ラーメンブログをやってるくらいラーメン好きだろ?

俺と和音をうまいラーメン店に連れて行ってくれてごちそうしてくれるっていうなら、

和音を誘い出すよ。

そうだ、この半年前にオープンしてブレイクした東京のこの店がいい。兄貴、たぶんまだ行ってないよ!」

と反応があった。


良太も実はラーメン好きだが、高校生だから食べに行く機会は少ない。また金もない。

だから、俺によく連れてってくれと実家に帰ってくるたびに訴えてたが、ついに具体的な計画を提示してきた。

そうだな、良太と和音ちゃんを連れていってやるか?

お、弟とその彼女をラーメン店に連れて行くってブログネタになるな。

俺は最近、「叉焼好き兵衛のラーメン日記」

なるブログを書いている。

ラーメンだけの内容じゃつまんないから、家族ネタも入れよう。どうせ匿名だ。良太も文句言わんだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


朝倉良太です。

今日は休日で部活も休みの日。


今、都内で電車に、兄の蒼太と和音の3人で乗っている。

実は3人で都内の有名ラーメン店に向かっている。

今日、俺と和音は兄にご馳走してもらえる!

もちろん交通費は出してくれるし、そのあとに予定しているスイーツの美味しいお店でもご馳走してもらえる!ラッキー。


兄の蒼太はうちの家族でただ一人和音と会ったことがなくて、ものすごく会いたがっていた。

両親が「すごく可愛くて、女の子にしか見えない!アイドル級!」なんて大袈裟なことを言うからだが。


「良太、和音ちゃんに会わせろよ。」と会うたびに言うから、条件を出した。


「兄貴、ラーメンブログをやってるくらいラーメン好きだろ?

俺と和音をうまいラーメン店に連れて行ってくれてごちそうしてくれるっていうなら、

和音を誘い出すよ。

そうだ、この半年前にオープンしてブレイクした東京のこの店がいい。兄貴、たぶんまだ行ってないだろ?」

とスマホで話題店のSNSの記事を見せながら要求を出す。

友だちに会わせるんだから、このくらいの要求はしてもいいと思った。


すると、

「おお、わかった。和音ちゃんを連れて来い。その店は俺の師匠もまだ行ってないとブログに書いてあったけど、行きたかった店だ。師匠より先に行っても別に問題はないだろ。

それから、デザートも近くの店で食わせてやるよ。いい店、調べといてくれ。」

とまで言ってくれた。

ちなみに、師匠というのは兄貴より先にラーメンブログをやっている人物で、「麺汁好き蔵」というニックネームを持つ人。どんな人かよくわからないけど、兄貴はその人のラーメン日記が大好きで、よくチェックしている。


よし、美味しいラーメンと、美味しいスイーツを食べれるなら、和音を誘ってもいいだろ?

そう、思った俺は、和音にすぐ連絡した。


「俺の兄貴が俺と和音を今度の休みの日に東京の有名ラーメン屋さんに連れて行ってくれるって。

誘いにのらないか?

デザートもごちそうしてくれるって。」


「ええっ?

ラーメンとデザート?

それはうれしいけど・・・

でも・・・お兄さんに会うのって、何か恥ずかしい。

ご両親は私のこと知ってるから、当然お兄さんも知ってるよね?

変な女の子と思われたらどうしよう?

服装とかメイクとか考えちゃうよ。

うーん、お会いするの怖い。」


「そんな大袈裟だぞ。

確かに、うちの両親が和音のこと気に入ってるから、兄貴も会いたいんだけど、そんな怖がるようなことじゃないよ。

兄貴はけっこう優しいぞ。

その・・・性別違和とかもちゃんと理解している。

まあ、普通の女の子として扱ってくれるよ。

オシャレなんかに気をつかわなくていいよ。

普通でいいから。」


「そうなの?

わかった。

せっかくのお誘いだし、行くよ。

ラーメンも、スイーツも大好きだし。

でも、太るわけにいかないから、前後の食事で調整しないと。」


「まあ、一回の食事で太る事はないと思うけど。

気になるなら調整したら?

よし、ラーメン楽しもうぜ。」

俺の頭の中は有名ラーメン店の絶品ラーメンと、有名カフェの絶品スイーツでいっぱいになった。



そんな経過があり、今、電車に乗っているというわけである。


おっ、もうすぐ目的の駅につくぞ。







何と、麺汁好き蔵の弟子である叉焼好き兵衛が朝倉蒼汰とは(笑)

蒼汰君はまさか、自分のお師匠が若い女性だとは思っていないでしょうね。

ラーメンオタクのおじさんだと信じてるでしょう。

この二人が出会うことはあるのでしょうか?


最終回が近づいています。何とかがんばります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ