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112 女子校の新入生歓迎会

今回から、新たな美少女キャラが出てきます。美人だけど、性格がキツイというありがちのキャラです。

けっこう気に入っています。

葵です。


今日は、女子校の新入生歓迎会で上演された劇に出演して、そのあと、女子校の演劇部の入部説明会をやっている教室にいます。

私がやったのは、ヒロイン役で、悪い魔法使いに閉じ込められてしまったお姫様。

祐希が演じる、王子様に助けてもらう役です。


何で私がやることになったかというと、祐希が一度くらい私と共演したいとクリスマスパーティの時に言ったからです。

それなら、新歓の時の短い劇でやってみるのがいいんじゃない?って話になり、実現しちゃいました。


裾の長いドレスを着て、お姫様を私がやるのは本物の女子に悪い感じもしたんですが、みんなが面白がってくれたので、引き受けました。


結果は、まずまずだったと思います。

私は本物の女子のふりをして、役をやりきりましたが、新1年生は誰も私が男子だと気づかなかったみたい。

まあ、みんな主役の祐希の演技に大注目だったわけですし、私のことはあまり見なかったでしょう。


入部説明会に来た女子も祐希がやる「王子」の役割や、祐希の演技について質問が集中していました。


男子校演劇部との連携についても質問が多かったと思います。


一通り、入部説明会が終わったあと、今度は入部の個別相談の時間になります。

あ、言い忘れてましたけど、スカウト主体の男子校と違って、女子校の方は、入部希望者をすべて受け入れる態勢です。

そんなに人気がないですから。

あまりにも入部希望者が少ない時はスカウトするみたいだけど。


私は女子校演劇部員ではないので、相談にのってる部員の後ろの方に立って、聴いているだけだったんですが、突然、新入生から声をかけられてしまいます。


「あのー、今日の公演でヒロイン役やってた方ですよね。」


「え、はいっ。」


「演技素晴らしかったです。ちょっと感動しちゃいました。

それに・・・」


「それに?」


「こうやって、目の前でみるとすごくきれいで可愛い方なんですね。

憧れちゃいます。

私の目標になりました。」


目をキラキラ輝かせてる1年生に私は圧倒されます。顔立ちが整った大人っぽい美人で、そんな女の子に褒められるなんて、ヤバイ!私、ホントの女子じゃないし・・・

どう答えていいかわからない時に、横の方から、3年生の遠山さんが声をかけてきました。


「あら、西中の新川さんじゃない?

演劇を続けるかどうか悩んでるって言う話だったけど、うちの演劇部に入部してくれるの?」


「はい、今日のお芝居を見て、決心しました。

入部します。

こちらにいらっしゃる先輩の演技を見て、私もやりたいって思ったんです。」


「そうなの?小出さんの演技?やったー!

小出さん、ありがとう。あなたのおかげよ。

この1年生、新川梨亜しんかわりあさんは中学の演劇部では、美少女女優で有名なんだから。

中学の県大会で優勝してるし。

高校になっても演劇続けるかどうかわからないっていう噂を聞いてたから、半分あきらめてたけど・・・

入ってくれるなら万々歳。

エース候補だもん。」


「え、そうだったんですか?

すごい!

入部してくれるんですね。

ありがとう!!」


「はい、いろいろ教えてください!

小出先輩といっぱい演技のお話したい。」


「え、ええ。まあね。ははは。」


何と新川さんは、私の手をとって、私の顔をじっと見つめてきます。

とても、きれいな顔です。

まるで、芸能人みたい。

ものすごく動揺してしまいます。


どうしよう?女子校の部員じゃないし、本物の女子じゃないし。

でも、今のタイミングでカミングアウトはできない感じ・・・


「あ、私、ちょっと用事思い出した!

遠山先輩、新川さんの入部についての相談、お願いします。」


「え?うん、わかった。」


「え、行っちゃうんですか?」


新川さんは悲しそうな顔をしますが、これ以上いるとぼろが出ると思った私は強く決心します。


「ごめんなさいね。またね。」と告げます。


「わかりました。これからいくらでも時間ありますね。これからよろしくお願いします。

仲良くしてくださいね。」


「う、うん、よろしく。」


帰り際に私は遠山さんに耳打ちします。

「すみません、後、お願いします。」

「しょうもないわね。何とかするよ。」


私は遠山さんに感謝して、女子校を後にしました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私は遠山遥とおやまはるか。桃花女子高校3年生。演劇部に所属しています。

新入生歓迎公演終了後の入部説明会にとんでもない大物がいることに気づきました。

新川梨亜、私の出身校である西中学出身で、中学校演劇部の県大会で優勝した実績のある生徒です。

美少女だし、その大人っぽい演技は大会の時に評判になりました。


私は、中学の時、演劇部ではなかったんですが、出身校の演劇部が、県大会大会に出るというので、中学時代の友人と見に行ったんです。

その時、あまりにも主役の女子の存在感がすごくて・・・名前と顔を覚えてしまいました。


その後、母校の教師とひょんな時に街で出会い、彼女が桃花女子高校に入学することと演劇部を続けるかわからないという情報を入手しました。

演劇については中学で燃え尽きてしまったようなんです。


その新川さんが、入部説明会に来て、小出さんの演技に感動して、入部を決心してくれたのはいいんですが、小出さんは他校の生徒だし、しかも男子。

どうやってフォローしよう。

小出さん、逃げちゃったから、私が何とかするしかない。


「あの、新川さん、小出さんは、実は他校の生徒なの。今日は応援で来てくれたの。」


「知ってますよ。男子校の「姫」ですよね。」


「ええっ!知ってたの?」


「私、高校の県大会、観に行ったんです。

それで、小出さんの演技にはまっちゃいました。主役じゃなかったけど、主役を引き立てる技がすごいと思っちゃいました。

今日は、小出さんが女子校の公演に出てるって知らずに観たんですけど、やっぱり、王子を引き立てる演技よかったです。

演劇始める意欲を沸き立たせてくれました!

それに、本物の女の子よりも女の子っぽくて可愛い!私より小柄で、親近感あります。

もう大ファンなんです。」


「ふー、そうなんだ。

知ってたら早く言ってよ。どうしようかと思っちゃった。」


「すみません、小出さん、女子校にけっこう来るんですよね。

また、会えますよね。私、仲良くなりたいんです。」


「うん、来ますよ。たまにだけどね。」

私は、その後声を落として、こっそり教えます。

「2年生の藤原さん、柏原さんと仲がいいから、その二人に言えば、個人的に仲良くなれるよ。

あと、小出さんはただの女形じゃないから。

MtFという性同一性障害の男子。

わかりやすく言うと、性転換めざしてるの。

ホルモン治療していて、身体はほぼ女性だから。

その辺も気を使ってね。」


「えっ?

それは知りませんでした。ありがとうございます。

どおりで、すごく女の子っぽいんですね。

ふふふ、じゃあ、胸の膨らみも、丸いお尻も本物なんですね。」


「そうね。けっこうスタイルいいの。ウエストも細い。

下手したら、女の子の中に入ってもいい方になるかも。

あそこは3年生になってから取っちゃうみたいだけど。」


「そうなんですか?

そしたら、完全に女の子ですね。

うわーっ、素敵!

抱きしめたい!」


新川さん、小出さんにすごく興味を持ってるみたい!


ちょっと変わってるかな?


まあ、小出さん、可愛いからなあ。


新川梨亜ちゃん、いろいろ活躍させたい後輩です。細くて背が高いイメージで、モデルっぽい子かな?小柄な葵を抱きしめたい女の子です。明日も登場します。

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